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忘年会の余興、どうする?自己満足で終わらない「芸」のポイント

忘年会、新年会シーズンに向けて、余興や宴会芸を仕込まなきゃ…!と焦っている方、いませんか?でも、ちょっと待ってください。「芸」って一体なんなのでしょう。場をシラけさせてしまう自己満足芸と、場を盛り上げる宴会芸の違いとは?きょうから使える大人の勉強・教養のためのヒントをメルマガ「毎朝1分!天才のヒント」で届けてくれている、呼吸法の人気講師、倉橋竜哉さんが、その違いを教えてくれました。どうしても避けられない「宴会芸」を考えるときの、参考にしてみてくださいね。

芸を身につけたい?

きょうもありがとうございます。ズルで名刺を使って割り箸を切られる倉橋竜哉です。「一発芸を身に着けたいのです…」という相談をくれたのは、ある20代の男性。もうすぐ忘年会、新年会シーズンですが、宴席で周りをアッといわせる一発芸を披露したいので、おすすめがあれば教えてほしい、と。

ちょうどいまくらいの季節になると、「割り箸を名刺で切る」というキーワードで私のブログに来られる方が多いのですが、それは「芸を持つこと」というタイトルで、割り箸を名刺でスパッと切るちょっとした裏技を紹介しているからです。そんな宴会を盛り上げるための一発芸もあれば、生業としている芸事もあったり、一言に「芸」といっても、その幅は広いですよね。

芸と私のカンケイ…

芸とは、そもそも生きていくために必ず必要ものではありません。食べものを生産している農家の方、漁師さん、家を作る大工さん、モノを運ぶ物流の方…そういった人が生きるために欠かせない仕事に比べて、芸事は、極端な話「なくても人が生きられる」ものです。

それなのに「芸は一生」とばかりに、その鍛錬に命懸けで取り組む人もいれば、自分の好きな芸事を見ることに熱狂する人もいます。絵画、音楽、スポーツ、テーブルゲーム、舞台、モデル、演芸、文学、映像、美容、宝飾品…信じられないような高額なお金が動くのも、「芸」の世界ではよくあることです。

割り箸を名刺で切る一発芸であれば、その場で拍手がもらえるくらいかもしれませんが、住む世界が一変するような影響力を発揮する「芸」もあります。それでは、芸とは一体何なのでしょうか?なぜ人は、芸に心を奪われるのでしょうか?


選ばれるための、芸

「メスはキレイにしなくてもいいんじゃ」そういっていたのは、うちの母方の祖父でした。もう亡くなりましたが、祖父は鳥類の研究をしており、自宅にいろんな鳥を飼っていました。なかでも目立つのが「クジャク」です。翼をブワッと広げたときの姿はもちろん、抜け落ちた羽根にも光沢があって美しく、祖父母の家に行くと、よくお土産でクジャクの羽根をもらって帰っていました。

そんなクジャクについて、子どものころに知って驚いたことのひとつは、キレイな羽をしているのはオスだけであるという事実でした。メスは黒っぽい地味な羽をしています。「なんでオスだけ…?」と祖父に聞いたところ、「メスはキレイにしなくてもいいんじゃ」といわれたのです。要は、繁殖期にオスがメスの気を引くものだから、メスにはその羽は必要ないということなのですが。

「芸」ということについて考えたときに、私がまず思い出すのが、この「クジャクの羽根」のことです。派手なオスがメスに好かれ、選ばれていったことで、オスの羽があんなにキレイに進化したわけです。世代を越えた種の「芸」の姿ではないかな、と思いませんか?

芸=人に魅せる技術

そもそも「芸」とは何なのでしょうか?その定義は人それぞれだと思いますが、私は「人を魅せる技術」だと考えています。たとえば、ピアノを弾くのが大好きで、弾いている時間が心地いい。別に人に聴かせるものじゃなくて、自分が楽しければそれでいい。そんな人にとって、ピアノは趣味ではありますが、芸ではないといえるでしょう。

一方で、もうピアノなんて見るだけでも嫌だ、できれば触りたくない。でも私が弾けば聴いてくれる人がいるし、それで収入を得ている、という人にとっては、ピアノは芸であるといえるでしょう。ピアノや絵画を教室で習っている人は、年に数回「発表会」があると思います。発表会に出ることは、自己満足の世界から「芸」に羽ばたこうとしているような感じでしょうか。

それで収入を得ている人もいれば、無報酬の人もいますが、収入の有無に関わらず「人に魅せるためにすること」はすべからく芸事といえるのではないでしょうか。

そう考えると、男子高校生がモテたくてギターを始めて、そんなにモテないとわかって辞めるのも、芸のひとつだといえるのかなと…。ぜひお伝えしたい芸のお話は、メルマガにてご紹介しましょう。

image by:shutterstock.com

※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。

※初出:2019/12/15・by them

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