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新規申込は8月末まで!国民年金保険料を1000円以上安くする方法

20歳以上の国民に義務付けられている年金保険料の納付。そのなかでも国民年金保険料には割引制度があることをご存知でしょうか? 今回の無料メルマガ『年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座』では著者のhirokiさんが、意外と知られていない国民年金保険料がお得になる納付方法や、それにまつわる注意事項などを紹介しています。

新規申込は8月末まで!国民年金保険料を半年まとめて支払ってお得に納める(半年前納)

8月末までの申込なんですが、口座振替で国民年金保険料6ヶ月前納を初めて申し込んだ人は、10月末に6ヶ月分(10月分から翌年3月分までの国民年金保険料)の国民年金保険料が引き落とされます。金額は98,110円になります。通常は16,540円×6ヶ月=99,240円ですが、1,130円の割引(ちょこっとだけ・笑)。

国民年金保険料前納(厚生労働省)

また、納付書やクレジットカードも割引はありますが、毎月納めるより半年前納なら810円の割引になります(納付書で納付の場合、普通の納付書で6ヶ月分まとめて早く納めても早割は適用されません。前納専用の納付書が必要です)。

あと、毎月国民年金保険料を引き落とししていた人(例えば8月分の国民年金保険料は翌月末が支払い期限なので9月末に引き落としとかだった人)は、この10月31日に6ヶ月前納する時に、9月分の国民年金保険料も同時に引き落としになります。

だから、さっきの厚生労働省のホームページでは半年前納は98,110円と書いてありますが、9月分の割引無しの保険料16,540円も合わせて口座から引き落としされるので、合計114,650円が引き落とされるから口座残高に気をつけましょう。

よって、初めて6ヶ月前納を利用する場合は事実上7ヶ月分の国民年金保険料を引き落とします。

※ 注意
引き続き半年前納にされてる方は、6ヶ月分のみ。7ヶ月分引き落とされる人は毎月普通に支払ってた人が新規申し込み場合。

引き落としの通知は口座引き落とし前1週間内くらいに通知が来ます。

なお、引き落とし時に6ヶ月前納の口座振替時に保険料を引き落とせなかった場合は、自動的に毎月引き落としに変わります。これは、割引はありません。次回6ヶ月前納の引き落とし(翌年4月末)があるまでずっと割引無しの毎月引き落としです。

つまり、10月分の保険料は11月末、11月分は12月末…というふうにその月の分を翌月末に引き落とす普通のやつ。

次回の半年前納の引き落としがある翌年4月末まで待たないといけないですが、新たに6ヶ月前納の手続きは必要ありません(すでに申し込みは8月末の時期にやってるから)。なお、途中で他の前納に変える事はできます。別の前納に変更の都度手続きが必要です。

ところで、1ヶ月前納(その月の保険料をその月末までに支払う。口座振替のみで月50円割引有り)の人は10月分の国民年金保険料が10月31日に口座引き落としですが、1ヶ月前納で引き落としができなかった時は、次の月の末にもう一度口座引き落とし(再振替)が実行されます。

つまり10月分が10月31日に引き落とせなかったら、10月分の国民年金保険料を11月30日にもう一度再振替。よって、11月30日に10月分(割引無し16,540円)と11月分(50円割引有り16,490円)が引き落としされます(この場合2ヶ月分16,540円+16,490円=33,030円引き落としになるから11月30日の口座残高には注意)。

なお、この10月分に関しては割引のないものになります。その月(10月中)に引き落とせなかったから…(;´∀`)もし、10月分を再振替して、11月30日にさらに引き落とし出来なかったら、10月分の国民年金保険料納付書が送られてくるので、それで納付という形になります。1ヶ月前納の場合はこの繰り返し。

ただ、11月30日の時点で33,030円(10月分16,540円+11月分16,490円(割引50円)=33,030円)以上が口座になくて、2ヶ月分引き落とせない場合は10月分(割引無し)もしくは11月分(割引有り)のどちらが引き落とされるかという問題が出てきますが、2ヶ月分丸々引き落とさないのではなく、古い分を引き落とします。

