新型コロナウイルスが及ぼした影響は「家庭の中」にもあるようです。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』の著者・真井花さんがこの時期に多く聞いたという悩みは、「夫婦仲が良くない」というもの。リモート勤務などで自宅での仕事が多くなり、接する機会も増えたのになぜなのでしょうか? 真井さんが、コロナ禍における「夫婦の愛情表現」についてお話しています。
受け止めるのも愛情
さて、本日はナイスキャッチなお話。
新型コロナになってから、それほど出かけられなくなりましたが全国の大都市に出張して、いろんな方とお話してきました。その中でじっっっつに良く聞くのが
・夫婦仲がイマイチ良くない
というお悩み。
・ケンカしているわけじゃないけど仲が良いとは言いがたい
・業務連絡しか話さない
・手を握ったのがいつだか思い出せない
などなど。結構深刻な状態だなとホントに思います。
で、ニワトリか卵かになっちゃうので、言いたくないんですが仲の悪い夫婦は、判で押したように
・会話をしない
んです。もう、100パーセントこれですね。仲が悪いから会話をしないのか、会話しないから仲が悪いのか分かりませんが。
逆に会話があるのに仲が悪いんだとしたら、それはその人の誤解です。ホントはそんなに仲が悪くナイんですよ。多分
・疲れていている
んでしょう( ̄∇ ̄)有休取って、のんびりしましょう。
会話だけでなく、仲の悪い夫婦は
・日常的になにかを共有しない
んです。夫婦はすごく近くにいる他人ですから、なにかを共有しないと疎遠になってしまうんでしょう。また、なにかを共有し続けられると思うから夫婦になったはずなんです。それがだんだん上手くいかなくなっているんですね。
で、その「なにか」ってなんでもいいんですが、たとえば
・趣味
・食事
・会話
・休日の行動
・ボディタッチ
・寝室
などです。ほんとにナンでもいいんですよ。
でね。このなんでもいいから共有した方がいい話。更に問題があるみたいなんです。それは
・相手が共有しようとしたアプローチを無視する
ってやつです。
たとえば、夫さんが妻さんにケーキを買ってきたとしましょう。まあ、一般的に言って、女性はスイーツが好きですから、夫さんは妻さんと楽しく一緒にコーヒータイムでも楽しみたいんですよ。万一自分がスイーツを嫌いでも、妻さんには喜んで食べて欲しいわけです。ところが、妻さんが
・ふーん(と言って冷蔵庫にしまってそのまま) とか
・このスイーツ嫌いなんだよね とか
・私、食べたくないからママ友にあげてもいい?
とか言っちゃうヤツです。夫さんは
・楽しいコーヒータイムを共有したかった
のに、目論見は、藻屑となったわけです。
いや、こう言う話、よくあるんですよ。
仲の悪い夫婦間の華麗な(?)スルーのお話でしたね。
相手がなにかを共有しようとして、働きかけてきた場合なんですが、
・そもそも気がつかない
人も結構いるみたいなんです。前回の例で言えば、ケーキを買ってきてくれたことを
・夫さんが自分自身のために好きで買ってきただけ
と受け止めてしまうということです(まあ、そんな夫もいるんでしょうがそれはまた別の話)。
今回の場合、夫さんは明らかに妻さんと仲良くコーヒータイムを楽しみたくて買ってきたんです。それなのに、これをスルーしてしまう。これは
・ホントにマズい
んじゃないかと思います。
まず気付くところからですが、ここはちょっと感度を上げた方がいいでしょう。愛情表現っていうと
・愛しているよ とか
・ちゅっ とか
・ぎゅっ とか
・高価なプレゼント とか
だと思っているかもしれませんが、そんなことはナイんですよ。もっと
・日常的で些細なところでも
行われているんです。
むしろ、日常的な働きかけを投げかけあい、受け止めあえるからこそ愛してるとかちゅっとかぎゅっとかしながら、プレゼントを交換することもできるんだと思います。つまり、日常的なやりとりの延長線上に非日常な愛情表現があるのであって、日常的なやりとりができない夫婦に非日常的な愛情表現は不可能なんじゃないでしょうか。
いや、できる夫婦もいるのかもしれないけど、いいところだけ見せ合って非日常だけ共有する不倫カップルみたいだと思うのは私だけですかねえ?
日常的って、たとえば
・お花や新発売のスイーツを買ってきてくれた
・推しのライブチケットを予約してくれた
・買い損ねた限定グッズをメルカリでゲットしてくれた
こういうヤツですね。それが金額的にはどれほど小さくてもです。見分けるポイントは
・あなたが欲しいもの・好きなものを相手が覚えていた
・相手が非常に得意なものをアピールしてきた
です。このふたつはまず間違いなく、なにかを共有しようとするための働きかけであり、愛情表現です。
だから、これを受け止めないと
・だんだん仲が悪くなる
んですよ。
愛情表現を受け止めるお話でしたね。
分かりやすい、というか典型的過ぎる愛情表現だけではなく
・あなたが欲しいもの・好きなものを相手が覚えていた
・相手が非常に得意なものをアピールしてきた
という場合にも愛情表現として受け止めた方がいいよ、というところまでが前回でしたね。
もちろん相手がしてくれたことが自分の気持ちや状況に沿っていないこともあるでしょう。そりゃ、ケーキも食べたくないこともあるだろうし、お酒を飲みたくないこともあるし、出かけたくないこともあるでしょう。
それならそれで、
・最大限配慮して感謝と喜びは表現すべき
でしょう。だって、そうしないと相手がかーーなりガッカリしちゃうから。まあ、逆パターンを想像してみれば分かりますよね。自分が相手に働きかけたのに、それを
・ふー…ん
・今いらない
・それ、好きじゃない
とか言われたら、悲しいし傷ついちゃう。せめて
・ありがとう。でも、さっき別の焼き菓子を食べちゃった
・これは明日一緒に食べよう
くらいは言ってほしいと思いませんか。楽しいことを共有しようとしてくれたその人の気持ちを想像したらそれを無にする気にはなれないと思うんですよね。相手の愛情表現を
・ちゃんと受け止めたよ♪
と表現することが大切なんです。
これね。仲の良い夫婦と仲の悪い…イマイチな夫婦では、見事に分かれているんです。イマイチな夫婦は、この愛情表現を受け止めるのが
・ヘタ…というか雑
なんです。感謝しない&喜ばないんですね。もうね、ダブルでマズいよね。喜んで欲しくてやったのに、それをスルーされて感謝もされなきゃ喜んでもくれない。
まあ、理屈として
・相手が勝手にやったことだし、別にィ
ということなのかもしれませんが、もしそう思っているなら感情表現に対する許容表現が狭すぎますよ。もうちょっと
・あ、これもアリ
くらいに受け止めてあげたらイイと思うんです。
なぜか突然ケーキ。そこは喜んであげて。今じゃなくても明日一緒に食べればいいだけだから。
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