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国民の命より中国のカネ。新型肺炎で後手後手に回った日本の失敗

2月1日、中国以外でも初の死者が出てしまった新型コロナウイルス感染症。中国政府の「情報の出し渋り」が影響したとも言われますが、日本政府の対応の遅さが各所で批判的に報じられてもいます。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さんが、日本人の命より中国人観光客の落とすカネを優先したかのような安倍政権の初動の遅れを批判するとともに、米国同様に日本も、中国の生物化学兵器が漏れ出したという仮定で行動する必要性を説いています。

新型肺炎の流行を阻止できるか?

中国の新型肺炎で、日本も危機的な状況になる可能性が高い。対応が後手に回り、感染拡大を危惧する状況である。その理由と対策を検討しよう。

米国株価

NYダウは、史上最高値更新で1月17日29,373ドルとなったが、1月27日28,440ドルまで下げたが、その後、切り返して1月30日124ドル高の28,859ドルになり、市場は楽観視していると見たが、1月31日603ドル安の28,256ドルになった。ドル円も108円57銭になった後、109円台に戻したが、2月1日108円38銭になっている。ジグザグで下げている。

中国の新型コロナウィルス感染拡大を楽観視したり、悲観視したりしてジグザグに、世界経済の減速を織り込んでいくのであろう。

WHOと米国が緊急事態宣言を出したことと、シカゴPMI指数が42.9と大幅なダウンしたことで、楽観的な見方を打ち消したようである。

米国は、中国訪問者の入国禁止で、新たな措置は2月2日から実施し、過去14日以内に中国を訪れた外国人は、米国内に近親者がいる場合を除いて入国が禁じられる。中国から来た旅行客の大半が対象になる。

非常に厳しい措置になったということは、中国の生物化学兵器が漏れたとして、米国は生物化学戦争の構えで、今回の新型肺炎を捉えたようである。

そして、上海市場は2月3日まで休み、香港ハンセン指数は1月17日に29,086ポイントが、1月31日には26,312ポイントと6%の下げになっている。2月3日の上海市場の下げは、相当に大きいことになる。

日本の株価

日経平均株価は、1月17日24,115円になった。1月20日までは24,000円台をキープしたが、1月21日に中国政府が新型コロナウィルス感染拡大を発表した以降下落して、1月30日22,892円まで下げたが、1月31日227円高の23,205円まで戻した。23,000円を回復した。

WHOが緊急事態宣言を出し、日本でも新型肺炎患者が20人まで増えているのに、それを市場は無視して上昇している。何かが変である。NYダウが大幅な下落であることから2月3日は、大幅な下げから始まることになる。

今後の景気後退は確実であり、中国観光客は、年間960万人も来て1人当たり15万円使うが、2020年は大幅に観光客が減少するし、中国に日本企業の工場が多数あり、その工場の生産が当分できなくなることで、大減産になる。

また、中国のGDPは、SARS流行の2002年には1.7兆ドルが2019年14.3兆ドルになっているので、中国の経済が大きく落ち込むと、日本からの輸出もなくなる。SARSの時に比べて、日本への影響が相当に大きいことになる。当然、輸入もできなくなる。

どう見ても、今年度、来年度のウィルス関連企業以外の日本企業の業績は大きく落ちることになるはずであるが、その状況で株価が上がるということは、市場論理がおかしい。

香港指数と同じように6%下げの22,000円までは、最低でも下げないとおかしい。数か月後、日本でもパンデミックが起こると、2万円割れも起きることになる。大恐慌的な状況も起こるなど、相当に大きな衝撃を受けることになる。

そして、日銀のETF買いしか、株価を支えるものがない状況になる。その目安が2万円割れの攻防と見るがどうであろうか?

