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【書評】韓国の「反日思想」その正体はゼロか百かの善悪論もどき

慰安婦問題や反日ドラマ、さらには反日デモなど、なぜ韓国はここまで「反日感情」をむき出しにするのでしょうか。青少年への教育にまで盛り込むほど、この激しい感情にこだわる理由は何か、無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』の編集長・柴田忠男さんが、「そのトンデモ思想」を紐解く一冊の本を紹介しています。


韓国人による末韓論
シンシアリー・著 扶桑社

シンシアリー『韓国人による末韓論』を読んだ。シリーズ7作目。韓国の反日思想の正体がよくわかる。あらゆる意見は日本が悪いに帰結しなければならない”とする、異常な雰囲気に人の精神が支配されているのが韓国だという。日韓関係に多様な意見がある日本とは大違いだ。

韓国の「反日思想」とは、日本を徹底的に悪とし、その日本と反対のスタンスをとることで韓国は善になれる、というものだ。「反共思想」とは「反日思想」の「日本」を「北朝鮮」に入れ替えただけだが、大統領は反共思想ではない”というのだから面妖な国だ。韓国民は、社会すべての分野において、善悪論もどきの極端な二択を要求されてきた。二択以外の選択は最初からないという。

個人的な判断より、どちらかを選ぶだけ。敵を憎むのが仲間への愛。とにかく、「私たちの権利を奪った敵を思い切り憎め」というのが「国是」だというんだからトンデモ。「日本と戦う」は「北朝鮮と組む」「米軍撤収」とセットだというんだからナントモ。韓国民は勝者を支持するのがお約束。ある意味、潔い。

日本がこれだけはダメと思っているからこそ、それをやることでの立場であることを強調できる。これが韓国「反日思想」の真髄である。慰安婦合意の破棄は、韓国民に最も喜ばれる形の反日であり「迂回的な親北」としても有効だ。この単純で哀れな理屈が、合意の破棄・無力化宣言が近い理由だ。

20万人もの女性がさらわれたのに朝鮮の男性は何をしていたのか」という指摘は日本からだけでなく、韓国のネットにも現れるそうだが、この答えをぜひ聞きたい。20万人ものか弱い少女たちが強制的に攫われ、拉致され、騙され、日本軍の性奴隷になったというが、その時男たちはそれを阻止しないで、どこで何をしていたのか。誇り高い韓国の男たちは、何の抵抗もしなかったのか

韓国側はこのような指摘を決して受け入れない。なぜなら「朝鮮の男たちって、無能だったんだね」ともとれる内容だからだ。慰安婦捏造でメシが食える人たちも、ウソがバレると困るから受け入れない。この問題を恨にし、日本を悪とすることで精神世界に様々な恩恵を受ける韓国人は、断じて受け入れない

韓国の男たちは抵抗できなかった、が正解だろう。だって、そんな場面はまったくなかったんだから。慰安婦にされたという少女たちを、勇敢な男たちが奪還に行ったという話もない。件の慰安婦が実在したのなら、放置するような男は韓国には一人もいないはずだ。だが慰安婦問題でリアルの男たちが活躍した場面はひとつもない。だって、これは吉田清治のバーチャル世界なんだから。

「20万人もの女性がさらわれたのに、朝鮮の男性は何をしていたのか」については、さすがの筆者もあまり深く突っ込まないが、日本人はこのシンプルな質問をことあるごとにすべきだろう。皮肉っぽく言いっぱなしにするのではなく、真摯に問うべきである。公式な回答をぜひ聞かせてもらいたいものだ。

編集長 柴田忠男

image by:  Yeongsik Im / Shutterstock.com

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