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敏腕コンサルが伝授、「前例ないから反対マン」を説き伏せる論理

犬の1年が人間の7年に相当することになぞらえて、技術革新やビジネストレンドの変化が激しい現代を「ドッグイヤー」と呼んだりします。7倍のスピードで進むわけから、合意形成や前例踏襲にばかり捉われては、時代に取り残されます。今回の無料メルマガ『ビジネス真実践』では著者で戦略コンサルタントの中久保浩平さんが、意思決定における「前例のないアイデア」と「スピード」の大切さについて詳しく解説しています。

前例無きチャレンジ

なにか新しいことを始めるとき、

「十分検討を重ねてから…」
「周りの意見も考慮して…」

などと慎重になり過ぎ、否定的な意見に走る人がいます。慎重なのことは良いですが、それを周りに強要しては建設的な場がそうでなくなります

たとえば、新商品の営業会議で若い社員が、

「この商品の特性を考えるとこれまでの卸売りより直接エンドユーザーに行き渡るようにすべく通販での販売に注力してみるのはどうでしょう?」

と発言したとします。すると、堅物の部長や課長なんかが、しかめっ面で、

「通販? そんなことこれまでうちはやったことがないのにどうやってやるというんだ。前例がないんだよ。前例が。十分な材料を揃えてから発言したまえ」

といった感じで「前例が無いということをかさにしてせっかくの意見を一蹴します。こうなると、他から建設的な意見は出て来ないしみんながわくわくするようなアイデアも出てこず、会議自体、中々前に進みません。よしんば、後日この若手社員が資料を揃えたとしても十中八九「検討しておこう」でお終いです。

なにか新しいことにチャレンジしようという時、意見やアイデアを「前例が無い」という理由だけで否定するというのは非常にもったいない話です。新しいことにチャレンジするということは前例が無くて当然のこと。

それなのに、前例が無いからやらない。前例が無いから新しい意見を否定する。こうなると、社員の成長も会社としての発展も期待できません

確かに新しいことにチャレンジするということはリスクがつきものです。従って極力リスクを減らし考慮して検討していくことも大切です。ですが、前例が無い場合、極力リスクを減らすにもその基準が机上であり、不明確なためやってみないと分からないことだらけなのです。

「十分に検討してから…」「みなの意見を聞いてから…」、そのうえで、1つずつ詰めていこう…。では、とろ過ぎるのです。簡単にいうと、あーだこーだと能書きを言う前にやれることをとりあずやってみよう。やってみてから色々考えよう。ってことです。

とりあえずやってみることで、良くも悪くも結果を基に、改善する部分、そのまま残す部分、まるっきり変更する部分などはじめて見えることが出来てくるのです。これが十分な検討要件であるということです。いってみれば、十分な検討というのはやってみてはじめて出来ることなのです。

前例が無いというなら、前例を作っていくのです。前例を作るということは良い結果も悪い結果も“チャレンジした事実として残る”ということです。その事実が糧となるのです。その糧が、社員の成長、会社発展の原動力になるのです。

■今日のまとめ

『前例が無いからチャレンジする。』

image by: Shutterstock.com

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【著者】 中久保 浩平 【発行周期】 毎週:火・木午前8:00発行※祝日の場合は翌日

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