つまり割引き無しの10月分を優先して引き落とされる。しかし残高が1ヶ月分にも足りなければ全く引き落とされない事になる。

次に、国民年金保険料の「納付書」での前納ですが、これに関してはちょっと扱いが異なるので覚えていて欲しい事があります。まあ6ヶ月前納やら1年前納、2年前納についてはいろんなところで案内されますが、納付書での前納はそれらの前納に限った話ではありません。

もし今月8月末までの半年前納申し込みに間に合わなくても、例えば11月中に前納する場合、11月から来年3月(つまり年度末)までというふうに5ヶ月分を前納用の納付書で前納する事ができます。また、今は2年前納も導入されてるから11月から翌々年の3月まで17ヶ月前納ってやり方もできます。

つまり「任意の月から年度末」まで前納し、一定の割引を受ける事ができます。ただし、年度末までに60歳を迎える人は、任意の月から60歳前月分となる。なんで60歳までかって…60歳前月までが国民年金の強制加入だからですね^^;

口座振替やクレジットカードの半年前納の申し込みは8月末までですが、間に合わなかった方は納付書でそういった前納をするのも手ではあります。前納の申し込みは市役所でできますが、納付書前納は市役所だと前納用の納付書発行までに数日かかる(市役所から年金事務所に発行依頼して送付の形になるから)ので、もし月末ギリギリになった場合は年金事務所での発行を依頼しましょう。

年金事務所なら即日発行できます。なお、前納専用の納付書を発行してもらった場合、納付期限までに納付しないとその前納用の納付書は無効になるので注意。納付書やクレジットカードでの国民年金保険料前納に1ヶ月前納はありません。

※ 追記
前納していても途中厚生年金に加入したり国民年金第3号被保険者となった場合はその月以降の保険料は還付となります。還付は自動ではなく、還付請求書が送られてくるので、それで口座を指定して還付を受けます。還付請求して、還付されるまで約2ヶ月はかかります。

また、納めた国民年金保険料は税金を安くできる社会保険料控除として全額所得控除に使えます。

例えば口座振替の2年前納だとまた、381,960円の社会保険料控除が使える事になりますが(仮に所得税が20%なら381,960円×20%=76,392円の節税になる)、これを年末調整や確定申告でいっぺんに使うのではなく、年ごとに分けて社会保険料控除を使う事もできます。

11月上旬には国民年金保険料を納めた事を証明する国民年金保険料控除証明書が送られてきますが、4月分~12月分まで、翌年1月から翌年12月分まで、翌々年1月から翌々年3月分までと分けて年ごとに控除を使う事も可能。

ちなみに、老齢の年金は課税対象ですが「年金に課税するとは許さん!」と言われる事もありますが、このように年金保険料(サラリーマンが納めてる厚生年金保険料も控除に使われてるし)で税金を下げてきたという恩恵を受けてるからですね^^;一定以上の年金貰ってる人は課税しましょうって事ですね。

それでは今日はこの辺で~。

image by:Shutterstock.com

年金アドバイザーhirokiこの著者の記事一覧

佐賀県出身。1979年生まれ。佐賀大学経済学部卒業。民間企業に勤務しながら、2009年社会保険労務士試験合格。
その翌年に民間企業を退職してから年金相談の現場にて年金相談員を経て統括者を務め、相談員の指導教育に携わってきました。
年金は国民全員に直結するテーマにもかかわらず、とても難解でわかりにくい制度のためその内容や仕組みを一般の方々が学ぶ機会や知る機会がなかなかありません。
私のメルマガの場合、よく事例や数字を多用します。
なぜなら年金の用語は非常に難しく、用語や条文を並べ立ててもイメージが掴みづらいからです。
このメルマガを読んでいれば年金制度の全体の流れが掴めると同時に、事例による年金計算や考え方、年金の歴史や背景なども盛り込みますので気軽に楽しみながら読んでいただけたらと思います。

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【著者】 年金アドバイザーhiroki 【発行周期】 不定期配信

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