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お盆3日間のデリバリーで1千万以上を売り上げる会社のノウハウとは?

季節によって売上が左右される飲食業では、需要が見込めるときにしっかり売上を最大化し、利益を上げておきたいもの。地方都市においてデリバリーの大きな需要があるのが、お盆の3日間です。今回のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』では、船井総合研究所で史上最年少のフード部マネージャー職に就き、現在は京都で外食・中食業態を複数経営しつつ、多くの企業をサポートする堀部太一さんが、コロナ禍のニーズの変化にも対応し、お盆の3日で1000万円以上を売り上げる実例を紹介。イメージすべき3つの利用シーンを上げ、何を売るか絞り込むノウハウを惜しみなく伝えています。

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お盆3日で1,000万円以上店外売上を作る企業の取り組み

営業利益を最大化するには結局、
・売上を最大化させて
・費用を最小化させる
この2点のバランスになってきます。

そして売上を最大化させるには、「需要ある時に徹底して伸ばし切る」事です。

売上=有効顧客数×年間平均利用回数×組単価

上記になるからこそ、有効顧客数を増やせる需要期はその時だけでなく年間を見て非常に重要と言えます。

そして店外売上の大きな需要の一つが「お盆」です。8月13日~15日。ここで徹底的に伸ばし切れるかどうかですが、ある地方都市のご支援先ではこの3日間で毎年1,000万円を販売されます。

・社員数2名
・製造アルバイト7名
・配送アルバイト3名
上記の人員数で稼動されるので生産性の視点でも非常に高い事がわかると思います。この辺りをどう実現し続けてきたのか。ここを深掘りして見ていこうと思います。

<お盆の需要>
・誰の
・どのようなシーンを
・どのように彩るのか
このステップで考えるならば「誰の」が大切。

ではお盆では「誰の」がどうなるのか?ですが、
・初盆、新盆の集まり
・回忌法要の集まり
・夏休みの親族の集まり
この3つが主要な領域になってきます。

そのためそれぞれにおいて、下記に落とし込んでいく必要があります。
・商品戦略
・販促戦略
この2つに関して見ていこうと思います。

<商品戦略>
【初盆、新盆の集まり】
お客様にとっては最もフォーマルなお集まりです。商品で見ても「豪勢に」という視点が入るので、売れ筋価格としても高い傾向にあります。

いくらが売れるのか。これは地方別でバラバラなのですが、

5,000円予算帯:4,000円~7,999円
3,000円予算帯:2,700円~3,999円

基本的には上記に当てはまる傾向にあります。

またご列席される方々の年齢層も高くなりやすく同時に参加人数も多いので「幕の内」タイプです。

上記を「食材原価率27%」「包材原価率8%」この数字を上限として組み立てます。

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【回忌法要の集まり】
一周忌・三周忌・七周忌。これが中心的なお集まりになります。コロナ禍での回忌法要の大きな変化は一気にカジュアル化した事が挙げられます。

組単価の視点で見ると地方都市においては3万円~5万円がざらにありました。それが今や2万円~3万円になっており、売れ筋の変化を感じられます。

やはりコロナ禍なので、
・高齢の方を呼びづらい
・少人数で実施する
などもあり、「見慣れた親族なら豪華じゃなくても良いか」という感情が動いているのを強く感じます。

売れ筋としては、

3,000円予算帯:2,700円~3,999円
2,000円予算帯:1,800円~2,699円

この辺りになってくるのですが、下限商品として「1,300円~1,500円」の用意をしておいた方が確実性は高いです。

【夏休みの親族の集まり】
ここは「帰省」での動きになり、「親子三世代」の集まりが一番の狙いです。

親子三世代の集まりですが誰が購入するのか?この視点で見ると「お祖母さん」になります。そのため、「子供が好きそう」な商品がやはり売れやすかったりします。商品としては「オードブル」が中心です。

5年程前は「3品で1万円!」みたいな売り方の反響が良かったのですが、このやり方は実情とは合わなくなりました。食品スーパーがこれの包み込みを進め、2品で5,000円、そしてボリュームが物凄く多いという戦い方が増えたからです。

食の企業とスーパーの惣菜部門では原価率の設定に大きな違いが出るため、同じ予算帯での戦いは良くないです。予算帯としては5,000円価格帯(上述)とし、3つ程ご購入いただく形にしています。

この辺りの構成だと思って頂ければと思います。

ちなみにオードブルは包材としてプラスチック容器になるので価格は低いです。食材原価率は上述のお弁当と変わらずに包材原価率が低いのでその分、粗利率が良いイメージです。

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【生産性の視点】
上記でそれぞれ商品展開する訳ですが、アイテム数が多ければ多いほど絶対にパンクします。デリバリーの場合、「売れすぎて遅延」は正直起こり得やすい良くない問題です。そのため、13日~15日は注文できる商品を絞り込みます。

お弁当に関しては「基本的な食材」は同じで、別添えで単価を上げるようなイメージです。

4,500円:2段弁当
5,000円:2段弁当+刺身

上記は一例になりますが、基本セットは同じで別添えで単価アップ。このやり方が生産性を高めやすいです。お弁当の中身を変えれば変えるほど、ミスや手間も生じるので避けたいところ。

そして上記を行なっていければ、あとは「逆算した製造スケジュール」を組むだけです。上記のご支援先ではレンタルの冷凍庫を借り、7月の後半からどんどん作って冷凍庫にストックを進められます。つまり、お盆の3日間で仕込み・調理を行うのはほぼほぼないという事です(こちらはご飯と刺身のみ)。

絞り込まない方が売上は作れるので、生産性とのバランスでどこまで絞るか?を決めて頂ければと思います。その際気をつけるのは上述の通り、中心となる3つの利用シーンの網羅だけはお願いできればと思います。
(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2022年7月25日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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image by: Shutterstock.com

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関西学院大学卒業後、新卒で船井総研に入社。当時史上最年少にてフード部のマネージャー職へ。その後事業承継と起業を行い、 京都にて外食・中食業態を複数経営しつつ、多くの企業をサポート。事業規模は年商2,000万~1兆円企業まで幅広いです。外食/フードデリバリーが専門領域なので、それについての情報を書いています。

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