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不適切発言だけ指摘しよう。怒りをぶつけるパワハラ上司の黙らせ方

人が3人以上集まると、かならず起きてしまうといういじめ。絶対に許されることのない行為ですが、どの世界にも「不埒な輩」は存在するものです。もし自身がその対象になりかねないような事態となった時、どのように対応するのが正解なのでしょうか。今回のメルマガ『神岡真司の人生逆転の心理術』では、法人対象のモチベーショントレーニングや組織活性コンサルティングなどで活躍するビジネス心理研究家の神岡真司さんが、「やられっぱなしの人間ではない」ということを示すべきとした上で、その方法を具体的な会話例を挙げつつ紹介しています。

※本記事は有料メルマガ『神岡真司の人生逆転の心理術』2021年9月27日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

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いじめられない人になる会話の仕方!

皆さま、こんにちは。「人生逆転の心理術」をお届けするビジネス心理学講師の神岡真司です。

今回のテーマは「いじめられない人になる会話の仕方」について解説していきます。

いじめられる人には共通のパターンがある!

さて、まずは、いじめられる人のタイプには、共通するものがあることをご存じでしょうか。次のようなタイプの人は、いじめに遭いやすいでしょう。

いずれも人間として、けっして劣っているわけでもなく、とても優しく思いやりのある人──といってもよい人達ばかりなのです。しかし、人間社会では、いずれも「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということになり、からかいや嘲笑の対象になりやすい人でもあるのです。

善良であること──が実は、いじめられる要素になりやすいことを知っておかなければなりません。実際、アグレッシブタイプ(積極的・能動的・支配的)の人は、自分よりも「弱そうな人」を見つけると、マウントをとって、自分の支配的な環境下に置きたくなるからです。そのほうが、何かと便利だからです。そして、何をやっても「抵抗しない・反撃しない」という相手の習性がわかると、自分のストレス解消を兼ねて、継続的かつ執拗な「いじめ」に走ったりするわけです。

もちろん、いじめに遭うタイプは、これらのタイプにとどまりません。自分より成績がよかったり、上司からの評価が高い、容姿が優れている、恵まれた境遇にある──などといったケースでも、「嫉妬」の対象となり、ことあるごとにいじめられるケースもあるからです。

いずれにしろ、覚えておきたいことは、いじめられる人は、大抵無抵抗ということです。いじめられても、へらへら笑ってごまかしたり、うつむいて黙り込んでしまう──など、反撃してこないことが明確であるゆえに、かえって相手にいじめることの快感を覚えさせ、増長させかねないからです。いじめられた時に、やってはいけないことは、「無抵抗であること」なのです。

では、逆上して反撃すればいいかといえば、もちろん、それも間違いです。あなたを嘲笑したい相手にとっては、待ってました──の思う壺の展開ですから、あとは泥沼の争いしか生まれません。

こんな場面では、適度な範囲内でのディスペーシング(相手のペースに反同調)をすることが、自分の人格を守るバリアを築くことにつながります。反撃するのではなく、相手の理不尽な攻撃そのものを指摘してやり、あくまでも牽制するのです。

やられっぱなしの人間ではない──ことを示すことが、あなたの人格権を相手に突きつけているわけです。これまで、そうした対応の仕方を「アサーティブな対応」として、紹介してきました。アサーティブとは、「対等な人格や立場における自己主張」に他なりません。

「アグレッシブ(積極的・攻撃的・支配的)」でもなければ、「パッシブ(消極的・受動的・従属的)」でもない、第3のタイプであるのが「アサーティブ(中立的・自律的・客観的)」というわけです。

嫌なことをされたり、悪口を言われたら「やめてください」「職場において不適切な言動ですね」などと、相手の非常識な対応そのものへの「現況の指摘」を、冷静に無感情に行わなければならないのです。

そうすることで、いじめてくる相手が「コイツはタダの弱虫ではない」「ちゃんと不快感を表明する人物」として、あなたのことを再認識するからなのです。つまり、あなたの人格を再評価することにつながるからです。

いじめられても無抵抗ではないぞ──という反応を冷静に無感情で示さなければならないゆえんなのです。

では、ここからはレッスンとして、具体的な会話例を見ていきましょう。

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いじめられない人になる会話の仕方!

たとえば、アサーティブを身に着けた人は、アグレッシブ・タイプに挑発されても動じません。

暴君上司 「お前、今月中に契約とれなかったらどうするつもりだよ」
冷静部下 「頑張っているので、そういういい方は心外ですし、困ります」

暴君上司 「どう責任を取るつもりかって聞いてんだよ、バカ野郎!」
冷静部下 「課長、職場で『バカ野郎』は、不適切かと思いますが」

暴君上司 「うるせーな、いちいち。ま、いいや、覚悟しとけよ…」
冷静部下 「は?あの、覚悟とはどのような?」
暴君上司 「ええい、もういい(イライラ)、席に戻れ……(トーンダウン)」

文字面だけでは、わかりづらいかもしれませんが、暴君上司のパワハラ攻勢が、アサーティブな部下の対応によって、トーンダウンしていくところを描写した会話例です。暴君上司は、部下を挑発してビビらせようとしますが、冷静沈着で動じない態度の部下に、最後はペーシング(同調)してしまいます。

暴君上司が怒りをぶつけると、本来部下は、萎縮して震えあがるのがふつうです。これが、暴君上司の予定調和の行動のはずでした。怒りをぶつけて相手が震えて縮み上がるのが、この場合、無意識に部下が取るペーシング(同調)です。

しかし、アサーティブ・タイプの部下は、冷静に落ち着き払って、暴君上司に対峙しています。意識的に冷静に対応しているといってもよいでしょう。このように、相手にペーシングしない適度なレベルのディスペーシング(反同調)が効果的なのです。

ただし、ディスペーシングといっても、冷静な部下は、けっして反抗的な態度でのディスペーシングではありません。適度なディスペーシングになっていることを見逃さないでください。反抗的なディスペーシングだと、この場面では、罵り合いの応酬になる可能性が高く、結果的には、そのディスペーシングが、相手と争う相互ペーシングになってしまうからです。

このような場面では、適度なディスペーシングで、相手の人格攻撃をすることなく、アサーティブに不適切発言だけ指摘することが、模範的対応になるわけです感情的にならず、理性的に対応して上司をこちら側にペーシングさせるのです。

いかがでしたでしょうか。対応のコツを飲み込んでいただけましたでしょうか。どんな場面でも、冷静沈着にアサーティブな対応をすることの大切が、おわかりいただけたのではないでしょうか。

(※本記事は新創刊の有料メルマガ『神岡真司の人生逆転の心理術』2021年9月27日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。9月中のご登録で9月分の全号が無料で届きます)

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image by: Shutterstock.com

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ビジネス心理研究家。日本心理パワー研究所主宰。法人対象のモチベーショントレーニング、組織活性コンサルティング、心のパワーアップセミナーなどで活躍。

著書に『思い通りに人をあやつる 101の心理テクニック』(フォレスト出版)、『苦手な相手に勝つ実践切り返し術』、『必ず黙らせる「クレーム」切り返し術』(日本文芸社)、『効きすぎて中毒になる 最強の心理学』(すばる舎)など多数。

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