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“バターコーヒーダイエット”は体に悪いか?現役医師の意外な見解

糖質制限ダイエットがブームになって久しいです。実際に糖質制限を行う人の中には、数年前話題になったバターコーヒーダイエットを実践しているケースもあるかと思います。しかし、「バターは体に悪い」の声も出たことで、不安を覚えた人も少なくないでしょう。メルマガ『糖尿病・ダイエットに!ドクター江部の糖質オフ!健康ライフ』では、糖尿病専門医で糖質制限の提唱者としても知られる江部康二先生が、バターを含む脂について解説しています。

 

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バターコーヒーは、糖質制限OK食品です

コーヒーバターを入れて飲む、いわゆるバターコーヒーを楽しんでいる方は、特制限をしている方は多いと思います。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)助教授津川 友介氏著書、「世界一シンプルで科学的証明された究極食事31ページ、「オリーブオイルは体良い油であるが、バターは体悪い油」なで、バターコーヒーも良くないと記載されています。

しかし、これは短絡的で一方的な意見です。

例えば、日本脂栄養学会は、「動物性油脂ほうが植物性油脂より安全」ということを、根拠をあげて示しています。私も、バターやラードや牛脂など動物性脂肪は、ヒトとって安全な油脂と思います。そして、バターコーヒーは制限的も優秀な食品です。コーヒーは、津川氏は「ひょっとしたら健康良いかもしれない食品」としておられます。

さて、バターや肉脂とオリーブオイル、どちらが身体よいしょうか?

脂など、食物中はほとんどが中性脂肪です。

中性脂肪(トリグリセリド)はリパーゼよって、2つ脂肪酸と1つモノグリセリド分解されます。分解された脂肪酸とモノグリセリドが小腸柔毛吸収され、そこでトリグリセリド再合成されます。

集合体は、キロミクロンと呼ばれ、リンパ液瞬時入り、リンパ管拡散します。キロミクロン(中性脂肪が積み荷)は、胸管を上行し鎖骨下静脈内移行します。

鎖骨下静脈入ったキロミクロンほとんどは、肝臓、あるいは脂肪組織・筋肉組織など毛細血管を通る間、毛細血管壁あるリポ蛋白リパーゼより、そ積み荷中性脂肪は、脂肪酸とモノグリセリド分解されます。そ分、中性脂肪は血液中から取り除かれます。

脂肪酸は、筋肉細胞などでエネルギー源として利用されます。血中残った脂肪酸は、肝臓と脂肪組織拡散します。そして、筋肉でエネルギー源として利用されず肝臓や脂肪組織取り込まれた脂肪酸は、再び中性脂肪合成され脂肪細胞内蓄えられます。

中性脂肪は、1つグリセロール(グリセリン)3分子脂肪酸が結合して構成されています。

オリーブオイルも中性脂肪として蓄えられています。従って、消化・吸収は肉脂と一緒です。植物油や一般食品含まれる「脂」はおも中性脂肪です。エネルギー源として使われず余った脂肪酸は、中性脂肪合成されて蓄えられるという意味では、肉脂もオリーブオイルも同じようなもです。

何かと評判悪い牛脂主成分は?

一般的はオリーブオイルが心筋梗塞予防よいとされています。また、動物性脂肪多く含まれる飽和脂肪酸は、悪玉なで取りすぎない方がよいとされていますが、日本脂栄養学会は、動物性脂方を植物性脂肪より推奨しています。

私も動物性脂肪は悪玉ではないと思います。

例えば、何かと評判良いオリーブオイル主成分は、オレイン酸という一価不飽和脂肪酸です。そして何かと評判悪い牛脂主成分も、実はオレイン酸なですから、なをか言わんやです。

なお、バターもオレイン酸は豊富含まれています。

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image by: Shutterstock.com

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(財)高雄病院および(社)日本糖質制限医療推進協会 理事長。内科医。漢方医。京都大学医学部卒、同大胸部疾患研究所等を経て、1978年より医局長として高雄病院勤務。2000年理事長就任。高雄病院での豊富な症例をもとに、糖尿病治療、メタボ対策としての糖質制限食療法の体系を確立。自らも二型糖尿病であるために実践し、薬に頼らない進行防止、合併症予防に成功している。

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