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人生が“ギャンブル状態”でも麻雀・競馬はセコかった父の小心者伝説

毎回想像を遥かに超えたお父様のヤンチャな逸話を紹介してくださる、メルマガ『ファンキー過ぎる家族がいてもマジメに生きてる娘の話』著者のミーミーさん。そんなミーミーさんは今回、これまでの「豪快伝説」とはまったく逆、お父様の「お堅い一面」を表すエピソードを披露しています。人生そのものがギャンブル的である彼の賭け事への向き合い方は、まったくもって意外なものでした。

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父の「笑った!困った!驚いた!」エピソード:ギャンブルはお堅く

先週は電話番号案内104に電話をして世間話をしていた困ったちゃんな父の話を書きました。

こういうことばかり書いていると父には「豪快」なイメージがおありかもしれませんが、ものすごく小さい部分を持った男でもありました。

今週はそんな父のエピソードを書きたいと思います。

父の人生はギャンブルのようでしたが、本当のギャンブル(麻雀や競馬)をする時はそれはそれは「お堅い男」でした。

私は大学生の時に麻雀を覚えました。最初は本とゲームでルールを覚えたので、卓を囲みたくてしかたなく、父を含めた知り合いのおじさまたちと「初めての麻雀大会」を家で開催してもらったことを覚えています。

私は「初めての麻雀」に大興奮。

高い役であがりたい!と一生懸命でした。

おじさまたちは私を温かく見守ってくれており、私が狙っている役も揃えたい牌も多分わかっている上であれこれ教えてくれながら気長に待ってくれました。

そんな中、今日が麻雀デビューの娘よりも勝ちたい男がいました。

父です。

私が一生懸命に高い役であがろうとしている中でも、横からやっすい役であがろうとするのです。ヘタしたらリーチだけであがろうとしてくる。

おじさまたちが「いやいやいや、そこはミーちゃんが揃うのを待ってあげてくださいよ」と忠告しても、父は知らん顔。

ビックリしましたよね、娘に意地でも勝とうとする父。しかもその手は安い。役満でガツーンと勝ってくれるならわかります。「パパ格好いい!!すごい!!」となります。

しかし、実生活のギャンブルぶりとまったく違う堅実ぶりで安い役であがりまくります。

もう父と麻雀をするのは嫌だと思い、それ以来やってません。

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そして競馬もです。

父はよく競馬のテレビ中継を見ながら私に電話をしてきました。

私はインターネットでレース発走の1分前まで馬券を買えるので「馬券を買ってほしい」という依頼の電話です。

「今、テレビでパドック見てるんだけどね、1番良さそうな馬は○番の馬よ」
「うん、その馬は1番人気の馬だよ。それも鞍上もルメール(人気騎手)だよ」
「この馬を買おうと思うから、ミーミー買っておいてくれ」
「わかった。どんなふうにいくら買うの?」
「複勝(3着以内に入れば配当)300円でよろしく!」
「は?複勝?単勝(1着を当てる)じゃなくて?」
「そう!複勝!」
「複勝3,000円じゃなくて300円!?」

毎晩遊びまわり、お金を落として歩いていた父。

こんな時は思い切って使ってくれるかと思いきや、ガッチガチの1番人気の単勝倍率1.3倍とかの馬の複勝を買うというのです。

しかも複勝でも高額でバーンと買うならわかります。300円ですって。どんだけ堅いんだよ。

しかもその究極に堅い買い方でもはずしたりする。恐るべし。

決してギャンブルを推奨するわけではありません。

しかし、実生活であんなに危ない橋を渡りまくり、無駄遣いをしまくったギャンブル人生だったのに、遊びのギャンブルはお堅いのです。普通…この逆じゃないですか!?実生活を堅く生きてほしかった…。

私は思いました。結婚するならこの逆のバージョンの人がいいなと。

父を反面教師にすると、大体のことはうまくいく。

ある意味、幸せの教科書のような人でした。

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image by: Shutterstock.com

ミーミーこの著者の記事一覧

主婦歴10年経ったところで「これからの10年は何をしよう?」とnoteを始める。その中で父について書いた「ジェット風船の行方」で【第2回たまごまる杯金賞】を受賞。その他には岸見一郎氏の『ほめるのをやめよう』についての書評を記事で【読書の秋コンテスト2020 日経BP賞】を受賞。2020年5月から毎日note開始。1年間、エッセイを中心に毎日note更新し、現在も執筆継続中。 1977年熊本市生まれ。大学卒業後、図書館司書として4年間、国語と特別支援の教員として6年間の計10年間、中学校に勤務。結婚を機に福岡市で専業主婦に。夫と息子の3人家族。好きなことがいっぱいです!!(野球と競馬と本が好き。最近は将棋や麻雀も夢中で見ています)

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