栄養失調と聞くと、どこか遠くの国の問題のような気がしますが、実はこの日本で、それも若い女性を中心に現在進行形で増えているのだそうです。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者の真井花さんが、豊かな日本で密かに進行する健康問題、「新型栄養失調」の原因と対策を解説しています。
新型栄養失調
さて、本日は最近問題になってきている健康のお話。
最近日本で密やかに進行している健康問題。それが
- 栄養失調
です。栄養失調って、なんていうか、こう、社会全体が貧しくて隅々に食料が行き渡らないために陥ってしまうイメージがありますよね。ところが、豊かな日本において、これがマジで深刻なんです。
とりわけ重大なのは
- 若い女性
です。その原因として
- 美の基準が痩身であること
が指摘されています。要はぽっちゃりよりスリムの方がキレイだと思われているってことです。日本の20代女性の摂取カロリーは、先進国の中で
- ダントツ最下位
です。ちなみに現在若い女性の摂取カロリーは1,700を下回り北朝鮮やケニアより低いと言われるほどだそうです( ̄∇ ̄)
…ハナシが逸れるけど、「男性はもうすこしぽっちゃりが好み」とか言われていて、だからそんなにダイエットに励まなくてもいいと言われますが、それ、カンッッッペキに的外れだと思うんですよね。
ソレって、女性が「男性のために」キレイになりたいと思っているという前提で、だからこそ男性の好みが「もっとぽっちゃり」だと解れば誤解がなくなってダイエットを止めると思っているわけでしょ。うん、ソレが違うのよね( ̄∇ ̄)
女性は「女性のために」キレイになりたいの。女性から見て「キレイ」でありたいの。自分から見て「キレイ」だと思いたいの。「男性のため」は、相対的に優先順位的に下なんですよね。
なので、ダレのためかで議論するより
- 美の基準がナニか
で議論した方が効果があると思うんですよね。娘さんの激しいダイエットを心配するなら、
- 病身より健康体の方が美しい
ってハナシで攻めた方がいいと思いますね。
…で、ハナシを戻しましょう。「病身」と言ってしまいましたが、昨今の栄養失調は文字通りそういうレベルにあるんです。そして、不足しているのは
- 主にタンパク質
です。肉を食べずに野菜やフルーツばかりを食べてしまうということでしょう。まあ、独り暮らししていて、朝はテイクアウトのラテとスコーン、昼はパスタで、夜はビールとコンビニ弁当ってカンジが都会シングルのフツー食ですからね。そして、同じモノを食べ続ければ必ず栄養は偏りますから。しかもマズいのは
- (本人は)しっかり食べているつもり
だということです。ここに挙げた食事に近い人はたくさんいるでしょうが、「朝はヨーグルトも食べているもん」とか「おやつはチーズにしている」からという理由で
- 自分はしっかり食べている
と思っている人は多いでしょう。これが
- 新型栄養失調
です。いや、ホントのことを言えば、私も
- 私もこれに近かった
と思います。お弁当持参で、ほとんど自炊していた私でさえ今から思えば、タンパク質が足りていなかったなと思います。
いつも同じものを食べ続けて栄養が偏り、結果として
- 栄養失調…
って、なんていうか
- メタボと表裏一体( ̄∇ ̄)
な気がするのは私だけでしょうか。
これを解決するには、まさに意識的に
- 多品目を食べる
ことでしょう。無意識的に同じモノ…同じようなモノを食べ続けてしまう結果として栄養が偏っていくのですから、この逆、つまり
- 意識的に
- 一回づつ
- 違うモノ
を食べていけば、必然的に新型栄養失調になりにくいはずだと思うんです。また、お皿やお茶碗、お弁当の大きさをちょっと大きめにするだけでも効果が上がります。それに見合う量を盛り付けてしまうので、必然的に摂取カロリーが増えるんですよ。
そして、根本的には病的な痩身から健康的な肥満(って言えないレベルなんだけども)へ
- 美の基準を書き換えること
です。…うーん、まあ、生まれてこの方、「普通」体重になったことのない私が言っても説得力がないかもしれませんが。
栄養失調でも構わないと思う心の奥底にあるのは、間違いなく肥満への恐怖と痩身への憧れです。しかもこれが病的なレベルに高まってしまっていることです。ここが変わらない限り、食事に対する無関心さは治らないでしょう。
豊かな国の栄養失調。みなさんの周りにもきっといると思います。まずは、いつもと違うモノを食べることから。健康を損なってからでは、大変ですよ。
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