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日本の家事は修行か苦行か?「丁寧なくらし」なんて辞めてイイのに

毎日のようにやらなければならない家事。ある意味、義務のようなこととはいえ、食事に掃除、洗濯…家事がつらいなあと感じる方も多いのではないでしょうか? 実は日本の家事には海外に比べて辛くなる要素が多いのだそう。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者の真井花さんが、日本の家事の問題を指摘し、それを改善する策を講じています。

日本における家事問題の元凶

日本で家事の範囲は、とても広いですよね。むしろ仕事の方が責任も業務も時間も金額も明確で、家事はそれ以外の不明確で無償な行為すべて、っていうイメージです。人生全体でみれば、

・人生全体-仕事=家事

みたいなかんじ。仕事でだって大変なことはたくさんあるけど、範囲の広さと無償性のもたらす報われなさが家事にはあってその厳しさは仕事に劣らないと思います。

そして、その家事が

・とてもツラい

んですよ、日本では。いや、そうなんだと思うんですよ。時短とか家事の効率とか家事サービスとか、要するになんとか家事に関わる時間を短くしたいってことですから。それって、フツーに考えて、家事を

・とてもツラい

と思っているからでしょう。好きなものに関わる時間を短くしたいとは思わないもんね。

この家事の辛さ、こここそが日本における家事の問題の元凶です。家事を辛くしているもの、それは日本の家事が

・丁寧すぎる

ということです。海外の家事の有り様をそれほど知らないのにこんなことを言うのもどうかと思うんですが、仄聞するところによれば

・食事は外食かテイクアウト
・掃除は、週イチ
・お弁当はバナナとジャムを塗ったパン
・ナニー文化が根付いている

とかいう話がありますね。うーん、これを全部満たす国があるわけでもないし、あるいはこれは極端なのかもしれませんが、日本の家事のレベルからすると、多数派とは言いがたい感じがしますよね( ̄∇ ̄)。いや、良い悪いじゃなくて、一般的かどうかって話ですよ。

しかも、丁寧さは、必然的に工程数を増大させるので

・タスク自体が増える

んですよ。ひとつひとつに手数がかかる。当然だけど時間もかかる。集中力も要る。つまり、難しくなる。丁寧って、ガサツとは違って難しいもんなんですよね。

丁寧さが日本の社会的な文化でもあるので、丁寧さをあっさり捨てて粗雑に暮らすっていうのは、かなり難しいものがあります。まあ、日本じゃなくなろう!みたいなもんですから。

でも、粗雑ではなくても

・大ざっぱくらいのやり方でも

問題はないと思うんですよね。

元凶はもうひとつ。

・苦労することが美徳

とされている文化です。少し前の記事で、

・苦労と努力の違いについて

書きましたね。この二つは同じようで全然違う部分がありました。

・苦しいか、苦しいかどうかはどうでもいいか

です。苦しいのが「苦労」、苦しいかはどうでもいいのが「努力」でした。苦労っていうのは、苦しくなくちゃダメなんですよ。ラクラク苦労するっていうのは、「苦労」の定義から外れるわけ。それに対して、苦しくてもラクでも「努力」の定義には当てはまるわけです。

そして、悲しむべきことに、日本では一生懸命やっていること、真剣に取り組んでいること、愛していることの証明として要求されるのが

・苦労

なんですよ。そう、苦しくなくちゃダメなんですよ。家事でも、仕事でも地域の活動でも、多少なりとも苦しくてそれを耐えるっていう図が

・エモい(//▽//)

んです。……うっわ、何ソレ。秒でツッコミたくなるのは私だけ?

エモさの内容として、苦労が含まれてしまっているんですからこれは救いようがありません。より上手くできるからとか時短だとかいう合理的な理由は、すべてフッ飛んじゃいます。ラクだなんてとーんでもないんです。だって苦しくないからね。

この悪文化と、丁寧さ(工程数の多さ)が重なると

・エンドレス家事

になっちゃって、家事をする側は苦痛と苦労を愛情の美名の下にずーーーっと求められ続けることになるんです。面倒くさくて手間も時間もかかって、辛くて苦しいことをやることで初めて「家族を愛している」ことになるんです。

これを解決するのは、容易ではないのかもしれません。これもまた日本に深く根付いた文化だからです。ですが、

・やっぱりヤだ

よね?そんなの。苦しむより、ラクで楽しくて成果が上がる方が断然イイよね。それなら、まず

・ラクをすることを自分に許す

ことから始めましょうよ。苦労しなきゃとみんなが思いこんでヘンなガマン比べみたいなことをしているのは、

・ラクの味を知らないから

だと思うんです。まずは自分でラクをしてみればいいんですよ。で、それがホントにラク!だったら、周囲にも勧めればいいんです。自分は先行してラクしているんだから、勧めやすいでしょ?

勧めた相手が「ラクするなんて!」とか言い返してくる可能性もあるんですが、それはまた別の話ですね。ま、私ならガン無視してラクしちゃうね。

やれるときにはやればいいけど、やれないとき苦手な家事は、家電やサービス、市販品に頼ってみてください。

・ホントにラク!

ですから。

難しくて辛くなりすぎている日本の家事。1,400回書いてみて思うのは、もっとラクをしよう♪ということですね。

image by: Shutterstock.com

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食べるのは大好きだけど、作るのは超苦手。棚拭きとアイロンがけが何より嫌い。そんな家事オンチだった私がソレナリに家事をこなせるようになったワケ。家事全体を見渡して、最小の手間で最大のリターンを得る、具体的なシステムをお知らせするメールマガジンです。

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【著者】 真井花(まないはな) 【発行周期】 週3回(月水金)刊

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