MAG2 NEWS MENU

外出自粛のストレスが続くと、体にはどんな変化が起こるのか?

新型コロナ対策としての外出自粛をストレスに感じている人が多くいます。そのストレスが体に与える影響はどういったものがあるのでしょうか。メルマガ『届け!ボディメイクのプロ「桑原塾」からの熱きメッセージ』著者の桑原弘樹塾長は、ストレスによる体の変化が2段階にわたって起こると解説。第2段階では心身に大きなトラブルを抱えることになるので、第1段階のアラートをキャッチする大切さを伝えます。そして、グルテンフリーなど外出を自粛しているからこそ試しやすいことにトライし、ストレスを楽しみに変えることを提案しています。

ストレスが与える体の変化

Question

外出を自粛して、トレーニングも十分に出来ておらず、今後の仕事についても不安だらけの状態です。仮に自粛期間が解けたとしても、コロナの脅威が無くなるわけではありませんから、この先も長期戦の覚悟をもって臨まなくてはいけないと思っています。

一言でいえば今の状態はストレス以外の何物でもありません。ストレスが悪いというのは理解していますが、具体的に体内でどのような変化が起きているのでしょうか。何をしたら対策になりますか。(47歳、男性)

桑原塾長からの回答

非日常において入ってくるニュースや情報のほぼすべてが恐怖を感じさせるものですから、これはストレスそのものですよね。必要以上に不安を煽る必要は無いと思いますが、今は一般の人はなるべく動かないというのが最大の対策となっているため、敢えて不安を煽る情報を流して行動を抑制させているのかもしれません。

終息自体はまだ先かもしれませんが、幾つかの薬の効果やワクチンの進捗などがもう少し明確になってくれば多少は目処が見え始めてくるのではないでしょうか。

ストレスについてですが、このような負荷がかかることによって体内で幾つかのホルモンが分泌されていきます。ホルモンはその作用が現れるまでに数分から数時間かかるので、私たちの体はその手前で自律神経がすばやい調整をしてくれています。

自律神経には交感神経と副交感神経がありますが、どちらも大脳の支配から独立をして意思とは関係なく自動的に機能をしています。すべての内臓にこの2つの神経は繋がっていて、双方が逆の働きをしています。簡単に言えば交感神経は高揚で、副交感神経は沈静の役割となります。例えば、交感神経は血圧を上げて、副交感神経は下げます。瞳孔は交感神経で開いて、副交感神経で縮小しますし、気管支や肺は拡張と収縮です。

ところが、胃や腸といった消化器官はその逆で、交感神経で抑制され副交感神経で活発になります。何かに驚いて興奮している時は食欲が無くなるのはそういった理由だったのですね。そして、交感神経からは副腎髄質に働きがいってアドレナリンが分泌され、また交感神経から直接ノルアドレナリンが分泌されるために起こる作用です。

一方、副交感神経はアセチルコリンが分泌されて、様々な沈静作用をもたらしています。この2つはどちらが大事というのではなく、双方のバランスこそが究極に重要なのです。

そして、ストレスがかかると、私たちはそれを危機と感じてしまいますから、どうしても交感神経が優位になってしまうという状態になります。問題はこの状態が長く常に続いてしまうという点にあります。

ストレスがかかるとまず第1段階としては、ストレスがかかっているのだぞというある種のアラームが作動します。それが交感神経が優位になって出てくるアドレナリンやノルアドレナリンです。それと同時に、視床下部から発信されて副腎皮質からコルチゾールというステイロイドホルモンが分泌されてきます。俗に言うストレスホルモンというやつです。

これはどちらも、「fight or flight(戦うか逃げるか)」という体内における非常事態宣言のような役割をしています。その結果、血圧、心拍数、血糖値が上昇して、食欲が減退していきます。この第1段階で、そのストレス状態に適応出来ればやがてストレスの症状は無くなっていきます。私たち人間の大きな武器である、適応力です。なんとかこの第1段階で適応をしておきたいのです。

もしここで適応がうまくいかないと、次の段階に進みます。心臓や血管系にトラブルが起きることが多いとされていますが、喘息などの症状も現れたり、その人の弱い箇所に現れると言われる症状です。

私は喘息もちなので下手をすると喘息の症状が出てきます。ただ喘息はかなり日常的に気を遣ってケアをしているので、最近はストレスから現れることは滅多にありません。その代わりなのかは不明ですが、肘の内側あたりに湿疹が出るのです(それも左のみ)。ステロイドのクリームを塗ればすぐに治まるので大事には至りませんが、逆にストレスに適応出来ていないなという自分なりのアラームになっています。

この段階にはコルチゾールなどの副腎皮質ホルモンが出ていますので、このホルモンが免疫系を抑制してしまうのが怖いのです。新型コロナウイルスとまではいかなくとも、普通の風邪がきっかけで喘息を引き起こすことも十分にありえますし、実際怪我の治癒も遅れていきます。

そして、精神的に落ち込むという状態も現れてくるのがこの段階です。ここに至る前になんとしても、適応をしておかなくてはなりません。言葉は悪いのですが、諦める事も大切だと思っています。諦めて、そこから新しいものを見つけていくのです。この状況だからこそ出来る事を見つけて実行するのもいいのではないでしょうか。

例えば、グルテンフリーは小麦を使えないので、外出をしているとどうしても難しいのです。外出自粛ということで自宅にいられるとなれば、グルテンフリーも意外にもやりやすかったりします。

メインの糖質はお米になりますが、以前にもご紹介した「ソルガムきび」がとても使い勝手がよく色々な料理に変身できるのです。ソルガムきびを原料としたパスタ、蒸しパン、お米(風)、蕎麦(風)、うどん(風)かりんとう、スナック菓子など、ほとんど違和感なく食べられるので今はそれを楽しみながら短期間のグルテンフリーを実行しています。ご参考までに中野産業さんでソルガムきびの商品は買えます。
小麦アレルギー(食物・グルテン)代替食品「安全・安心のホワイトソルガム(ソルガムきび)」

楽しむという言葉は今の時期においては不謹慎かもしれませんが、それくらいの感覚でこの外出出来ない環境を過ごしてみてください。どれくらい先かは現時点では読めませんが、嫌でも外出だらけの時がやってくるのですから。

image by: shutterstock.com

桑原弘樹この著者の記事一覧

桑原塾塾長 桑原弘樹は、国内大手食品メーカーでサプリメント事業を立ち上げ、全商品の企画開発に携わる一方、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部PDAなどの立場で、国内外問わず多くのトップアスリートに直にコンディショニング指導を行ってきた。サプリメントは作るだけにとどまらず、「日本で一番使っているのでは」と豪語するほどのユーザーでもあり、年間300回のワークアウトも欠かさない。サプリメントやダイエットなどの分野で、多くの情報が散乱する昨今。サプリメントを作り、自ら試し、活用法を指導してきた、桑原塾長が、本物で価値あるボディメイク情報を提供すべく、スクランブル発進する!!!

有料メルマガ好評配信中

  初月無料で読んでみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 届け!ボディメイクのプロ「桑原塾」からの熱きメッセージ 』

【著者】 桑原弘樹 【月額】 ¥550/月(税込) 初月無料! 【発行周期】 毎週 火曜日 発行予定

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け