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誰もお参りできないお墓は必要か。「墓じまい」について考える

以前は口にするのもはばかられた「墓じまい」ですが、最近は受け取り方に変化が出てきたようです。そんな墓じまいに関して、「まずは家族で話し合うことが大切」とするのは、無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』の著者・真井花さん。真井さんは今回の記事に、墓じまいが拡がりつつある理由や墓じまいに当たって考慮すべきポイント等も記しています。

墓じまい

さて、今回は重たい話。いや、重量も重たいんですが( ̄∇ ̄)

ワタクシ、生まれも育ちも関東。引っ越してくるまで大阪から西には数えるほどしか行ったことがなく

とかほざくレベルの西日本オンチ。いや、単に地理オンチだってハナシもありますが、自分が住んでいる地域から遠い場所ってイマイチ知らないものですよね?

そんなふうに生まれた場所とオトナになってから住む場所とが

になっている人がほとんどになってきています。特に地方で生まれた人はこの傾向が顕著でしょう。東京や大阪で挨拶代わりに出身県を聞くのはごくフツーですもんね。

で、そんなこんなで数十年。トカイを第2の故郷としてきた人たちが今新たな問題に直面しているんです。それが

です。要は、墓を壊して更地に戻し遺骨は納骨堂に納めたり小さな骨壺やアクセサリーに納めて手元で供養したりすることです。行政上の手続きやお寺側との手続きもあり、最近ではこれらの

まであります。

お墓って、手入れが大変ですからね。いや、雑草がどうのってハナシじゃなくて(それもあるけど)やれ●●周忌だとか卒塔婆だとか、いろいろお金がかかりますからね。しかも肉親がソコに納まっていると思うとテキトーにしておくことも出来ないし。

ま、もっとも、しまわなきゃならない墓が建つようになったのは

の出来事です。

以前は、名家や豪族でもなければ、受け継ぐ必要があるほどの墓はなく、遺体を埋葬したあと目印に建てた石が風化して解らなくなればソレでオシマイでした。しかも一族全員がその墓に入ったわけですから、墓は今の核家族のように細分化された単位ではなく、受け継ぐ人が誰もいないということがほとんど考えられなかったのです。

その意味で、墓じまいとは

の全てが重なって初めて出現した、非常に現代的な問題なんでしょうね。

この墓じまいと平行して、弔いの形も多様化してきているようです。弔いって、すごーーーーくかみ砕いていえば、

ということです。遺骨を散骨するか樹木の下に埋めるかアクセサリーにするか納骨堂や合同墓に納めるか、などなど。そして、死んだ肉親を忘れずに偲ぶ一方法事はやらない、など。

これ、ホントに他人事じゃないですよね。

シングルの方だけじゃなく、お子さんがいらっしゃってもお墓に気軽に行ける場所に住み続けるとは限りませんしね。お子さんがいないなら、パートナーに死に別れれば必然的に直面する問題です。私だって、フツーは女性の方が長生きだってことを考えれば

確実に問題になるわけですから。

私自身としては、いろいろ考えなくもないんですが

なあと思います。しかも私の場合、子供じゃなくて直接血の繋がらない甥や姪ですから、なおさらです。

現代的な問題、墓じまい。こういう問題があることをご家族で話してみるところがスタートですね。

image by: Shutterstock.com

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食べるのは大好きだけど、作るのは超苦手。棚拭きとアイロンがけが何より嫌い。そんな家事オンチだった私がソレナリに家事をこなせるようになったワケ。家事全体を見渡して、最小の手間で最大のリターンを得る、具体的なシステムをお知らせするメールマガジンです。

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【著者】 真井花(まないはな) 【発行周期】 週3回(月水金)刊

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