MAG2 NEWS MENU

いじめや人間関係で疲れた我が子に、親がすべき3つのサポート

学校で「いじめ」にあっても、気丈に頑張っていた我が子から漏れる「もう疲れた」「立ち直れない」の言葉。親御さんにとってどれほどショックなことでしょう。でも、自分の子を守るためには、しっかりと親が役割を果たさなければなりません。メルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』の著者で家庭教育のプロの柳川由紀さんが、精神的に落ち込んだ子を立ち直らせるために、3つのサポート方法を教えてくれます。

立ち直らせるにはどうしたら?

Q:昨年4月に入学した娘は、夏休み直前に女子からの「無視」や「嫌がらせ」が始まりました。勉強もでき、リーダーシップも取れる娘は気にせず、普通に2学期を終え、冬休みも過ごし、年明けを迎えました。

しかし、その頃から元気が無くなり、「もう疲れた」「立ち直れない」と言うようになりました。これまで頑張ってきた娘をどう励まし、どう環境を変えてやれば良いのか答えが見つかりません。(中学1年女子のお母様より)

柳川さんからの回答

お嬢様は随分長い間、「無視」や「嫌がらせ」に対して「気にしない状態」を保っていらしたのですね。さぞ疲れたと思います。立ち直り方、サポート法をお伝えします。

1.原因ではなく目的を考える

落ち込む状況になったとき、「なぜこうなったか?」と過去の自分の行動に「原因」を探るのではなく、「こうなるための目的」は何なのだろうか、という未来へ向けた目的を考えましょう。

というのも、「原因」を探っても過去には戻れませんし、「なぜ」という言葉は自分を責めるだけになりがちだからです。お嬢様の場合、「疲れてしまった原因」を探るのではなく、「疲れる目的」を考えましょう。「休むため」かもしれませんし、「ゆっくりと向き合うため」かもしれません。

過去を問わず、人のせいにせず、未来に向けて、自分が今から何ができるのかを考えるのです。

2.今の自分にOKを出す

「もっと友だちに恵まれていたらいいのに」「あの人は良いな、なぜ私だけ?」「疲れた、もうヘトヘトだ」。このように自分のダメな部分、できない部分を見て「OKを出せない」人もいるでしょう。疲れているときならなおさらです。

けれども、そうした面も全部含めて自分を受け入れることが大事なのです。これを心理学では「自己受容」と言います。自分の劣等性も含めて、どんな自分でもまず自分が自分に「OKを出す」。ここが疲れ切った時の出発点です。

お嬢様の場合、今の状態でOKだということを自覚することです。そのために、お嬢様の気持ちを思う存分吐き出させてあげる環境を作り、その気持ちに耳を傾けましょう。アドバイスはせずに、ひたすら共感し、聴いてあげることです。

3.休む

環境や考え方を変えても、気分が落ちたままということもあるでしょう。そんな時には、何かに没頭することです。

例えば、汗を思い切りかくほど運動する、好きな本を思う存分読む、深い睡眠を取る。子どもが、自分の居場所はここにある、と思えるよう、ありのままの子どもを受け入れ、共感することは親の大きな役目です。

家庭教育アドバイス…「松下幸之助氏のことば」

苦しかったらやめればいい。無理をしてはならない。無理をしないといけないのはレベルが低い証拠。真剣に生きる人ほど無理はしない。無理をしないというのは、消極的な意味ではない。願いはするが無理はしない。努力はしても天命に従う。これが疲れないコツである」

image by: fizkes, shutterstock.com

家庭教育アドバイザー 柳川由紀この著者の記事一覧

家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。子どもは、親のサポートの仕方でずいぶん変わります。子どもの能力を最大限に引き出せるよう、まずは親力をアップさせましょう。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料で読んでみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育 』

【著者】 家庭教育アドバイザー 柳川由紀 【月額】 初月無料!月額508円(税込) 【発行周期】 毎月 第1月曜日・第2月曜日・第3月曜日・第4月曜日(年末年始を除く) 発行予定

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け