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本物のチャンスか、無謀な賭けか。「成功者」はこう見極めている

何かに挑戦しようとするものの、失敗を恐れつい尻込みしてしまったという経験、誰しもお持ちではないでしょうか。しかしそれではいつまで経っても成功を手にすることはできないこともまた事実です。では、実際に成功を掴んでいる人は、いかにして自分がチャレンジしようとしていることがチャンスなのか無謀な賭けなのかを見極めたり、自らを奮い立たせたりしているのでしょうか。今回の無料メルマガ『成功者たちの習慣 VS. 普通のひとたちの習慣』では、国際ビジネスマンで心理カウンセラーの経験も持つただのひろしさんが、自身の知り合いのエピソードを挙げつつ、チャンスを活かすために必要な「成功者たちの習慣」を紹介しています。

幸せな成功者は、臆病者!?

偶然のチャンスを活かすために必要と思われる成功者たちの習慣について、以前いくつかお伝えしてきました。

今回のコロナによる大混乱も、成功者たちの習慣を実践している皆さまにとっては、絶好のチャンスととらえることができる!

わたしにも、実際、人生の転機となるような、あるチャンスが訪れてきてはいるのですが、いざとなると、世の中がこんな大混乱のさ中に訪れたチャンスが、神様からの贈り物なのか、単なる自分の勘違いなのか?もしかしたら、罠かもしれない…と、急に訪れた人生の転機に、わたし自身、正直、ちょっと戸惑ってしまっています。

恐らく人生の中でも、そう何回も訪れないだろう、と思われるチャンスのようでもあるし、こんなときに新たな行動を起こすことは、今までのすごく満足している立場を捨てること、変えることになる可能性もあり、かなりのリスクを伴うことにも思えます。

今回は、そんな変化への恐怖も感じているわたしの心を整理する意味も込めて、以前、ヴァンクーバーで出会った成功者から学んだ、どんな状況にも当てはまる、チャンスを活かすために欠かせない成功者の習慣をお伝えしていこうと思います。

さて、せっかく訪れたチャンスに、何故あなたは行動をためらうのでしょう?神様からの贈り物のようにも見えるチャンスなのに…。あなたや、家族の人生までも狂わすほどのリスクを伴っているから?単なるまわりからの反対?自分の過去の失敗経験から?やったことがない、という自信のなさ?

チャンスと言っても、10メートルの高さに張ったロープの上を、端から端まで渡れたらご褒美に1億円あげるよ!というような、危険の方が明らかに大きいとわかる場合だったら、普通は恐怖感から、いくら1臆円をちらつかされてもあきらめますよねぇ。これをチャンスと思って飛びつけるのは、綱渡りの名人か、よほど命知らずのひとだけでしょう。

でも、これがロープではなく、30センチ幅の板、だったらどうでしょう?恐らく、あなたに訪れたチャンスに行動を起こすかどうか一番悩むのは、このケースなのではないでしょうか?

30センチ幅の板。地面の上に30センチ幅の板が置いてあるだけだったら、普通に渡れる幅ですよね。でも、10メートルの高さです。失敗したらやはり命を失うかもしれない…。平常心を維持して渡りきれる自身ありますか?高いところが大好きなあなたなら、恐らく喜んでやるでしょう。

でも、もし誰かがそのお金を独り占めしようとしたら…、あなたに渡って欲しくない、欲に目がくらんだライバルがいて、あなたが渡っている間に板をゆすって邪魔するかもしれません。下から石を投げて妨害するかもしれません。

もしくは妨害がなくても、1億円が目の前に迫った途端、集中がお金にいってしまって、足を踏み外してしまう、ということも考えられます。たとえ高いところが好きでも、目の前に見えるご褒美が大きければ大きいほど、欲も大きくなって、平常心を保つのが難しくなります。

そして、もし、板を渡りきれなかったときは、家族全体の財産を没収される、となったら?失敗したときの危険が大きくなると、やはり恐怖感が大きくなって、失敗する確率が高くなります。好きなことだから絶対に成功する、といえない理由がここにあるんだと思うんです。

わたしの場合は、高所恐怖症なので、とても無理というか、そもそも絶対にやらないと思います。つまり、チャンスが来ても、自分が失敗するイメージが強いと、恐怖心の方が明らかに先に来ますので、ちょっと惜しい気はするけど、何も行動せずにあきらめてしまうんですね。何もせずに、成功がすり抜けていってしまうんですね。

そして、失敗するイメージは、まわりのひとからも植えつけられていて、自分ではやったことがなくても、やはりそんな危険なことは避けよう、と潜在意識にいつのまにか植え付けてしまっているんです。

では、成功者はどうやって、10メートルの高さに設置された30センチの板を足を踏み外さずに渡りきってきたのでしょう?彼らは単に運が良かった?それとも、危険を感じないくらい度胸があるってこと?

