最近結婚した世代のうちお見合い結婚は5%に過ぎず、約9割が恋愛結婚と圧倒的割合を占めています。そして今、婚活サイト等を利用した新しい結婚スタイルが注目されつつあります。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者の真井花さんが、そんな「着々婚」を紹介しています。
着々婚
さて、本日は最近のレンアイ・ケッコン事情のお話。
このメルマガの読者さんたちは、幅広い層に渡っているので一概には言えませんが、かつて
- お見合い結婚
というのが主流でした。…ってこのあたりから話を始めた方がいいんだよね、きっと?
近所のおばさんが「そろそろお年頃なのよねえ?●●にいい息子さんがいてね…」とかなんとか言って2人を引き合わせ、2人もこんなもんかと考えてケッコンするというカタチです。1960年代くらいはコレで結婚する人が多かったんです。
その後、今主流の
- 恋愛結婚
になっていきました。ま、これは解説する必要がないですよね。
ところが、とにかく若い人が結婚しなくなり、晩婚化と少子化が世界最速かつ史上最速で進行しているというのが現在です。
そして、最近出て来ているのが
- 着々(結)婚
だそうです。どういうモノかというと、
- 主として女性の側が
- 婚活サイトなどで
- 結婚後のキャリアや子育てを考えて
- 極めて具体的なプランを提示して
- 男性を説得して結婚する
ことを指すようです。この「極めて具体的なプラン」っていうのがミソですが、たとえば
- 結婚までの期間やタイミング(1年以内に結論を出す、●●歳までに式を挙げるなど)
- 収入や貯金額の公開(源泉徴収票や口座残高を見せ合うらしい)
- 持ちたい子供の人数(3人なら、年子で産めても4年掛かるよねという話をする)
- キャリアの変更(もし実家のある地方へ転勤したらどうするか、海外ならなど)
などなど。まあ、どれも結婚を意識して付き合えば必ず話し合う問題であり、また要するにコレ、
- レンアイに踏み込む前に
純粋レンアイ結婚の失敗の轍を踏まないようにしているんですね。ま、イイことです♪結婚にはこのくらいの現実的なトコがなくちゃね。あるいは、
- 結婚にレンアイを求めすぎない
ということでもあるのでしょう。むしろ
- 生活を共同していけるか
を結婚で重視しているからではないでしょうか。
これは、結婚をどう考えるのかという価値観のモンダイなので一概には言えないことですが、私は結婚の役割として一番大きいのが
- 生活共同
なんじゃないかと思っています。
日本の歴史の中で、結婚とレンアイと生殖と生活は、キホン的には別モノでした。ところが戦後の恋愛結婚ブームのおかげで、別モノとは考えられなくなりましたね。ですが、この価値観の方こそ長い歴史の中では変わった価値観なんじゃないかと思っています。
ま、変わっていなくても、結婚に対するハードルを異常に上げてしまったのは、マチガイないでしょう。だって
- お互いのことが好きで(恋愛)
- 生殖可能で(生殖)
- イッショに暮らしてイヤじゃない(生活共同)
なんですから。これだと、生殖する気がなかったり、大して好きじゃないけど共同生活はラクだからOKだったりするカップルは、結婚として認められがたくなります。
そのくせ、生活共同能力もなく、生殖に無関心で、恋愛しかないカップルはOKだったりするでしょ、恋愛至上主義のために。どうかと思うんだよね。
結婚後の生活とそれまでの恋愛関係とが、
- 全く違うモノ
である以上、生活を共同するにあたって「絶対譲れない」と思うことを予め確認(&理解を求める)するのは、悪くないでしょう。
現実的すぎてついて行けないというムキもあるでしょうが、結婚後の生活はまさに文字通り
- リアル
だからねえ。
イマイチ人気のない着々婚。生活を共同するという、結婚の動かしがたい側面を直視しているだけ。コレはコレでアリだと思いますよ。
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