大阪府の医療ベンチャー「アンジェス」が7日、今まで進めていた新型コロナ予防ワクチンの開発を中止するとの投資家向け広報(IR)を出しました。2020年の新型コロナ感染拡大当時、日本で一番最初にコロナワクチン開発をぶち上げ、20年6月には株価が8倍近くも跳ね上がっていたアンジェス。創業者がアベ友の大学教授であったり、吉村洋文大阪府知事も株価上昇を煽るなど、キナ臭さが漂っていたアンジェスのワクチン開発中止について『アクセスジャーナル・メルマガ版』の山岡記者が解説します。
※この記事はメルマガ『アクセスジャーナル・メルマガ版』2022年9月19日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。
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ようやくコロナワクチン開発を断念した「アンジェス」──詐欺紛い。アベ友教授、吉村府知事の責任も重大
医療ベンチャーの「アンジェス」(4563。東証グロース。大阪府茨木市)は9月7日、開発を進めていた新型コロナ予防ワクチンの開発を中止するとのIRを出した。
これを受け同社の株価は、同日終値は316円だったところ、翌8日の安値252円(終値277円)と2割以上急落した。
同社はすでに昨年11月、臨床試験の結果が期待する効果を得ることができず、実用化時期をそれまでの21年内から23年に延期することを表明。この間、ワクチンの薬剤濃度を上げた臨床試験に望みを繋いでいたが、その効果も期待する水準に至らなかったので開発を中止したという。
それにしても、この9月7日の開発中止の同社IRを見て驚いた。
2020年3月、わが国で一番最初にコロナワクチン開発をぶち上げ、その責任者は同社創業者で安倍晋三元首相のゴルフ仲間の森下竜一阪大教授で、地元の吉村洋文・大阪府知事は翌4月に「(20年)9月にも実用化したい」と常識的にあり得ない発言をして煽り、20年3月300円台だったこともある同社株価は同年6月には実に2492円の高値を付けた。
さすがにアンジェスの山田英社長は今回の中止発表に際し謝っていたが、煽ったとしか思えず、相場操縦で証券取引等監視委員会(SESC)が調査に入ったとの一部報道もあるなか、自分の煽り行為について何ら説明をせず、「チャンレジしないと成功もない」と吉村知事は開き直る有様。また、森下教授にしても、最後まで強気の姿勢を崩さず、開発されたファイザー社などのコロナワクチンが半年程度しか保存できないのに対し、この開発中ワクチンは少なくとも5年は持つので「変異株に対する備蓄としては一番有効性が高い」などと語っていた。
だが、この記事タイトルに「詐欺紛い」と本紙があえて付けたのは、最初から開発中止になることは十分予想され、開発責任者の森下教授からしてそのことを一番認識、その上で100億円近い補助金さえも得ていたからだ。
危なくて効果が薄いワクチンに税金100億投入のナゼ
本紙ではすでに開発が実質頓挫したと見た昨年12月、「『アンジェス』コロナ予防ワクチン開発頓挫で浮上する安倍元首相、吉村大阪府知事との癒着疑惑」というタイトル記事を報じている。
そして、そのなかで国会で安倍元首相と森下教授との癒着疑惑を追及した医師でもある吉田統彦衆議院議員(立憲)の発言を紹介している。
繰り返しになるが、吉田議員は端的にいえば、アンジェスが開発を進めていた「DNAプラミスドワクチン」は「危ないし、効果が薄いワクチン」であり、そのことは開発者である森下教授自身もわかっていたはず。そんなワクチン開発になぜ100億円近くもの税金投入なのか?
そして、「私はそんな、国民の命に関わることなので、(安倍元首相と)ゴルフ友達だからなんて思いたくないですよ」とまで発言していたのだ。
また、吉村知事の――(『アクセスジャーナル』2022年9月19日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
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