新型肺炎感染拡大の危機

中国で2月3日現在、新型肺炎の感染者数が17,238人、死者は361人に拡大している。日本人同士での3次感染者が出て、日本でも感染拡大が起きているようだ。1日で3,000人以上も感染者数が増加している。

武漢から、春節の1/20からの時期、日本に来た観光客は9,000人である。武漢から帰還した日本人は、100人に1人が感染者であることを考えると、武漢から来た観光客も100人に1人が感染者であったはずである。

その感染者数は90人で、この感染者が、平均2.2人に移すので、2次感染者数は198人、その人が移すので、3次感染者数は436人で、その人が移すので、4次感染者数は958人であり、元の武漢からの観光客が帰った後、日本人感染者数は、1,592人である。2月3週目で、この数になっているはず。5次感染者は2,107人というように、2倍の速さで増加していく。現時点は2次の198人だとしても多い。

しかし、現在、確認できた患者数は20人、内8人は武漢からの帰還した日本人であり、この人は他者に移していないとすると、後186人を見つける必要があるということになる。そして、どんどん増えていくことになる。

初期対応を日本の政治家も後手に回ったことで、日本のパンデミックは、毎週級数的に増加して、4月までには1万人までになるはず。

日本の政治家が、優先順位を間違えたことは確かである。1月終わりに西村経済再生担当大臣が、経済を考えて対応すると述べたが、日本人の命より中国観光客の落とすお金の方が大事ということであり、本当にびっくりした。このような感覚では、日本人の命は守れない。富と命では、命の方が大切であるという感覚がない。

そして、昨日電車に乗ったが、まだマスクをしている人が少ない。日本政府は楽観的な対応をすることで、皆にまだ、この新型肺炎の恐ろしさが徹底されていない。

重症率20%であり、死亡率は2%であることを考えると、不必要に恐れる必要はないが、国民には最低限のルールを徹底することが、必要である。

まずは、中国との航空路の閉鎖をして、新しく中国での感染者が入らないようにすることが急務である。それと感染者と閉空間に居た人たちを探すことだ。武漢からの観光客・感染者が立ち寄った店の従業員と客、新幹線で同じ車両に乗り合わせた人たち、映画館などでの一緒に見た人たちに、検査を行うことである。

しかし、人が確定できないので、場所と時間を告知して、申告してもらうしかない。ここが日本は弱い。法律での義務もない。しかし、それでは感染拡大を引き起こすことになる。

もう1つ、閉空間では全員がマスク着用することを徹底する必要がある。感染者に症状がなく、本人も感染者である自覚がない。よって、全員がマスクをして、感染を最低限に抑える必要にある。米国CDCは、手からの感染を重視している。このため、手を洗うことを奨励している。

ワクチンは、最低でも1年かかると言われている。今から半年は、流行することになる。しかし、免疫系を壊すHIV系のタンパク質がウィルス中に挿入されているので、ワクチンができないという意見も出ている。このウィルスは、自然界にはない物だとインドの生物学者は表明している。

このため、インド政府は、伝統的なアーユルベーダ治療しか効かないと表明している。双黄連口服液などの伝統的な漢方薬などの治療も出てきている。自分の免疫系の強化で治すしかないようである。このように簡単なウィルスではない。

危機管理の鉄則は、一番悪い状態を想定して、それに対して対策を打つということである。その鉄則を日本の政治家は行っていない。

官僚はルールに沿って、業務を実行することが基本であり、ルールから外れる非常時、危機時には、政治家が前面に出て、ルールを超越して指示を出さないといけない。

日本の戦後教育の結果が、このような胆力のない政治家を生んだようである。リーダーはどうあるべきかという東洋思想を全然体得していない。自民党よりひどいのが、野党であり、この非常時に「桜をみる会」を質問している。どうしようもない。

そのため、官僚と政治家のやることが楽観論や性善説で行動して、遅いし、甘い。今は、中国の生物化学兵器が漏れ出したという仮定で、行動し早期に収束させることである。

そうしないと、4月にはパンデミックが起き、オリンピックは中止せざるを得ないことになる。

早めの対応で、習近平が言う「悪魔」を退治することである。

中国の感染拡大で

今は、日本は早期に対応して収束させることであるが、中国は収束できないと見ている。中国全土で死者が10万人以上出る可能性が高い。春節で武漢から500万人も全国に散らばり、1月終わりまで隠蔽したことで、その拡大は止めようがないと見る。

しかし、止めようと努力はしている。中国は個人情報の保護という考え方がないので、高速鉄道に乗った人はすべて把握されているので、同じ車両に感染者がいると、その車両に居た人のすべてにメールが来て、検査を要請されるようだ。それも義務として行動を要求される。

