同じ商品を販売しているのに、次から次へと売れる販売員とそうではないケース。その差はどこにあるのでしょうか。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、ついつい耳を傾けてしまう、上手くお客さんの気を引く販売トークに共通する「ある特徴」を紹介しています。
関心を持って聞いてもらう
商品説明が上手な人と、そうでない人とでは、同じ内容の話を聞かされたとしても、残る情報が大きく変わってきます。例えば、Aさんの商品説明を聞いた後では、対してどんな商品だったかよくわからないのに、Bさんの商品説明を聞いた後だと、ものすごく商品について詳しくなれた、みたいなことです。
こうなってしまう原因はいくつもあるのですが、その中の一つに、「お客様の関心を引けていない」ということが考えられます。つまり、お客様が販売員の話を聞こうと思う状態になっていないということです。
その状態でいくら商品説明をしたとしても、そもそもお客様は聞く気がないのですから、右から左へ受け流されてしまいます(古い)。
これは、気をつけておかないと、自分の説明を聞いてもらえないというだけではなくて、お客様からしても、延々と売り込んでくる販売員にしか映らないので、危険な状態です。どんどん買ってもらえる可能性がなくなっていきます。
ですから、お客様にきちんと商品説明をして購入してもらいたいと思うのであれば、まずは、お客様に話を聞こうと思ってもらう状態を作らなければいけません。でも、最初からお客様がそうなっているならまだしも、ほとんどのお客様は、そうではありませんよね。
そのために必要なのが、「関心を持ってもらうための一言」です。
これを、商品説明や、お客様へのセールストークをする前に入れることができていると、お客様は関心を持って聞いてくれるようになります。
例えば、私がよく使う言葉としては、こんなものがあります。
「見た目は普通に見えますけど、実は、普通じゃない機能がついているんです」
「この素材の名前ってご存知ですか?」
「この中身が特殊なんです」
商品によっても、使い方は全く変わりますが、どの言葉にも共通していることがあります。「次に来る情報が大事な情報っぽい」ということです。
「見た目は普通に見えますけど、実は、普通じゃない機能がついているんです」という言葉があるということは、おそらく、次に話をしてくれる情報は、普通じゃない機能が何なのか?ということですよね。
「この素材の名前ってご存知ですか?」という言葉だとすると、おそらく次に話をしてくれることは、素材の名前なのですが、わざわざそんなことを言ってくるということは何か変わった名前なのかもしれません。
何れにしても、その次の話の内容が気になる言葉を使っているので、お客様としても、耳を傾けたくなってしまうわけです。
販売員としては、聞いてくれる姿勢を作ってもらえれば、話をするチャンスが生まれるのですから、これで一つの目的は達成できます。もちろん、そこから先はまた別の接客技術が求められますけどね。
皆様のお店や商品では、どんな風な言葉で関心を引くことができるでしょうか?ぜひ考えてみてくださいね。
今日の質問です。
- 相手の話をもっと聞きたくなる時はどんな時ですか?
- お客様にそうなってもらうためには、どんな言葉を使っていきますか?
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