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コロナ封じ込め成功の台湾が日本へマスク200万枚提供に感動の声

台湾当局は日本の新型コロナウイルス対策を支援するため、日本にマスク200万枚を贈ると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大により日本で不足しているサージカルマスクで、台湾側の台湾日本関係協会を通じて供与される。日台間で調整の上、早急に日本に届けられる見通しだという。

台湾製マスクを200万枚提供

台湾は感染対策のため、今年1月からマスクの輸出を禁止するとともに、市民によるマスクの購入に関しても枚数を制限する措置を取っている。一方でマスクの増産を図っていて、台湾の外交部は16日、台湾で生産したマスク200万枚を日本に提供することを決めた。

日本側の「日本台湾交流協会」は「台湾は感染拡大抑止に大きな成果を挙げ、国際社会に対してさまざまな貢献をしている」と強調。その上で「新型コロナウイルスで苦しむ国際社会への大きな貢献の一つで、心より感謝を申し上げる」と表明した。

徹底した台湾のコロナ対策

日本に200万枚のマスク提供を決めた台湾は、新型コロナウイルスの封じ込めに成功している。14日は3月9日以来、36日ぶりに新規感染者数ゼロを達成。官民一体の取り組みが奏功した格好で、政府対策本部は「喜ぶに値するが、警戒はこのまま続けてほしい」と手綱を引き締めている。

15日は2人増え、感染者の累計は395人となった台湾。死者はわずか6人にとどまっている。感染者の大半は海外由来だという。

対策本部は外出自粛を特に求めず、人々はほぼ普段と変わらない生活を送る中、感染者や濃厚接触者、海外から戻った人には14日間の隔離を義務付け、それを徹底。隔離された人に1日当たり1000台湾ドル(約3600円)の補償金を支給する一方、違反者に最高100万台湾ドル(約360万円)の罰金を科している。

3月に米国から戻った後、感染が確認された60代の女性患者は、当局の許可なく外出したことで、最高額の罰金支払いを今月14日に命じられたという。

台湾はこの水際対策により、大規模なクラスター(感染者集団)の発生を効果的に封じ込めているが、市中で感染した人の中に感染経路が不明のケースも複数確認されている。無症状の感染者がいると想定されるため、対策本部は9日から接客を伴うキャバレーやスナックの営業を禁止。人との接触に一定の距離を保つよう繰り返し求めるなど、社会の気の緩みを強く警戒していると時事通信は伝えている。

台湾に称賛の声

コロナ封じ込めに成功している台湾から心温まるニュースだ。感染拡大が止まらない日本へ、マスク200万枚を無償提供。数が激減しているとはいえ、台湾もまだ新型コロナウイルスの恐怖はある。しかし、それでも大切なマスクを提供してくれるのは、日本と台湾の友好の証だ。

コロナウイルスの感染が拡大する中、台湾人の間ではSNS上で「#TaiwanCanHelp」というハッシュタグが流行。4月以降には医療用マスク増産をすすめ、1日あたり1500万枚を達成した。国内の需要を確保できたことにともない、日本をはじめ世界中の国々にマスク贈呈で手を差し伸べている。

この台湾の行動に、ネット上でも感動の声が多数上がっている。

※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

source: NHK時事通信

image by: 日本台湾交流協会Facebook

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