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リモートワークで辛い肩こりと眼精疲労。筋トレのプロの対策は?

リモートワークが続き、仕事以外にもスマホやテレビを見る時間が多くなり、肩こりと眼精疲労に悩む人が増えています。メルマガ『届け!ボディメイクのプロ「桑原塾」からの熱きメッセージ』著者でサプリメント開発にも携わる桑原弘樹塾長が、それぞれの不調に効く成分について解説。どちらも生活習慣からくる不快で、放置すると治りにくい状態に突き進むと警告し、肩周りのトレーニングや遠くを眺める習慣を前提としてサプリメントを活用すべきと伝えています。

肩こりと眼精疲労

Question

コロナの影響で自宅で過ごす事が多くなりました。仕事もテレワークが中心で、家に居るせいかスマホやテレビを見ている時間も増えています。その影響だと思うのですが、肩こりと眼精疲労に悩まされています。サプリメントなどでお勧めのものはありますか?(36歳、男性)

桑原塾長からの回答

確かにライフスタイルは一変しましたね。私も人前でのセミナーやイベントは3月以降一切やっていませんが、ZOOMではトークショーを2度やりましたし、ターザンなどの雑誌の取材はすべてリモートで行っています。

打ち合わせや会議も企業に出向く事はなくすべてリモートですし、トレーニングと買い物以外は今でも自宅で行っているような状況です。さてお悩みの件ですが、まさにパソコンやスマホが原因かと思われます。肩こりに関しましては、入念なストレッチをしつこいくらいにやる事をお勧めします。

そのうえでサプリメント(栄養)的な観点から考えた場合、まずはチアミン(ビタミンB1)が代表的です。筋肉や神経系に効くビタミンなので、もうひとつのお悩みの眼精疲労にも効果があると思います。肩こり改善の医薬品には、たいがいチアミンが配合されていますから、薬としても効果は立証されているといっていいでしょう。

ちなみに医薬品のビタミンB1とサプリメントのビタミンB1は効果が違うのかと言われれば、基本的には同じと考えていいかと思います。多くの医薬品の場合は化合物本体に側鎖が付いた誘導体となっていて、吸収が良くなったりはしていますが、生理活性自体は構造が同じであれば同じと考えていいかと思います。

また血流をよくするビタミンEも肩こりにはお勧めのビタミンなので、マルチで摂取をするか、ビタミンB1をメインにEを追加するかといった感じになります。

スポーツサプリメント的なアイテムで言えば、NO系もいいかもしれません。具体的にはアルギニンとシトルリンになりますが、NO(一酸化窒素)の材料となって血管を柔らかくしてくれます。ストレッチと併用する事で血流がスムーズになりますので、肩こりにも効果的でしょう。

肩こりは同じ体勢でじっとしている事によるものですから、出来れば肩トレなどのトレーニングという要素を取り入れていく事で根本解決に近付くと思います。

続きまして眼精疲労ですが、これも肩こりと原因は近い所にあります。やはりパソコンなりスマホを見続けることで、目が疲れるのです。目は水晶体というレンズに光の情報を取り入れ、その情報が網膜で処理をされて視神経を通じて脳に伝達されていき、脳内で映像化されています。この視神経に情報を伝える際に、ロドプシンというタンパク質が使われるのですが、ロドプシンは使っては合成してを繰り返しています。

目からの情報が過多となると、ロドプシンの消費量に対して合成が追いつかなくなり、それが眼精疲労の大きな原因となります。ロドプシンの合成の効果があるのがアントシアニンというポリフェノールです。アントシアニンはブルーベリーが有名ですが、アロニアというバラ科の果物にはブルーベリーの倍のアントシアニンが含まれています。

最近は機能性表示制度によって、効果を謳ったアントシアニン配合のサプリメントも出回っていますので、それを活用するといいでしょう。ただしポリフェノールですので、今飲んですぐに目が楽になるという程の即効性は期待出来ません。日々継続して摂取する事で、徐々にロドプシンの合成のバランスが整っていく感じです。

またルテインというカロテノイドも効果があります。カロテノイドとは、主に緑黄色野菜などに含まれる色素の事ですが、水晶体にも含まれていて有害な光を吸収したりして目を守る役割をしています。水晶体内での強い抗酸化機能を持つので、目の老化防止にも役立ちます。

多くの目の疲労を軽減するサプリメントは、先のアントシアニンとルテインを配合しているものが多いのではないでしょうか。肩こりの解消のためには肩トレを前提にと言いましたが、眼精疲労の前提は遠くを見る事です。パソコンに向かう前に何も考えずに5分程度遠くを眺めたり、途中で休憩の際にも遠くをぼぉーッと眺めるという習慣をつけておくと眼精疲労はグッと軽減していきます。

肩こりも眼精疲労もそれ自体は不快ですが必ずしも緊急性を感じないため、どうしても対応が後回しになりがちです。神経質になり過ぎるのもよくありませんが、体の不調は明らかにSOSの合図なのです。特に生活習慣からくる不快のSOSは下手をすると治りにくい状態に突き進んでしまいます。

私はサプリメントを活用するのはアリという立場ですが、そのためにもその前提となる生活習慣の部分をしっかりと修正してこそ効果が現れるものです。まずは緊急性の低いと思われるような不快を上手に取り除く事で、全体がグッと快適になっていきますから、逆に総力をあげて取り組んでみてください。

image by: Shutterstock.com

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桑原塾塾長 桑原弘樹は、国内大手食品メーカーでサプリメント事業を立ち上げ、全商品の企画開発に携わる一方、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部PDAなどの立場で、国内外問わず多くのトップアスリートに直にコンディショニング指導を行ってきた。サプリメントは作るだけにとどまらず、「日本で一番使っているのでは」と豪語するほどのユーザーでもあり、年間300回のワークアウトも欠かさない。サプリメントやダイエットなどの分野で、多くの情報が散乱する昨今。サプリメントを作り、自ら試し、活用法を指導してきた、桑原塾長が、本物で価値あるボディメイク情報を提供すべく、スクランブル発進する!!!

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