MAG2 NEWS MENU

Woman folding clothes, organizing stuff in baskets and boxes. Concept of clothes storage, minimalism lifestyle and japanese t-shirt folding system. Tidy up in wardrobe

「でも」「やっぱり」から解放されるには“諦める力”が必要だ

春は新生活をスタートさせたり、住居はそのままでも「気分を変えたい」と、大掛かりな片付けをする人も多いと思います。しかし、「でも、愛着のあるものだし」「やっぱり使うかも」と、なかなかモノを捨てられないケースもあるはずです。無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』の著者である真井花さんは、そんな捨てられない人たちが持つべき考えを伝えています。

諦めを学習する

このところ、家の中の片付けを進めています。

大きな家具などをどうこうしているわけじゃないんですが、長期間なんとなくそのままになっていたようなもの、たとえば

・ビミョーにボロくなってきた食器の処分
・物置の保存食の配置換え
・あと少しだけ残っている洗剤類の使い切り

などなど。家族の誰も気がつかないけど(*゚∀゚*)、ワタシ的には気分がスッキリして爽快です。

片付けの中で最も重要なのは、なんといっても

・不要品の処分

です。そもそもモノの要不要の判断自体がとても難しいんですよ。でも、この要不要の判断は、やっていくうちにだんだん慣れてきて上手くなるんです。その意味で

・完全にスキル

なんです。元から上手い人もいるでしょうが、多くの人は後から訓練して上手くなれるんです。もっと言えば、数をこなせば必ずできるようになるのであり、数をこなさなければ多くの人はできるようにならないんです。

ただ、ちゃんと立てた判断基準に従って「不要」と判断しても、

・でもやっぱり…
・分かってるんだけど…

とか考え始めて迷っちゃうんですよね。

でね。片付けの最終奥義は、この「でもやっぱり」をどうやってぶった切るかに尽きると思いますね。これを言ってたら、絶対片付きませんから。

このため、たくさんの片付けハウツーの半分くらいは、このぶった切りのためのものです。心理学的にいろいろな手法が提示されていますね。

で、思うんですよ。でもやっぱり病とか分かってるんだけどシンドロームって多分

・諦める・止めるのがヘタ

てのがホントの原因だと思いますよ。私見ですが。

モノさえ諦められないということですよ。モノに投影された思い出や支払ったおカネ、まだ使うかもという不安に繰り返し囚われて、もう不要品になった事実を認められないんです。

別の、もっと厳しい言い方をすれば

・不要なモノをそのまま放置すること が
・新しいモノとの出会い より
・価値が高い

んですよ。諦めるという情緒的な痛みに耐えきれないんです。そのため、モノとの未来、言い換えれば新しいモノとの出会いを捨てているんです。いやいや、選択していない時点で捨てているんですよ。もはや不要品になったモノを選んでいるでしょ。


諦める力があってこそ、新しいものと出逢える

片付けで最も重要なのは、不要品の処分。分かっちゃいるけど「でもやっぱり病」に罹ってしまうのは

・諦めるという情緒的痛みに耐えられないから

ではないか?というお話でしたね。

片付けにおける要不要の判断は、判断慣れしてくると、かなり短時間でできます。もちろん判断する時、

・はあぁ
・うーむ
・残念…

という痛みは感じますよ。けど、ほら、判断慣れの過程でその痛みにも慣れていけるんです。

これは手放す時特有の痛みで、これを減らすためには

・手放さないのではなく
・手に入れるときよく考えるしかない

と学習しているからです。痛いからといって、不要と判断したものを覆すことはないんですよ。なので、基本的には要不要の判断を繰り返す中で、この痛みに慣れていくよう学習していくべきなんです。

ところが、この痛みを避けてばかりいて、その挙句にこじらせてしまうとだんだんその痛みが罪悪感に似てきてしまうようです。すなわち

・ちゃんと使ってあげられなかったな…
・使ってあげられなかった私ってヒドいヤツ…

みたいに。ここまでくると結構大変だと思いますね。モノを要るか要らないか判断できないし(痛いから)、判断を避けるように日常生活を調整し始めちゃうはずです。多分、お家や部屋を見るだけ考えるだけで、

・ああああぁ、アレなんとかしなきゃ
・でもでもやっぱり
・私ってダメだな…

なんじゃないでしょうか。想像するだけでキッツいわ。

この状態に陥っていても、結局やることは同じです。

・諦めるという痛みに慣れるしかない

ということです。

幸いにして、この痛みに対する対処法は片付けという分野においてかなり研究されています。

● 捨てるか捨てないか選択に迷ったらこうしています https://minimalist-fudeko.com/when-you-cannot-decide/ (筆子ジャーナル)

● 捨てるか迷うものを決断する!6つの考え方 https://namaco-mendow.hatenablog.com/entry/2020/01/07/080000 (ミニマリスト-子持ちズボラ主婦なま子のブログ)

● 理系夫のみるみる片付く!整理収納術 https://www.lettuceclub.net/news/article/1075034/ (レタスクラブ)

説明している言葉は違うので、ご自身にマッチしたものを読んでいくといいと思います。

痛みを避けるために判断基準を歪めるのはありません。それは、

・不要なモノをとっておく言い訳を与える行為

に過ぎず、片付けにとって有害無益です。結局は、なんらかの形で不要な事実を認めて「諦める」のです。

春の新生活の前に不要品を叩き出して。

諦める力があってこそ、新しいものと出逢えるんですよ。

image by: Shutterstock.com

真井花(まないはな)この著者の記事一覧

食べるのは大好きだけど、作るのは超苦手。棚拭きとアイロンがけが何より嫌い。そんな家事オンチだった私がソレナリに家事をこなせるようになったワケ。家事全体を見渡して、最小の手間で最大のリターンを得る、具体的なシステムをお知らせするメールマガジンです。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 システマティックな「ま、いっか」家事術 』

【著者】 真井花(まないはな) 【発行周期】 週3回(月水金)刊

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け