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なぜ豊洲に市場が移ると東京で美味い寿司が食べられなくなるのか

大好評をいただいた以前掲載の記事「美味しい寿司屋を見抜く方法は? 食品安全のプロがコツを伝授」。今回は日々世界を飛び回り各地の美味なる料理を知り尽くす高城剛さんが、メルマガ『高城未来研究所「Future Report」』に読者の方から寄せられた「オススメの東京のお寿司屋さんは?」という質問に答える形で、「東京で美味しい寿司を食べたいと本気で考えているなら身につけるべきワザ」を記しています。

東京で美味しい寿司を食べたいと本気で考えているなら

Question

高城さんのオススメの東京のお寿司屋さんを教えてください!

お寿司が好きでお金を貯めてはお寿司を食べに行っています。昨年一番美味しかったお寿司が小倉の天寿司と札幌の金寿司です。両方高城さんオススメのお寿司屋さんでした。

高城さんに聞けば美味しいお寿司屋さんの可能性が非常に高いと考えております!

高城剛さんの回答

美味しい寿司屋の秘密は、その店が「独自の仕入れルート」を持っているかどうかが味を大きく左右します。地方なら、その地の腕の良い漁師と良い関係があり、時にはグレーな密漁も含みます。

その点、東京は仕入れの大半が築地ですので、仲卸との関係で味が決まる街なんです。例えば、その日にまともなマグロが市場に1本しかなかったら(実は、よくある話です)、そのマグロがどの店に行くか、仲卸の胸先三寸となるのです。

この良いマグロは、必ずしも有名店に行くとは限りません。なぜなら有名店に来る客は、すでに「美味いに決まってる」と思い込んで来る客が大半だからで、値段と味のバランスをちゃんと見比べる人がいないのです。

そこで、僕が本当に東京で本当に美味しい寿司を食べたいと思ったら、仲卸に今日はどこに良いネタをまわしたかを、聞いてから出かけます。教えたもらったその店は、長年営んでいる老舗のこともあれば、30代の若者が開店したばかりの店のこともあるので、決まった回答はありません。

もし、東京で美味しい寿司を食べたいと本気でお考えなら、築地に通うといいでしょう。情報に左右されない、本当に美味しい魚の行方がわかります。まずは、築地市場のカレンダーを頭にいれること。水曜休みにご注意ください。

ちなみに、あの有機的な築地コミュニティが、物理的には豊洲に移れても、機能が移れるとは思えません。東京で食べる美味しい寿司はいまのうちですよ!

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高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けするメルマガ「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。

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【著者】 高城剛 【月額】 初月無料!月額880円(税込) 【発行周期】 毎週 金曜日(年末年始を除く)予定

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