子どもには「できる子」になってほしいけれど、自分が勉強嫌いだったから、何をしたらよいのか、どうサポートしたらよいのかわからない…。そんな親御さんに向けて、メルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』著者の柳川由紀さんが、「できる子の親」がしているとってもカンタンな子どもを伸ばす裏ワザを紹介しています。
「できる子」の親がしていることは?
Q. 自分は子どもの頃から優秀ではなく、もっと勉強しておけば良かったと思う後悔組です。そのため、子どもにはなるべく優秀でいてほしいのですが、勉強しろ、というのは自分がしてこなかったので言えません。どうサポートすれば、「できる子ども」になるのでしょう?(小3男児、小5女児のお母さまより)
柳川さんの回答
小学校高学年になると勉強の大切さを実感する頃です。
また、2年生ではようやく学校生活の流れをつかみこれから勉強が楽しくなる時期です。
「できる子」にするためのコツとして、「できる子」の親の特徴をご紹介します。
1.子どもの教科書全てに目を通す
新学期に教科書を受け取ったあと、名前だけ書いて放置、と言うことはありませんか?
「できる子ども」の親は、子どもと一緒に教科書に目を通します。
その理由は3つ。まず、親として子どもが何を勉強するのかを把握するため。
次に、子どもにとっては予習に繋がるから。最後は親の姿勢を子どもに見せるため。
毎日目を通す親もいれば、週末だけ、と言う親もいます。いずれにしても子どもと一緒に教科書を読んでいます。
2.楽しみながら教科に繋げる
6年生になると算数では「割合」問題が出ます。親は予め教科書を読んでいるので、子どもと一緒にスーパーへ買い物に行き、「お総菜全品20%引き」を子どもと一緒に計算します。
算数の授業で習うよりも前に実生活で体験させておくのです。
同様に、年生の算数ではリットル、デシリットル、ミリリットルの単位が出てきます。
500ミリリットルは、何デシリットルかわかりますか?単位が変わるとわかりにくいですね?
「できる子ども」の親は、お風呂で一緒にお湯遊びをしながら単位変換を体験できるように、空いたジュースパックを利用して一緒に遊びながら体験させて覚えるよう工夫します。
3.さりげなく学ぶ
1階のトイレには「ことわざカルタ表」、2階には「かけ算九九表」を貼っておけば、毎日必ず、この二つには目を通すことになります。リビングに昆虫図鑑や歴史上の有名人物の伝記本を置く、辞書を置く、と言う工夫をしておけば、わからないとことは親子ですぐ手にとって調べることができます。
家庭教育アドバイス・・・「子どもが学ぶ前段階の知識を増やすこと」
子どもが授業で新しい事柄を覚えるとき、まるっきり初めてのことを覚えるよりも、せめてその事柄の名前だけでも知っていれば、知的好奇心が刺激されます。
心理学、教育学ではそうした事前の知識や興味関心を持っていることを「レディネス」がある、と言います。
レディネスとは英語でready(準備のできた)の名詞形でreadiness、つまり「心構え」です。
「勉強するに当たっての事前の心構え」ということです。
レディネスを持っている子どもは、やる気やモチベーションが上がります。
子どもにレディネスを持たせるのは親の役目です。親が意識して、普段の生活の中で、自然に子どもの好奇心や知識を増やせるように工夫することです。
すぐ手の届くところに、歴史マンガ本はありますか?
アナログ時計はありますか?
温度、湿度計はありますか?
一緒に星座を見たことはありますか?
釣りに出かけたことはありますか?
博物館、美術館、水族館へ出かけましたか?
遊びや、普段の生活の中で楽しみながら、子どものレディネスを増やしていきましょう。
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