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「大型で非常に強い台風」で電気代が安く?日本が暴風雨を克服する未来

シルバーウィークの日本列島を直撃中の台風14号は、18日夜から19日にかけて九州に接近・上陸する見込み。気象庁では、数十年に一度レベルの大規模な災害が発生する恐れがあるとして最大級の警戒を呼びかけています
近年、豪雨や台風の被害が拡大している災害大国の日本ですが、下町ベンチャーが「台風発電」に挑戦していることをご存じでしょうか。メルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』の著者で国際政治経済学者の浜田和幸さんが、若手ベンチャー企業経営者の熱き挑戦を紹介します。

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プロフィール:浜田和幸(はまだ かずゆき) 国際政治経済学者。前参議院議員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。『ヘッジファンド』『未来ビジネスを読む』等のベストセラー作家。総務大臣政務官、外務大臣政務官、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会委員、米戦略国際問題研究所主任研究員、米議会調査局コンサルタントを歴任。日本では数少ないフューチャリスト(未来予測家)としても知られる。

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夢の「台風発電」で災害大国日本がエネルギー大国に

わが国で進む「台風」の研究

ぶっちゃけ、このところ日本を襲う台風は数も規模も急増中だ。各地で被害が拡大している。 実は、すでにわが国には20年以上も前に「台風を消滅させる技術」を開発し、特許も取得している企業がある。大阪発の元祖ベンチャー企業で、今では世界的な評価を得ている素材メーカーであるが、実際に台風を消滅させるには膨大な費用がかかり、ビジネスとしては成り立っていない。

墨田区の下町ベンチャーが「台風発電」に挑戦中

その一方で、東京都墨田区の新たな下町ベンチャーが「台風発電」に挑戦している。これまた世界初となる「垂直軸型マグナス風力発電機」の開発に日夜取り組んでいるのである。

何しろ、国土交通省の試算では「台風1つで日本の電力需要を50年分賄うエネルギーを秘めている」とのこと。原発などに依存しなくとも、資源に乏しい日本にとってはもってこいのエネルギー源になる可能性があるわけだ。

このベンチャーを率いるのは清水敦史(あつし)氏。若きエンジニアだ。

かつては産業用センサー機器の大手企業でセンサーの開発に従事していたが、東日本大震災を機に、再生エネルギーの必要性に目覚め、風力、なかでも台風に着目し、2014年に「チャレナジー」というベンチャー企業を立ち上げた。

従来のプロペラではなく、円筒を気流の中で自転させたときに発生する「マグナス力」で動く発電機を発明。台風が1番多く押し寄せる沖縄に実験機を設置し、実証実験を繰り返している。

風速80メートルでも壊れないように設計された発電機でデータを集め、下町テクノロジーの代表的存在の浜野製作所とも連携し、商用機の販売にたどり着くのが目標という。

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地震よりもすごい「台風エネルギー」

とにかく台風のエネルギーは膨大で、地震の比ではない。この台風の力を一部でも取り入れることができれば、大きな自然再生エネルギーの宝庫に日本を変えることができるはず。 東京オリンピックでも、こうした台風に象徴される風力発電で開発したエネルギーを使って運営すれば、世界が日本を見る目も変わるに違いない。

台風のお陰で日本は「風力発電のスーパーパワー」に変身できるかも知れない。そんな夢に向かって日夜努力を重ねる下町ベンチャーに、今、世界が注目している。 (『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』より一部抜粋)

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