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プロトレーナーに聞く、筋トレとロングライドでの疲労回復のコツ

日々トレーニングに励む人たちの疑問や悩みに答えてくれるメルマガ『届け!ボディメイクのプロ「桑原塾」からの熱きメッセージ』に今回届いたのは、50歳男性からの疲労回復に関する質問です。年齢のせいか、筋トレと自転車ロングライドによる疲労が抜けにくくなってきているという相談に、桑原弘樹塾長は、考えられる3つの原因それぞれの対策を伝授。さらに、万能の疲労回復手段である「睡眠」の質を向上させるコツも伝えます。

疲労回復のためのコツ

Question

週に3~4回ジムで筋トレをしています。土日は趣味程度ですがロングライドの自転車をやっています。ただ、目指すべき一番の目的はバルクアップです。

年齢のせいもあるかと思いますが、疲れが取れなくて困っています。どちらかを控えがいいのか悩んでいますが、疲労回復のためのコツは何かありますでしょうか。(50歳、男性)

桑原塾長からの回答

疲労回復は現代人すべての人のテーマかもしれませんね。店頭やネットでも疲労回復を謳ったサプリメントや健康食品はごまんとありますよね。逆にありすぎて、疲労回復という言葉が当たり前になってしまって響かないくらいです。

疲労にも種類といいますかその原因が色々あるので、その原因をひとつひとつ解消していく必要があります。ただ、ほぼすべてに共通して効果があるのが睡眠なので、睡眠の質をあげるなどここにメスを入れることは効果的です。

まず1つ目ですが、ウエイトと自転車を掛け持ちということで、グリコーゲンが足りない状態が出来ている可能性があります。これは特に自転車による疲労なのですが、平日もウエイトトレを行うことで、もしかすると消費と供給のバランスが崩れているかもしれません。

解決策としては、ひたすらグリコーゲンリカバリーです。特に、自転車の後には糖質の補充を最優先してみてください。出来ればジムでの筋トレ後にもプロテイン+αでMDなどの糖質です。自転車の最中や筋トレ中にCCDを使うと、より効果的です。これは一番の目的でもあるバルクアップにも直結しますので、ぜひお勧めです。

2つ目は抗酸化です。筋トレでは減量中などを除けば、それほどの活性酸素は生まれてこないと思いますが、やはり、自転車では抗酸化をしていかないと疲労が蓄積します。活性酸素が少し厄介なのは、すぐに分からないという点です。

しかし、逆に一旦疲れのような症状が出てしまうと、今度はなかなか減っていってくれません。ランや自転車、あるいは水泳などの競技の人の疲労は活性酸素によるものである可能性が高いと思います。

まず、ベースはビタミンACE(βカロテン)となりますが、αリポ酸、アスタキサンチン、還元型COQ10といった素材を日常生活に取り入れることが抗酸化対策です。食事的には色の濃い緑黄色野菜を日常的に食べる癖をつけていくといいでしょう。

3つ目はクエン酸の利用です。これは主として乳酸対策ともいえます。乳酸は必ずしも疲労物質などではありませんので、根本的な疲労にはならないはずですが、それでも乳酸が溜まった状態は酸性に傾くことから疲労感を感じてしまいます。

トレーニングや練習後には、ゆったりと湯船に浸かるなどをして乳酸を取り除いてやるといいのですが、クエン酸を水分補給の際に摂取することでも除去効率はあがっていきます。筋トレの内容にもよりますが、自転車でも筋トレでも溜まる要素ですので、乳酸対策も効果的かもしれません。

最後に睡眠です。睡眠は,ほぼすべての疲労の原因を解消してくれる万能の疲労回復手段と言えます。まず、理解すべきは、私たちは本来もっている睡眠の質をかなり下げて日々生活をしているということです。

この現代社会においてストレスが無い人を探す方が難しいでしょう。つまり、私たちの周りは、程度の差こそあれストレスで満ち溢れているのです。ストレスも適度であれば必要な側面があります。多少の緊張感を維持したり、集中したり、ヤル気に繋がったりと100%の悪者ではないのです。

しかし、過度のストレスは当然にデメリットの方が大きく、睡眠の質を知らず知らずのうちに劣化させてしまっています。まず、ちょっとした工夫で睡眠を質を阻害している要素を取り除いてやることです。

例えば、就寝前のパソコンや、寝床に入ってからのスマホなどは睡眠にとってはマイナスです。就寝前というタイミングにおいては、熱いシャワーやハードなトレーニングも睡眠にとってはマイナスとなります。カフェインや辛い食べ物も覚醒してしまいますから、睡眠にとってはありがたくないでしょう。

このように、些細な日常の癖みたいなもので、睡眠のマイナスに働く要素を少しだけ取り除いてみてください。睡眠が沈静とするならば、マイナスの要因は覚醒や高揚です。ライフスタイルに近いことなので、最初は抵抗感があるかもしれませが、慣れてしまえばかなり快適に感じることでしょう。

エキストラ・アミノアシッドを飲むことも睡眠の質を上げるうえでは推奨しています。寝る直前に4~8粒というのが推奨している粒数ですが、薬ではありませんのでその日の疲労度合を自分で判断して4~8粒の中から粒数を決めればいいと思います。

ちょっとした裏技は、あえて寝不足の状態を作ってからエキストラ・アミノアシッドを飲む事です。二日酔いなどの寝不足はもちろんNGですが、寝不足という状態は睡眠の質をあげてくれます。人間の本能に近い部分でもありますが、疲れていれば疲れを取ろうとする機能が本来は働くのです。つまり、眠たい時に眠る方が睡眠は深くなるのです。

疲労回復のために休日はお昼近くまで寝るなどという事もありますが、敢えて休日もいつもと同じ時間に起きるようにして、トレーニングなどで肉体的に疲れさせて(精神的疲労はあまりお勧めできません)、エキストラ・アミノアシッド飲んで早寝をするというパターンです。

人が持ち合わせているホメオスタシス(恒常性)と適応力を利用した、サプリメントの使い方の例とも言えます。

image by: Shutterstock.com

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桑原塾塾長 桑原弘樹は、国内大手食品メーカーでサプリメント事業を立ち上げ、全商品の企画開発に携わる一方、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部PDAなどの立場で、国内外問わず多くのトップアスリートに直にコンディショニング指導を行ってきた。サプリメントは作るだけにとどまらず、「日本で一番使っているのでは」と豪語するほどのユーザーでもあり、年間300回のワークアウトも欠かさない。サプリメントやダイエットなどの分野で、多くの情報が散乱する昨今。サプリメントを作り、自ら試し、活用法を指導してきた、桑原塾長が、本物で価値あるボディメイク情報を提供すべく、スクランブル発進する!!!

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