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なぜ接客のプロは「商品の情報は20秒以内に伝えろ」と言うのか

商品の良さを伝えたいあまりに長く話し過ぎて、結局お客さんに逃げられてしまったなどというエピソード、よく耳にします。では、どれくらいであれば飽きられないのでしょうか。接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、自身の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』で、今回はあえて「数十秒以内」という括りを提示する話し方のトレーニング法を紹介しています。

秒数で考える

先日、ある企業様で打ち合わせをしていた時の話です。販売研修についての打ち合わせで企業コンセプトの話になりました。とても素晴らしいコンセプトで、私も聞かせてもらいながら、大変感銘を受けたのですが、そこでこんなことを尋ねてみました。

「御社の販売員の方々は、そのコンセプトを20秒で伝えられますか?

と聞いてみたのです。すると、少し考えられた後に、「説明することはできるけれど、20秒では難しい」ということでした。

私がわざわざ秒数で尋ねたのは、実際にコンセプトの説明ができるかどうかを問いただしたいわけではもちろんありません。大事なこと、必要なことを、どれだけ時間を意識して説明できるように考えられているかを確認したかったのです。

接客販売はある意味で時間との戦いでもあります。やたらと最初の声かけや商品説明に時間をかけてしまうと、お客様はうんざりしてしまいその後の接客をさせてもらうことがとても難しくなってしまいます。接客の最中でも、お客様を置いてけぼりにして、販売員ばかりが話続けていても、お客様は疲れてしまいますよね。

だから、どれくらいの情報量をどれくらいの時間で伝えられるかは、とても気を使って考えておかなければいけません。商品情報や、企業の情報などをたくさん持っておくことができても、それをきちんと伝えられるかどうかはまた別の話だからです。

私もたまに、1分も2分も延々と「この商品は〇〇で~」「うちのお店は昔から▲▲で~」みたいな話を聞かされることがあります。商品知識を持っていることはわかりますし、お店の売りについてよく勉強されていることもよくわかるのですが、正直かなりの苦痛です。こちらが聞きたい情報ならばまだしも、まだそこまで興味もない状態で、延々とそんな話をされたら、店を出るタイミングを伺うのに必死になってしまいます。

ですが、同じような情報を教えてくれる人でも聞くのに苦痛を感じない人もいます。それは話し方どうこうの問題もありますが、やはり端的にまとめて教えてくれるという場合も多いわけです。内容にもよりますが、ざっくり15秒から20秒くらいで、わかりやすく話をしてくれます。

せっかくなので、読者の皆様も、考えてみてほしいと思います。あなたは販売員の話をどれくらいの時間なら黙って聞くことができるでしょうか?そのくらいの時間で、自分が伝えたい情報を伝えるとしたら、どんな伝え方になりますか?

文字数や時間で区切ってみるなどしてみると、より伝わりやすい表現ができるかもしれません。

今日の質問です。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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