MAG2 NEWS MENU

日本は終了したのか?復活のために解決すべき「3つの重要課題」

「国としてのピークは過ぎ、少子化問題で人口急速減」というようなメディアの論調も手伝って、私達の中に「日本はもう終わっている」という意識が定着してしまった感があります。そんな中、今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者で国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんは、思考停止するのではなく、日本の抱える危機的状況を先ずは3つの課題に絞った上で、粘り強く乗り越えていく方法を探ります。

日本は終わっている???

最近、「日本は終わっているという話をよく聞きます。理由はいろいろ。

などなど。テレビを見たり、新聞、雑誌をちょっと読んだら、もうわんさか「暗黒キーワード」がでてきます。今日は、「日本終わってる?」について考えてみましょう。

日本が終わっても…

私は、全然「日本は終わっているとは考えません。しかし、1億分の1そうであったとしても、皆さんに知っておいてほしいことがあります。それは、「たとえ国が破産しても全員が苦しくなるわけではない」ということ。なぜそんなことがいえるのか?

私は1991年12月、ソ連が崩壊するのを目撃しました。それで、おそらく99%ぐらいの人の生活は超大変になった。しかし、全然影響を受けなかったばかりかその後数年で超富豪になった人たちもいたのです(陰謀論ではなく、ユダヤ系が多かったのですが)。

というわけで、現在日本は終わっている」と確信している人も、「それでも俺は終わらない!!!」と決意していただきたいと思います。なぜそれが大事なのか?そう決意してがんばる人が多ければ国自体が上がっていくからです。

あなたの商売が栄えていれば、取引先も儲かることでしょう。取引先が栄えれば、そのまた取引先も栄えていきます。ですから私たちは、「俺が栄えれば日本も栄えるのだ!」と確信してがんばっていきましょう。

日本は成熟期だから終わっている?

日本の成長期は、ざっくり1950~1990年でした。高度成長、そしてバブルの時代です。その後約30年間も低成長の時代がつづいている。そう、日本は成熟期なのです。それで、「嗚呼、日本はもう成長しないのだ」と思う人もいることでしょう。

しかし、成熟期でも成長することは可能です。たとえばアメリカ日本よりずっと前に成熟期に入ったこの国、70年代はだいぶ苦しみました。それで、「ソ連の時代がくる!」と思っていた人も多かったのです。

ところが、80年代はレーガン改革で成長。90年代は、クリントン政権時のIT革命で成長。00年代は、不動産バブルで成長。10年代は、「100年に一度の大不況」を克服し、長期にわたる成長を実現しています。そう、成熟期でもやり方次第で成長できる

そして、成熟期でもうまくいっている国を研究したらいいですね。たとえば、フィンランドスイスなど。

というわけで、「日本は成熟期だからもうダメだ」と思わなくてもいいのです。

日本の最重要課題は?

個人的には、「国がどうなっても、自分はサバイバルしてやる!」という決意が必要。一方で、やはり「自分さえよければ」ではまずいですね。国が亡びないように、国政に働きかけていくことも大事です。とりあえず、最重要課題は3つだと思います。

1.「日本に沖縄の領有権はない!」と宣言している中国の侵略を阻止すること

そのやり方は、『中国に勝つ 日本の大戦略 プーチン流現実主義が日本を救う』(北野幸伯 著/扶桑社)に詳述してあります。

2.3K移民を入れすぎないこと

欧州でもアメリカでもロシアでも、3K移民を大量に入れた国で大問題が起こっています。トランプさんが勝てた大きな要因の一つは、「移民制限」を掲げていたから。欧州では、テロが頻発して大変。それで、欧米では、「移民規制」の方向に舵をきっている。それなのに、日本は、「さあ!移民をバンバンいれるぞ!」とはりきっています。失敗例が山のようにあるのに、「失敗政策をマネするぞ!」というのだから、愚かです。

3.少子化問題

世界最強の戦略家ルトワックさんも、「中国問題少子化問題を日本の最重要課題にあげました。このまま放置しておけば、日本の人口は、2050年には1億人をきり、2100年には5,000万人以下になってしまいます。

この問題の深刻度、私も、実家町内の惨状を見るまで認識できませんでした。私の実家は、長野県第2の都市松本市駅から徒歩圏にあります。そして、私の実家の町内には、50歳以下が一人しかいないのです(!)。

人がうじゃうじゃいる東京圏の人はこの問題の深刻さを認識するのが難しい。しかし地方の人達は、生まれた場所から人が消え、スカスカになっていくのを実感しています。

「日本の人口を2億人にしましょう」とはいいません。そこまで行かなくても、政府が約束しているように、「出生率を1.8まで引き上げることは必要です。これは安倍総理が約束されたことですから、是非実現して欲しいと思います。

出生率を劇的に、簡単に上げる方法は、『日本の生き筋―家族大切主義が日本を救う』(北野幸伯 著/扶桑社)に記しておきました。是非総理に教えてあげてください。

というわけで、「日本は終わっている」のか?要は、今を生きる私たち次第ということですね。そして、私は信じます。日本の明るい未来を。

image by: Shutterstock.com

北野幸伯この著者の記事一覧

日本のエリートがこっそり読んでいる秘伝のメルマガ。驚愕の予測的中率に、問合わせが殺到中。わけのわからない世界情勢を、世界一わかりやすく解説しています。まぐまぐ殿堂入り!まぐまぐ大賞2015年・総合大賞一位の実力!

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 ロシア政治経済ジャーナル 』

【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け