本当は行きたくない誘いを断るのって「相手に嫌われはしないか」と気になってしまって難しいですよね。あるいは、他人へ頼み事をするときも、気分を害してしまうんじゃないかと気になる方は多いと思います。今回のメルマガ『セクシー心理学! ★ 相手の心を7秒でつかむ心理術』では現役精神科医のゆうきゆう先生が、「相手に嫌われない断り方」と「他人へ安心して頼み事ができる逸話」をご紹介。これを読めば、あなたも明日から職場ですぐに生かせますよ!
嫌われるお願いの仕方。好かれるお願いの仕方。フランクリン効果
こんにちは、ゆうきゆうです。今日も元気でお過ごしでしょうか。
少し前にこんなご質問をいただきました。
「私はいつもうまく自分の意見を言えず損してしまう方なのですが、どうしたら相手に嫌な印象を与えずに自分の主張や希望を通すことができますか?」
確かに、「自分の主張や希望を通すとわがままな人、と見られるのではないか」「嫌な人間だと思われるんじゃないか」と感じる方は多いと思います。
いかに主張を通すか、というのは重要ですね。
まず自分が一番にオススメするのは「理由づけ」を行うことです。
嫌われない断り方
例えば気乗りしない誘いがあって、断りたいなーと思ったとき「いや、でもちょっと私はイヤで~」と言ってしまうとやっぱり角が立ってしまいますね。
そういった時に使えるのが理由づけです。
「あっ、ただその日はバイトがあるので~」や「その日は家族が家に来るので~」であったり「外からの理由」をつけるのです。
あなたの気分や気持ちではなく外的要因を使うことで、相手も「それなら仕方ない」と受け入れやすくなります。
加えて、この方法が弱いなと思うのでしたら、さらにポジティブな言い方をしてあげると良いでしょう。
「すごく楽しそうな誘いですね~。ただちょっとその日は…」という形ですね。
内面的に相手を肯定している言葉を使うことで、より雰囲気もやわらかくなります。
ポジティブな面を出しながら自分にはどうしようもない外的な理由を付ける。これによって断りやすくなりますよ。
嫌われないお願いの仕方
それでは次に、頼みごとをする場合があったとしましょう。
ただ単に「お願いします」と言うと、相手の気分を害するのではないか、と思う人もいるでしょう。それをうまくソフトな印象にするためには、
「このお仕事どうしても〇〇さんにしか頼める人がいないのでお願い出来ますか?」
「前にやって頂いたときにとても良かったので、今回もお願い出来ますか?」
というように、「あなただから」という特別感、そして「あなたをポジティブに思っている」という表現をしてみましょう。そうすると相手は褒められている気持ちにもなりますので、ちょっと気分が良くなります。
「そこまで頼られたら、断るのも悪いな」という、ポジティブな気持ちで引き受けてくれる可能性が高まります。
好かれるお願いと「フランクリン効果」
また、それでも人にお願いをする・頼るのに抵抗感がある…という方には、こんな面白い話をご紹介しましょう。
それこそが「フランクリン効果」です。
ベンジャミン・フランクリンという政治家がいたのですが、政治家ってやっぱりライバルが多い職業だと思います。
彼はそのライバルたちに、「ちょっとしたお願い」を、めちゃくちゃしまくってたらしいのです。そして相手は「それくらいなら」って感じで頑張って応えてあげます。
すると彼らは「フランクリンのお願いを聞いてあげたということは、彼のことが好きなのかもしれない」と感じるようになったと言われています。
人間は頼まれて「仕方ないな」と動いてあげることで、相手に対して好感を抱いてしまうのです。
これをフランクリン効果と言います。
ムダな頼みごとを相手に無理強いしろ、ということではありませんが「頼みごとをしたら嫌われるんじゃないか」というように恐れる必要はないのです。
むしろ「あなただからお願いできるんです」とか「あなたしか頼る人がいないんです」と言って相手を喜ばせ、好かれることもあるんだ、くらいに考えて、ぜひ気軽に頼みごとをしてみてくださいね。
断るときはあなたのポジティブな気持ちを表現しつつ、外的な理由をつける。
頼むときはあなただからお願いしたい、というポジティブな理由づけをする。
このように心がけると断り・お願い共に非常に良い結果に結びつけることができるでしょう。
今回のお話が何か参考になりましたら幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
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