しかし、都市の地下鉄などには、そのような乗客名簿はないので、告知で知らせて、検査をするという。そして、現在、乗客は必ず、マスクをすることとなった。マスクをしない人は強制的な排除をしている。このため、マスクが必需品になり、店にマスクがないのである。

しかし、このような処置をしても、農民工などの出稼ぎ労働者は、都市の病院での受診資格がないことと、受診料が高くて病院を受診できないことになっている。

この出稼ぎ労働者がいることで、都市では病気が蔓延することになる。この出稼ぎ労働者を都市に入れないように、長距離バスの運行を停止したが、都市に留まっている出稼ぎ労働者も多い。この人たちは、調子が悪くても仕事をする必要があり、他者に移すことになる。

ということで、中国の感染は拡大するので、中国の体制に対する不満が充満することは確かでしょうね。中央TVのインタビューで、武漢市長が中央政府の統制で情報を開示できなかったと言ったが、習近平体制がしっかりしているなら、そのようなことは言えない。

相当に習近平独裁体制に官僚の多くも不満を持っているようだ。習近平国家主席も個人崇拝的な独裁主義を見直し、党内での意見や末端組織の意見が通るような組織にしないと、習近平個人が危なくなる。クーデターも起こりえることになる。

米国との交渉でも中国は大きな譲歩をしているので、軍部強硬派からも不満が出ているので、この2つが結び付くとクーデターということにもなりかねない。

このように中国の問題点が新型肺炎の拡大を大きくし、それが体制にも影響するようである。

ということで、中国の感染拡大を見越して、早く、中国との航空路を閉鎖して、中国に居る日本人の帰還を航空路があるうちに促すしかない。または、航空路閉鎖後、チャーター機で、日本人を帰還させる必要になっている。それも全員、なるべく早く退避させることである。

武漢はすでに数万人に感染している。1,100万人で、100人に1人が感染しているとすると、11万人になり、それが日々他者に移していることになり、大変なことになっているはず。しかし、上海でも拡大しているようだ。

日月神示の予言

上海でも、若者が突然、倒れる映像が大紀元に出ているが、この病気は、病状が出ないのに、他者に移すし、本人も気が付かないうちに病状が悪化して、突然倒れ死亡するようである。

そして、私は「日月神示」を読んで気になる文があると、前から、気にしていた。その文が、

今に病神の仕組にかかりて臣民苦しむ時が近づいたぞ、病はやるぞ、この病は見当とれん病ぞ、病になりていても、人もわからねば我もわからん病ぞ、今に重くなりて来るとわかりて来るが、その時では間に合わん、手遅れぞ。
地16帖

で、中国の新型肺炎を見た時に、これだと直感できたのである。

そしたら、そのコロナウィルスは、武漢の生物科学研究所から漏れた可能性があると、ワシントンタイムズに出た。危機管理の要諦は、一番悪い状態を想定して、対策を打つことである。ということは、日本も生物化学戦争の構えが必要であるということになる。しかし、日本政府も安倍首相も性善説、楽観論的な対応しかしない。

このため、ここで、改めて、宣言するしかない。この病気が大流行したら、それは、日本の衰退を早めるし、日本の倫理観のない浮ついた世相から、東洋思想を再度教育して、しっかりした日本に生まれ変わる必要があることを天が我らに指示しているのだと。

丁度、大正デモクラシーが大恐慌と、関東大震災で吹き飛んだ時と同じような時代相になってきたようである。

皆様におかれましては、免疫力を付けて、この大波を乗り越えてください。これからも恐慌的な経済大混乱、関東大震災や東南海大震災、中東大戦争など続々と大波が押し寄せることになると、日月神示を読むと思えてくるので、皆様も覚悟してください。

その時の日本のリーダーが、胆力のある本当にしっかりした人であることを祈るしかない。

さあ、どうなりますか?

※ 参考資料

新型コロナウイルスに「HIV (エイズウイルス)」のタンパク質が挿入されていることをインド工科大学の科学者たちが発見。さらに「感染しても免疫を獲得できない示唆」を中国当局が示し、事態は新たな局面に

新型肺炎の感染源「華南海鮮市場」以外に複数か

「新型ウイルスはバイオ兵器?」の噂が囁かれる背景

image by:  Freer / Shutterstock.com

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