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会話すると疲れる!「なんでも否定する人」の心理と上手なかわし方

自分の発言に否定的な言葉を返してくるというタイプの人間に対して、腹立たしい思いを抱いた経験があるという方、少なくないかと思われます。何が彼らをそうさせているのでしょうか。今回の無料メルマガ『山本衣奈子メールマガジン【笑顔のタネ】』ではプレゼンテーション・プランナーで産業カウンセラーでもある山本衣奈子さんが、「否定タイプ」の心理を解説するとともに、そんな彼らとの疲れない付き合い方をレクチャーしています。

すぐ否定してくる人がいて疲れます

人には2つのタイプがいて、肯定から入る人と、否定から入る人がいますね。見ていると、これはもうなんというか、無意識にそうなっている、クセみたいなものとでも言うのでしょうか。

例えば、テレビを見ていて、「わぁ、これ美味しそうだね!」と言ったとして、

肯定さん 「ホントだね!今度行ってみようよ」
否定さん 「えー、でもカロリー高そう」

といった返答の違いがあります。こういったことは様々なシーンで見られますね。

「○○が健康に良いらしいよ」

肯定さん 「そうなんだ。どうやって食べるのが良いの?」
否定さん 「どうせ何かの回し者でしょ」

「英会話始めたんだ」

肯定さん 「いいね!語学ができると世界が広がるよね」
否定さん 「結局AIに取って代わられるんだから、将来的には意味ないよ」

ポイントは、肯定さんも否定さんも、いちいち“こう返そう”と考えているわけではないということです。反射的に、パッと上記のような返答が頭に浮かび、口に出ているということ。

一部、意地悪をしたくてわざと否定的な物言いをする人もいますが、多くのケースが“なんとなく”そう思って、なんとなく言ったというものです。つまり、仮に否定的でも、強い悪気があるわけではない。

でも、ではどちらの人と会話する方が楽しいでしょうか。

仮にそれがある種の正論だったとしても、否定ばかりする人と話すのは気分がよくありません。せいぜい「まぁ、そうかもね」とか「うーん」と返すのが精一杯で、それ以上の会話はしたくなくなる気分になってしまうのではないでしょうか。

ディベート(討論)をしているなら別ですが、会話というライトなキャッチボールをしているのに、否定的な言われ方を好む人などいません。

否定するクセがある方は、そういうクセがあることに早く気付いて、相手を疲れさせているという自覚を持つことが、コミュニケーションを大事にするということです。

否定するクセがある人は、「フラジャイルナルシシズム」が強いとも表現されることがあります。自尊心が弱く、不安が強いため、自分を少しでも上に見せたいがために否定やマウンティングといった言い方を選びがちなタイプ。

その根底には、相手を肯定すること=自分の負け、という少々偏った意識があるとも考えられますね。

気持ちの良い人間関係を望むなら、コミュニケーションは勝ち負けではない、という大前提を今一度しっかり抑えておきたいところです。言いくるめること、言い負かすことが目的なのではなく、相互尊重と、相互理解が目的なのです。

もし身近に否定的な人がいたら、一番しないでいただきたいのは、それに対抗して否定の応酬に参加することです。

これを続けると、同じような否定のクセが染み付いてしまいます。

否定は、不安や弱さからくるのであれば、「ああ、この人は今少し不安なんだな」とだけ受け取っておいて、言葉そのものはそっと横においておきましょう。

否定に疲れるのは、その言葉をそのまま両手で持ってしまうからです。一旦持っても、受け取るのではなく、横においておく。そんなイメージを持てば、早く手放すことができて疲れることもありません。

「そんな否定的な言い方やめてよ」

これも否定の応酬になりますのでご注意を。

おすすめは、「どうかねぇ」「どうだろうねぇ」といったやんわりとした返し表現。

相手がどうあれ、自分はコミュニケーションを戦いの場にしない、という意識をしっかり持っていきましょう☆

image by: Shutterstock.com

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【著者】 山本衣奈子 【発行周期】 ほぼ 週刊

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