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事業再生のプロが伝授。コロナ禍で増加する倒産危機を回避する策

コロナの影響で多くの企業がダメージを受けています。すでに倒産してしまった会社もありますが、それだけではなく、これから倒産の危機に瀕していく企業も多く存在すると予想されています。そこで今回は、メルマガ『倒産危機は自力で乗り越えられる!』 by 吉田猫次郎』の著者で事業再生コンサルタント、作家、CTP認定事業再生士の顔を持つ吉田猫次郎さんが、倒産を回避するための方法を伝授してくれています。

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これから倒産危機に陥る企業が増えそうなので、倒産回避のおさらい

先日、都内某所で、同業者の集まりがありました。

そこで飛び交っていた意見の中で、とりわけ多かったのが、「これから倒産が増える!」 でした。

ある先生はこう言っていました。

「ここ2年間で、コロナの影響を受けていない会社が、およそ5割」
「コロナで深刻な被害を受けている会社が、およそ3割」
「コロナで逆に儲かってしまった会社が、およそ2割」

私も概ね同意見です。

また、ある先生はこう言っていました。

「確かに5割:3割:2割で推移してきたかもしれないが、これからは、物価上昇、顧客ニーズの変化、コロナ融資による借り過ぎ、補助金や給付金による甘え、消費低迷などが相まって、いよいよ倒産が増えそうだ」

私もそう思います。

実際、最近ではこんな相談が増加傾向にあります。

「売上は減少傾向。1億円あった売上が7000万円まで落ちました。借金は、一昨年までは3000万円しかありませんでしたが、コロナ融資で追加4000万円借りてしまい、現在は6700万円ほどあります。つまり、年商7000万円:借金6700万円。年商とほぼ同額の借入金です・・・」

さあ、こんな時、どうしたら生き残れるのでしょうか?

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ここでおさらいをしたいと思います。

コロナ前、私は再三にわたり、事業再生の基本として、次のような流れを説明していました。

(1)リストラ型の再建
(2)それでも追いつかなければ、リスケジュール型の再建
(3)それでも追いつかなければ、私的整理型
(4)あるいは型にハマらない方法(代位弁済、任意売却、債権譲渡などを駆使)
(5)最後の手段が、法的整理
 -法的整理にも、再生型と廃業型がある
(6)上記12345と並行して、M&A型との組み合わせも考えられる

と・・・。

例えば、キャラメルコーンで有名な東鳩製菓は、20年近く前に危機に瀕し、上記(6)と(5)を組み合わせました。
つまり、スポンサーをあらかじめ見つけ(丸紅、バンダイ、ユニゾンキャピタル)、同時進行のような形で、民事再生という法的手続きで負債を減らし、また同時進行で、新会社を設立し(東ハト)、そこへ事業譲渡して、スポンサーからの資本は新会社、負債の処理は旧会社、と、こういうスキームをあらかじめ組んで(プレパッケージ型民事再生)、最終的に、無借金で再スタートを切ることができ、現在では優良企業になっています。

このように、事業再生は日進月歩で進化しており、それはコロナ禍においても例外ではありません。実にいろいろな解決方法があります。

(1)リストラ型と(2)リスケ型の組み合わせや、
(2)リスケで一時凌ぎしながら(6)M&Aの可能性を探る、あるいは
(3)私的整理しながら(6)事業譲渡的ないわゆる広義のM&A、
(5)破産するけど(6)事業譲渡で事業と従業員の雇用を守る、などなど、
さまざまな組み合わせも考えられます。

あきらめるのはまだ早い!

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image by: Shutterstock.com

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事業再生コンサルタント。認定事業再生士(CTP)。特に倒産寸前の中小企業、零細企業、自営業の自力再生(のサポート)を最も得意としています。著書『震災後に倒産しない法』(サンマーク出版)、『借金なんかで死ぬな!』(朝日新聞出版)、『連帯保証人 なってみたらすごかった でもまだ手はある』(ワニブックスPLUS新書)、『ブラックリストなんて怖くない』(宝島社)、『働けません。』(三五館)ほか多数。1968年東京生。乙女座A型。趣味は自転車、魚釣り等。無類のネコ好き。

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【著者】 吉田猫次郎 【月額】 ¥528/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎月 10日・20日・30日 発行予定

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