成功者だって、わたしやあなたと同じなんです。恐怖心があれば、平常心を維持できずに失敗してしまうんです。

でも、彼らは、“臆病”であることを認め、それを武器として、予め危険を分析して、自分の恐怖心がなくなるように、様々な工夫をしているんです。

実は、ヴァンクーバーで夕食を共にした成功者のD氏は、資産家の息子で、親戚や親の遺産だけで数億円というお金を手にし、人もうらやむ億万長者。でも、彼はそれに浮かれずに、大手の食肉会社の貿易部長として、ソーセージ輸出で大成功を収め、その当時は、次のステップとして、その仕事をさらに発展させるために、新会社を作る計画を練っていたのです。

事業計画等の準備は、基本的には今までの知識と経験で全部彼ひとりでやってきたようです。わたしも全部見せてもらいましたが、その計画では、自分の投資額は最小限に抑えて、ちゃんと投資家を説得するような緻密な事業計画を組んでいました。

事業計画では、2年半ですべての投資を回収し、その後は年間何億という利益が見込めるようになっていました。

投資額見込みは、約5億円。

それを、今いる会社、投資家、今の最大バイヤーである日本のある大手の会社、そして残りを彼個人でシェアするような計画になっていて、計画の大前提が、彼の資産のうち一部だけを当てる計画になっているんです。ただし、新会社のCEOには彼がなるようになっています。

わたしなんかが見ると、そのくらいの投資額なら自分で全部負担できるくらいの資産を彼、持ってますから、人を説得する面倒な作業をするくらいなら、また、今の資産をさらに何倍にもする可能性を考えたら、自分のお金でさっさと会社作ってしまえばいいのに、って思ってしまいます。

でも、ここが成功者の違うところなのですね。

本物の投資家を説得できないような計画だったら、自分のお金を継ぎこんでもまずは失敗に終わってしまう。そして、実際に投資家が飛びついてくるような話だったら、そのときは自分の財産をつぎ込む価値がある、ということ。

つまり、このチャンスが本物のチャンスなのか、単なる無謀な賭けなのか、ちゃんと客観的に見極めてもらっているんですね。また、そして、それが本物のチャンスだったとしても、決して自分ひとりで儲けようとは思わずに、ちゃんと応援してくれるひとたちを巻き込んでいます。

要は、危険を避ける策をいくつも打っているんですね。要は、30センチの板を渡る前に、ちゃんと危険を避けるための手をいくつも打っているんです。

そして、実は、これが一番大切なポイントだと思うのですが、彼が一番やりたいことは、お金儲けではなく、今の大好きな仕事を、さらにステップアップすること。だから、いろんな知恵が湧いてくるんでしょう。

実は、これにやる気(つまり“好きなこと”に取り組むこと)が加わると、知恵の量がさらに倍増するみたいなんですね。

わたしも先ほどは、高所恐怖症だから、絶対に渡らない!といいましたが、もし渡って得られるものが、お金ではなく、わたしがずっとやりたいと思っていた仕事での成功だったら…なんとかうまく渡ろうとして、たくさんの知恵が出てくるはず。

チャンスなのか、勘違い・罠なのか…見極めるのに一番大切なことは、そのチャンスで得られるものが、ほんとうに自分が一番やりたかったこと、好きなことなのか、なのではないでしょうか?

そして、好きなことを実現するためのチャンスなのだと思えたら、あとは、何が起こっても平常心を維持できるような手を事前にできるだけたくさん打っておくこと。

image by: Shutterstock.com

ただのひろしこの著者の記事一覧

立教大学を卒業後、カナダ資本の食品専門商社で19年間、食品の貿易業務に携わる。
その間に起きた社内での人間関係トラブルを機に心理学に目覚め、3年間の心理学研究の後、退職。心理カウンセラーとしての道を選択するが、以前の取引先であった日本最大食品メーカーが新規で立ち上げた新会社の戦略原料部長としてスカウトされ、海外での食品原料の開発、買い付け業務に従事。
世界の大手食品会社や商社を相手に、海外を飛び回るフードバイヤーとなり、現在に至る。
また、心理カウンセリングを通じて学んだ、”人生を楽しむ”を実践すべく、仕事の合間に40の手習いとして和太鼓を習い始め、すっかりその魅力にはまり、和太鼓仲間と立ち上げた和太鼓チームPASSIONSで2回の単独公演PASSION SHOWを実現、さらに、2016年に川崎駅前にスタジオ太鼓庵をオープンし、現在は国際フードバイヤー兼、スタジオ太鼓庵オーナー兼アマチュア太鼓打ちとしての生活を楽しんでいる。

また、2020年より、過去に心理カウンセラーとして発行していたメルマガ
“成功者たちの習慣 vs. 普通のひとたちの習慣”を、さらに積み上げた人生経験をもとに復活。

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【著者】 ただのひろし 【発行周期】 ほぼ週刊

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