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人気コンサルが提案、他責思考で感情的な部下をガラリと変える3つの対策

論理や理屈が通じず、決して自分を顧みようとしない利己的な人。こんなタイプの部下を多数抱えることになった場合、リーダーとしてどのような手を打つべきなのでしょうか。今回のメルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』では人気コンサルの永江さんが、まさにそんな状況に置かれている読者からの質問に答える形で解決策を提示。改善が期待できる3つの具体的方法をレクチャーしています。

他責的・感情的なメンバーをどう教育するか

Question

いつも楽しく拝読しております。会社で仕事をしている中で、組織内にいる他責的な人間をどう改善していくかについてアドバイスを頂けないかと存じます。

私は少し前に、非常に優秀な企業から自分のやりたい事業領域の大手企業に上位管理職として転職しました。事業はやりたいことでとてもやりがいがあるのですが、組織と人の能力が圧倒的に低く改善を進めております。

会社業績は利益が十分出ており解雇できるような状況ではなく、給与水準も低いので優秀人材の新規採用・入れ替えを一気に進めることはできず、現メンバーのマインドチェンジや能力向上も進めていかねばなりません。

ビジネススキルが低いのは育成していきますが、課題に感じているのは、メンバーの「他責思考」と「感情的」という点です。メンバーの多勢にこの問題があります。

・他責思考は、文句だけ言って自分で改善せず(ただ文句を巻き散らかして仕事をしている気になっている)、解決しない周囲や会社が悪いという思考習性。

・感情的は、ファクトを捉えずに自分の印象を真実だと思い込み判断と言動を取り、結果として「嘘・大袈裟・紛らわしい」ことばかりで話を聞いても1%も信用できません。

私は社長業も経験しているのですが、自分が経営する場合、こうした資質に問題がある社員はそもそも採用しないし、いたら即刻排除してきましたが、上述の状況から排除ができず変化をさせる必要があります。

私の本心を言えば、利己的・他責的な人への嫌悪感もあるし、20代過ぎた人の性質が変わると思っていないので、問題が生じないように監視して細かく指示を出しつつ、冷遇して辞めてもらうのを待つしかないと半ば諦めてしまっているのですが、会社からお預かりしている人材なので、最大限育成はすべきと思っております。

他責的、感情的に仕事をしてしまう人を変化させる方法や観点として示唆頂ける点あればぜひ伺えますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

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永江さんからの回答

対策としては、

  1. 数字を含む文書でレポートをさせる
  2. 社員を再評価して分類して、悪影響ある人を排除する
  3. 評価・給与制度を見直す

があると思います。

まず、感情的で事実を捻じ曲げてしまう人は論外なので、数字を含めた文書でレポートさせるようにするのが有効です。数字がなければ報告ができないフォーマットにして自分が数字を確認できるようにすれば、思い込みを理解し、事実が何かを確認する癖がつくはずです。それでも自分の感覚の方が正しいという人は要職から外すしかありません。

続いて他責的な人に対してですが、まずは本当に他責的なのかはよく確認した方が良いです。

わたしも新卒で入社したリクルートでそうでしたが、会社の制度や仕組み、サービスを変えた方が良いと言っているのに、上司からは会社のせいにするなと言われ意見を聞いてもらえませんでした(その後その事業部は不正などもあって取り潰されました)。

批判だけでなく建設的な意見を提示している人がいないかは自分の目で慎重に確認して分類していき、本当に他責的で変化する可能性が低い人だけ要職から外しましょう。実は悪影響ある中間管理職がいて、その人に気を遣って言えていないという場合もあるので注意が必要です。

そして、建設的な改善策を考えて成果を上げられる人たちには、より高い報酬を払うことが重要です。今の給与水準が低いというのはむしろチャンスなので(既に高いと上げることができないので)、成果に連動した業績給を追加して、成果を出せる/改善できる人の報酬水準は高まり・そうでない社員の給料は変わらないか下がるように変えるのが有効でしょう。

全社員を評価・リストアップして経営陣に詳細に報告し、育てていくべき人材には成果に応じた業績給を追加したいと提案すれば、受け入れられる可能性は高いはずです。

おそらく、これまで給与水準が低かったために素養がない人が集まり、他社に転職できない人が残り、残った人も会社が変わらないから変化しようと思わなくなってしまっているのだと予想します。ただ、それでも全員が全くダメだというケースはほとんどないので、これで改善が期待できるのではないかと思います。

おっしゃっているように、現社員を育てていくことも上位管理職の仕事なので取り組んでみてください。また悩みがあればいつでもご相談くださいね。

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image by: Shutterstock.com

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商品開発や集客プロモーションを手がける会社を設立し多くの企業のマーケテイングを行う。メルマガでは読者から寄せられたマーケティングのお悩みに対し具体的な解決策を提示。ネットショップや広報担当を中心に多くの購読者から支持されている。

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