自宅に置けなくなった荷物を実家に送り、保管をお願いしたことがあるという方、多いのではないでしょうか。しかしそれが実家のゴミ屋敷化を招き、結果として親を困らせているというケースも少なくないと指摘するのは、無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』著者の真井花さん。真井さんは今回、そのような荷物は「断捨離の対象」として認識すべきとし、処分方法についてもレクチャーしています。
送りつけゴミ
さて、本日は実家のゴミのお話。
都会で暮らす子供たちと田舎で暮らす親たち。こういう組み合わせの家族は、割と多いですよね。
そして、たまに田舎に帰省してみると
- 親の家がゴミ屋敷寸前!
そして、子供がそのゴミをなんとか処分・整理しようと奮闘努力…なんてことが結構あるようです。
モノで溢れかえった田舎の親の家。親の世代はモノが少ない時代に育ったので、なかなかモノを捨てられないと言いますね。ま、モノが溢れる原因が親側にあるってことです。
ところが!原因は親側にあるとは限らないんですよ。そう、
- 子供側
にあることも多いんです。子供は、いつも都会に住んでいて田舎の親とは同居していないはずなのに、どうして親の家のモノの多さが子供のせいなんでしょう?それがイワユル
- 送りつけ
ってヤツですよ。
- ちょっとスーツケースを置かせておいて
- 子供(孫)の教科書が多くなってきて
- 着ていない和服を預かってほしい
- テントやキャンプ用品を置く場所がない
- 数十巻に及ぶマンガを捨てる気になれない
…こういう理由で、子供が親に荷物を送るわけです。で、親はそれをどこかへしまっておくと。うーむ、あるあるですよね。
一般的に言って、都会の子供の家より田舎の親の家の方が広いし倉庫や物置もあるものですよね。なので、そのスペースをアテにして子供が荷物を置いているわけです。親は親で、子供が取っておいてくれって言うんだし、子供のものだしということで、そのまま取っておくと。
そして、これが予想のとおりに
- そのまま数年、十数年放置のまま
になるんです。もちろんその間も送られてくる荷物は、少しずつ増えていきます。広かった田舎のスペースもだんだんだんだんだん狭くなっていって、親の生活に支障を来して…モノで溢れたゴミ屋敷が完成するわけですね。
………( ̄∇ ̄) これ、問題テンコ盛りだと思うんですよね。
そもそも
- 所有者(子供)以外の人間(親)を困らせている
っていうところが最も問題でしょう。親の元にモノがある以上親側としてはうかつに処分できないわけで、しかも保存の仕方にも気を遣う。だっていつなんどき
- 預けておいたアレ、使いたいんだけど♪
とか言われちゃうかもしれないんだから。
イナカの親の家がモノで溢れかえっている。親自身がモノを溜め込む場合もありますが、都会に住む子供がモノを実家に送りつけている場合もあるというお話でした。
イナカには、都会に比べてスペースがありますから、まあ、預かっておいてもらいたがるのも分かるんですよね。
でも
- 居住スペースを侵食
- 住みにくい
- 崩れそうつまずきそう
- 他のモノが取り出しにくい
- いつまで保管すればいいのか分からない
……こんな感じになってきているなら、問題です。倉庫代わりの限界を超えてしまっているからです。
もともと子供が親のところに荷物を送りつけてくるのは、
- 親子関係ならではの甘え
です。子供側にしてみると、今すぐには必要ないけど、そのうちまた使うようになるだろうと思われるモノ、今すぐ処分するのは忍びがたいなあと思われるモノを送ってきているわけです。
……つまり、正直にいえば、親宅倉庫がなければ
- 断捨離対象
のモノなんですよ( ̄∇ ̄) だよね?
- いつか分からないけど、そのうち使うかも…
- ウチには置く場所がないけど、とりあえず…
こういう、現在使ってもいない上に使用目的が曖昧で、収納場所がないようなモノは、自分で片付け始めればすぐに断捨離対象になりますよ。それが目の前にないから、まあイイか♪な気持ちになっているだけです。
なので、親側としては、そこそこテキトーに扱ってもいいんですよ。ホントはね(*^ー゚) だってどーせ必要がなくて「そのうち」は永遠に来ないんですから。
その上で、
- 勝手に処分しない
ことです。不要品とはいえ、子供の所有物なんです。自分以外の人のモノを無断で処分するのは御法度です。それが本当に大切なモノだった場合には、のちのちまでシコリを残すことになってしまいますから。
子供も親も、送ったモノが基本的には不要品なのだという認識を持ちましょう。そして、ある程度期間が過ぎたら…私なら
- 3年から5年くらい
をメドにしますが…子供に連絡しましょう。
- もう処分するからね(*゚∀゚*)
もし使うのなら、もう十分機会があったはずの時間が経ったのです。そこまで待って使わなかったですから、それは
- 不要品だと納得するための時間だった
と思いましょう。
モノが溜まりがちなイナカの親宅。子供からの預かり物は、ほどほどの期間で終わりにしましょうね。
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