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「キャバ嬢専用手帳」という目の付け所に学ぶ、究極の商品企画術

日本が生み出した独自のサービス業であり、良くできたビジネスモデルのひとつ、キャバクラ。多くのキャバ嬢たちは、自身がお店でナンバーワンになるため、日々あらゆるテクニックを駆使して顧客たちを満足させています。そんな彼女たちに向けて特化した「ある商品」が数年前から話題になっているのをご存知でしょうか。無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の著者で繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、そんなキャバ嬢向け商品について詳しく紹介しています。

「キャバ嬢専用手帳」に学ぶ、究極の商品企画

キャバクラから出てきた男性の顔は明るいものです。楽しい時間を過ごしたであろうことは、想像に難くありません。

不況で多少の影響はあるでしょうが、キャバクラが、ITと並ぶ好況ビジネスであることは間違いはありません。いま、若い女性が手っ取り早く稼ぐには、最適な仕事なのかもしれません。

しかし、キャバ嬢の戦いは熾烈です。風俗のようなダークな部分がないため、参入者が多いのです。東京だけで数万人。全国では10万人を超えると言われます。そんな厳しい世界で、大金を稼ぐことは容易ではありません。

お客さまの指名を勝ち取り、目標を達成し、ナンバーワンとなるためには、相応のテクニックが必要です。「可愛い」「セクシー」だけでは、一流のキャバ嬢にはなれません。男性の志向・行動・心理を理解した上で自分の価値を売り込みお客さまを満足させなければならないのです。

そのためには、お客さまの一人ひとりを知り尽くす必要があります。そんなキャバ嬢の“顧客管理”をサポートする会社があります。お客さまのデータをこと細かく収集するための手帳を販売しています。

稼ぐキャバ嬢ホステス手帳」。

スケジュール売り上げ指名本数などの基本項目に加え、お客さまとの会話内容支払い方法領収書の有無交際程度希望の卓番たばこの銘柄よく飲む酒気の合うヘルプ&ボーイなどが、書き込めるようになっています。キャバ嬢は、お客さまの席に行く前にこの手帳を見て、気配りを働かせるのです。

ナンバーワンクラスになると、お客さまのデータは頭に入っているでしょうが、そんなキャバ嬢はひと握り。ほとんどのキャバ嬢は、まったくの素人からの“勉強中”なので、こうした手帳が役立つのです。

お客さまを質問攻めにするキャバ嬢より、自分のことをわかってくれているキャバ嬢に、男性は惹かれるものです。相手は仕事でやっていることがわかっていても、「もしかして俺に…?」と、男性は思いたいのです。そして、口説こうとします。

それが、キャバクラの“遊び方”なのです。「今日がダメなら、また今度」と、常連になっていくのです。実に緻密な計算をされたビジネスモデルです。さりとて、男性は騙されているとは考えません。笑顔でお店を後にします。お客さまは満足し、お店は儲かるのです。

このビジネスモデルを他のビジネスにも応用すれば、日本経済も活性化し、社会も明るくなるのではないでしょうか。そこに目をつけた、手帳の販売会社が素晴らしいと思います。業界を絞り込み、そこで働く女性だけに焦点を当てたのです。究極の“特化”だと言えるでしょう。

業界を知り尽くした会社だからこそ生まれた、究極の商品ではないでしょうか。

image by: Ligna. 手帳 2017 Club Diary Goldプラン 1年分(Amazon.co.jp)

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なぜ、人はモノを買いたくなるのか。欲しいという感情は、どこから生まれるのか。消費行動における人の心理を知れば、売れるモノが見えてくる。売り方がわかる。小手先のテクニックなど、いらない。人を研究すれば、やるべきことはすべてわかる。

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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