新たに提出された「桜を見る会」に関する招待者名簿から、自民党の「総裁選」があった年に招待者数が急増していたことがわかったと、TBSニュースなどが報じている。
招待者の内訳
どのような人が何人招待されたか、を知るために重要な資料となる「桜を見る会」の招待者名簿。2019年の招待者の内訳は、皇族が23人、外国の大使が788人、そして最も多いのが「各界功績者(総理大臣等)」で8894人だった。この各界功績者とは、「首相枠」とよばれているもので、菅官房長官はこれまで「1000人ほど」と説明してきたが、人数が大きく乖離している。
小泉政権のときの「首相枠」は737人、与党関係者の枠と合わせても2700人ほどだった、「桜を見る会」の招待者数。2015年の安倍首相の招待者数は7385人で、小泉政権と比較すると4500人ほど増えている。この件について、内閣府の酒田元洋大臣官房総務課長は「よくわかりません」などと答えているという。
総裁選が影響か?
注目したいのが、招待者数の推移だ。2015年に7385人であったのに対し、自民党の総裁選挙があった2018年には9494人を招待している。当時の総裁選挙で、安倍首相は石破茂元幹事長と総裁の座を争っていた。
この年、安倍首相は2回目の総理大臣就任時の2.5倍の35万票を上回る票を得ていた。この件について野党の国民民主党・原口一博国対委員長は「桜を見る会に呼んだ人たちが、総裁選のときに呼ばれましたといっている」と述べ、地方議員票や党員票の支持拡大のために利用したのではないかと指摘した。
残されたログは「開示できない」
招待者数が2018年に増えていることに対しては、昨年5月にも問われていたが、名簿を破棄したことを理由に「わからない」と回答していた。しかし、この破棄されたはずの名簿が提出された。その他のすでに廃棄されているとされている資料について、安倍首相は「必要な調査を行なった結果、すでに廃棄されている」とし、「改めて調査しない」と述べた。また、電子記録については「内容を明らかにすれば不正侵入などを助長する恐れがある」と述べ、セキュリティ上の問題があるため開示しない考えを示した。
苦しすぎる言い訳にネットの声は…
大体、総理大臣の答弁に「ログを開示するとセキュリティ上問題ある」とか答弁させてしまう政党が与党だと言う状況を怖くないの?ネットやPCに詳しい皆さん。こんな人が「ビックデータの活用」とか言っちゃってて、それを指南する官僚があのレベルなんですよ?
— 横川圭希 (@keiki22) January 22, 2020
すごいなぁ、内閣府の酒田さんがログを見て廃棄した日を確認することが「セキュリティ上の問題」でできないんだって。
誰ならセキュリティ上問題なくログを確認できるんだろう、何があればログを確認するんだろう— /踊♥ウタマロ\ (@utamaro_) January 23, 2020
道新金子「『ファイルの置き場所などの情報が含まれている』、仮にこうしたセキュリティ上の問題があるにしても、政府が開示の方法を工夫すれば、いくらでもクリアする余地はあると思います。国民の疑念を払しょくするためにも、せめて調査をすればいいと思うんですけど、なぜ調査自体を拒むのでしょう
— buu (@buu34) January 23, 2020
ログはセキュリティ上の問題になるから公開できない。本当に息を吐くように嘘を付く安倍晋三。嘘をつくことに何の抵抗もない。
仮に認証に関する情報が含まれるならそこだけ消せばいいだろが。そんなの一瞬で消せるでしょうが。なんとか理由をつけろと指示しているのがミエミエで痛々しい。 pic.twitter.com/udeUPYOYAr
— ドラえもん (@jaikoman) January 22, 2020
自動的に生成される廃棄ログの開示のどこがセキュリティ上の問題?セキュリティに関わる部分だけ隠して出せば一発で不名誉は晴れるのに。
名簿は間違いなくありますね。シンクライアントのログすら出せないのが何よりの証拠。自白してるようなもんですよ。— Hiraku Kamishima (@kami077) January 22, 2020
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source:TBSニュース
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