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「ママ友」は「友」じゃない。付き合いがつらいときの接し方は?

子どもの保育園を通じて知り合う「ママ友」。子どものことを考えてお付き合いが必要なのはわかっていても、年齢差があり趣味も違うと、会っているのがつらいというケースもあります。今回のメルマガ『公認心理師永藤かおるの「勇気の処方箋」―それってアドラー的にどうなのよ―』で、公認心理師の永藤さんは、“友”という言葉で惑わされるけれど「友だち」ではなく、仕事の同僚や取引先の人と思って接すれば気持ちも軽くなるのではとアドバイス。「ママ友」との付き合いがイヤだからと、子どもが世界を広げるのを阻むことだけはないようにと伝えています。

ちょっと御相談がありまして:ママ友と話が合わない

皆様からお寄せいただいたご相談や質問にお答えしたり、一緒に考えたりしていきます。

Question

30代後半女性。夫と、3歳の子どもがいます。子どもの保育園を通じて、何人かのママ友と知り合いになりました。でも、話が合いません。

私の方がだいたい5~10歳年上ということもあると思いますし、アイドルや芸能人にあまり興味がないというのもあると思います。私は本を読んだり、古い映画を見たりするのが好きですが、私が好きな本や映画は、ママ友の誰も知りません。

たまに子ども同士が仲の良い数家族でお出かけをすることもあるのですが、一日中知らない話題に愛想笑いをしていて疲れてしまいます。今は彼女たちに会うのもちょっと苦痛です。

夫とは趣味が合って結婚したので、家では穏やかな気持ちになれます。これから先、子どもの世界が広がっていくと、親である私もいろいろな人と会わなければならないかと思うと、気が重いです。

【永藤より愛をこめて】

そうですかそうですか。ちょっとしんどいお気持ちを抱えていらっしゃるのですね。「5~10歳年下の、アイドルや芸能人好き」の人たちと、話が合わない。

うーんと、合わせる必要は特にないんじゃないですかね?保育園、ということは、基本的には送っていったときとお迎えの時に顔を合わせることがある、ということですよね。1日何時間もべったりと一緒にいなくてはならない人たちではないならば、そこで自分の趣味の話とかを広げることもないと思います。

お仕事前にお子さんを送っていき、お仕事終わりにお迎えに行くんだと思うのですが、その「保育園の送り迎えまでを含めたのが仕事の時間」だと割り切る、というのも、一つの手だと思います。

仕事相手と好みや趣味が合わなくても当然ですし、合わせる必要もない。でも仕事相手と円滑にやっていきたいという気があれば、特に興味のない話でも、そこまで身を削られることなく「ふんふん」と聞けますよね。

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「ママ友」っていう言葉に惑わされがちですが、「友」という漢字が入っているとはいえ、自分一人の意志で選んだわけではない繋がりだったりします。それは会社の同僚とか、取引先とかと条件は同じ。

「あなたと趣味が合いそうだから同僚になろうよ!」と言って同僚になるわけではないですよね。でも、仕事をしていく中で、いろんな困難に一緒に立ち向かったり、力を合わせて目標に取り組んだりすると、強い絆が生まれる。

お子さんを通した「ママ友」との繋がりも、「子どもについての悩み」を相談しあったり、「行事に一緒に取り組んだり」ということで深くなることもあるかもしれません。そう考えれば、自分と趣味の合わない人たちであろうと、ちょっと肩の力を抜いてうまくやっていくことはできるのではないでしょうか。

また、「これから先、子どもの世界が広がっていくと、親である私もいろいろな人と会わなければならないかと思うと、気が重いです」とありますが、お子さんが世界を広げていくことは阻まないでいただきたいな、と思います。

あなたの趣味の友達は、あなたの趣味の場で見つける。子どもを通したママ友にそれを求めるのは、ちとハードルをご自身で上げちゃってるかもしれません。パートナーとは趣味も合い、穏やかな時間を過ごせるとのこと。そうだとしたら、その話題はそこでぐっと深めることで、パートナーとの絆もぐっと深まっていくじゃありませんか。

まだ見ぬ人たちと出会うことに気を重くするのではなく、すぐそばにいる味方を大切にしてくださいね。

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image by: Shutterstock.com

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有限会社ヒューマン・ギルド 取締役研修部長 公認心理師(登録番号: 29160号) 。日本アドラー・カウンセラー協会認定シニア・アドラー・カウンセラー。日本アンガーマネジメント協会認定 アンガーマネジメント・ファシリテーター 平成元年 三菱電機株式会社 入社。その後、ビジネス誌編集、語学専門学校専任教師など、20年以上にわたるビジネス経験を経て、自身が働く中で壁に当たった際に出会ったアドラー心理学を修得。 現在、日本におけるアドラー心理学の一大拠点であるヒューマン・ギルドにて、アドラー心理学研修講師(企業・自治体、教育機関、個人等)、カウンセリング、書籍執筆などを担当。

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【著者】 永藤かおる 【月額】 ¥440/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎月 第2金曜日・第4金曜日

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