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よく聞くNG怒りワードは子どもに弊害しか与えない魔のフレーズ

皆さんのご家庭では、お子さんに早寝早起きを促せているでしょうか? 子供が夜遅くまで寝ずイライラ、寝坊してグズグズする姿を見てまたイライラ…というお話、よく耳にするものです。今回の無料メルマガ『子どもが育つ“父親術”』では、早寝を上手に促すタイミングと「言い方」を紹介しています。

早寝早起 – 早寝を促す

今日のテーマは、子どもに早寝を促す場面での接し方です。

こんな場面、経験されたことはあるでしょうか…。

「もう9時だよ、そろそろ寝なきゃね」
 ↓
結局、寝たのは10時過ぎ
 ↓
翌朝起きられず、グズったり、親に八つ当たりしたり

予定の時間に起きられなかったのは、自業自得とも言えます。ヒヤッとしたり困った経験をしたりして、学んでくれればよい──と考えることもできます。ですが、そういう時って、必ず親も巻き込まれて面倒な思いをしたり慌ただしくなったりしてしまうもの。いい加減、改善してくれ!と言いたくなるのも、自然なことです。

そう訴えたくなるタイミングは、何と言っても朝ですよね。寝坊してグズグズしてたり、ぶーぶー文句言ったり、挙句の果てに「今日休みたい」と言い出したりしている場面では、こちらだって冷静でいるのは難しいもの。「だから言ったじゃない!」「10時過ぎまで起きてるから、こうなるんだよっ」とも言いたくなりますよね。

何度もそういう失敗をしていると、夜の時点でも言いたくなってきます。10時になっても起きているところを見かけて、

「9時に寝るって言ったよね!?」
「また明日起きられなくても知らないよっ」

これらはいずれも、親の心情が正直に表れている発言。その気持ちを否定するつもりはありません。子どもが規則正しい生活を身に付けられるように、と真摯に願う親だからこそ持ち得る気持ちです。

ですが一方で、これらはすべて「親が言いたくなるタイミング親が言いたい言い方」であることも、冷静に理解しておきたいところ。それが子どもにとって「行動を改めやすいタイミング・言い方」かどうかは再確認しておいた方が良いでしょう。

1.朝起きられず問題が起きているタイミング

このタイミングで何を言われても、改善するには手遅れです。今から前の晩に戻ることはできません。

また、その日の夜の改善を期待するにも、朝イチのタイミングは不適切。相手は、これから園や学校で目の前のことに100%集中しながら、充実の1日を過ごす人。このタイミングで言って、12時間以上覚えておけというのは酷というものでしょう。

2.「だから言ったじゃない!」「10時過ぎまで起きてるから、こうなるんだよっ」などの言い方

いずれも、おっしゃる通り。子ども自身も、痛いほどよくわかっています。

ですが、そんな状況で傷に塩を塗りこんだり追い打ちを掛けたりとどめを刺すような声をかけることは、子どもが行動を改めるための励みには、絶対にならないことも事実です。

3.10時になっても寝ていないところを見かけたタイミング

やはり改善するには手遅れ。しかも失敗の現場を捕えて叱責することになるので、子どもを言い訳・逆切れ・人のせいへと追いやる危険性が非常に高いです。

それに、この時点から修羅場を始めたら、寝る時間はもっと遅くなりますよね(爆)。

4.「9時に寝るって言ったよね!?」「また明日起きられなくても知らないよっ」などの言い方

「9時に寝るって言ったよね」は、言い訳・人のせいを引き起こす魔のフレーズです。“言い訳の多い子”は、“言い訳”が多い子ではありません。“言い訳せざるを得ない状況に追い込まれてしまった経験”が多い子なんですよ。

子どもは、基本的に言葉を言葉通りに受け取るイキモノ。「また明日起きられなくても知らないよ」と言われたら、文字通り見放されたと感じてしまいます。見放されたと感じさせることは、早寝の習慣を身に付けるうえで何の役にも立たないどころか、弊害ばかり。

本当に子どもが生活リズムを改善できることを願うなら、「子どもが行動を改めやすいタイミング」「子どもが行動を改めやすい言い方」を考えて、接してあげることが大切です。

ではその、「子どもが行動を改めやすいタイミング」「子どもが行動を改めやすい言い方」とは、具体的にどんなものだと思いますか?

正解は1つではありません。

それぞれの家庭で、それぞれの子どもが実際に自分の生活リズムを適切に管理できるようになれる方法を見つけていくこと、目指してくださいね。参考に、私がうちの子に言うとしたら…の例をご紹介します。

<タイミング>

夜7時、夕食が済んだ頃

(理由)

学校の宿題・翌日の持ち物の準備は済んでいて、あとやることと言えばお風呂、読書、父とじゃれて遊ぶ、くらい。このタイミングなら「やりたいこと」と「実際に今日やること」との整理ができて、就寝時刻を自分でコントロールできます。

<言い方>

「今朝、ゆうちゃん6時半に起きられなくて困っていたね」
「ゆうちゃんが機嫌悪くて、パパも悲しかったな」
「今夜はどうするか、自分で考えてみてもいいよ」

(理由)

最初の2行は、厳しい事実に触れてはいますが、あくまでも淡々と事実を述べているだけ。ああしろ、こうしろという命令や干渉が含まれていないので、子どもの反発を引き起こす心配がありません。

最後の一言の真の意図は、「今のうちに自分で考えてみる」という選択肢を思い出させること。

もちろん、実際に子ども自身に考えさせ、その結論が何であれ、そのまま実践して翌朝結果が出るところまで見守る覚悟もした上で任せていますが。

※「自分で考えてみてもいいよ」は、ある程度大きい子ども向けの言い方です。1年生かそれ以下くらいの年頃なら、代わりに「今夜はどうするか一緒に考えてみる?」と言うと思います。

そして、8時50分頃に「そろそろ寝るから付き合ってー」と言ってきたら、自分の他の用事は全部後回しにして、一緒にゴロゴロしてあげます。

「自分で考えて、9時前にお布団に入れたね」と努力を認めてあげて、あとは子どもの気が済むまで話を聞いてあげる、そして翌朝は、起きてきてすぐに「おはよう!昨日は自分で考えて早く寝たから、今日は6時半にバッチリ起きられたね!」と声をかけてあげる──そんな接し方です。

これはあくまで1つの例なので、そのままの応用は難しいかもしれません。ですが、皆さんの接し方のヒントにしていただけたら、私もうれしいです!

image by: Shutterstock.com

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【著者】 パパコーチ くろさわ 【発行周期】 週刊

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