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騒音の正体は「音」ではなかった!探偵が何度も目撃した「ご近所トラブル」の意外な解決法とは?

近所の騒音に悩んだことはありませんか?上の階の足音、隣の店の音楽……。ストレスが積み重なると、「証拠を取って戦いたい」と思うのは自然なことです。しかし、騒音の本当の正体は「音」ではないかもしれません。今回のメルマガ『探偵の視点』では、著者の後藤啓佑さんが、実際の依頼から見えてきた騒音トラブルの心理と、探偵ならではの解決のヒントをお伝えします。

騒音トラブルの心理

探偵の仕事ではないのではないか、と個人的には思っている案件が、3年に1度ほどの頻度で舞い込んできます。

それが── 騒音トラブルです。

これまでに受けたのは、4~5件ほど。 決して多くはありませんが、いくつか印象に残るケースがあります。

騒音トラブル、2つのパターン

騒音トラブルには、僕の経験上、大きく2つのパターンがあります。

(1) マンションの上階がうるさい ひとつは、比較的よくあるケースです。 マンションで「上の階の住人がうるさい」「証拠を取ってほしい」という相談。 足音や物音が頻繁に響き、生活に支障が出ているという内容です。

(2) 店舗同士の騒音問題 もうひとつは、一般の方にはあまり馴染みのない依頼。 店舗同士の騒音トラブルです。

例えば、テラス付きのカフェ&バー。 音楽を流し、若者が集まり、夜になると盛り上がる。 その隣に、静かな和食店がある。

夜21時頃から音楽のボリュームが上がり、叫び声も増える。 和食店のオーナーからすれば、店の評価や客層に影響しかねない重大な問題です。

「常識の範囲を超えている証拠を取ってほしい」 そういった依頼でした。

客観的証拠の収集と、意外な結末

このケースでは、弁護士にも相談しましたが、騒音問題は法的に解決するのが非常に難しい分野です。 そこで行ったのは、客観的証拠の収集です。

・騒音レベルを測定できる機材を複数箇所に設置 ・ビデオカメラでその機材を撮影 ・音声も同時収録 ・画面に時計を映し込み、時間とデシベルの推移を記録

これを反復継続的に行うことで、「第三者が見ても騒音と言えるかどうか」を可視化しました。

上記のケースでは、「弁護士はこの証拠で戦える」という見解でしたが、依頼者はまず話し合いを望みました。

結果は 意外にも、カフェ&バー側は理解ある対応でした。

「申し訳なかった。できる対策を考えます。」 そう言ってくれたとのことでした。

その後、和食店のオーナーに状況を聞きました。 音は多少残っている。しかし、以前ほど気にならないという。

何故気にならなくなったのか? 理由を聞くと、こう言いました。 「もちろん、相手が音量をさげる努力をしてくれたのはありますけど、一番大きいのは、相手のことが分かったからです。ちゃんと話せる人だと分かったので。今は音がしても、気になることは少なくなった。」

騒音の本質は心理にある

ここに、騒音問題の本質があると感じました。 騒音とは、単なる”音”ではなく、

「誰が出しているか分からない」 「音を出している人は、非常識な人間に違いないという思い込み」 「悪意があるのではないかという想像」

これらが重なって、ストレスを増幅させていることが多いのです。 今回のケースでは、 「ちゃんとしたオーナーだ」と分かったことで、 同じ音が”騒音”から”隣の店の音”に変わった。 これは心理的に非常に大きな違いです。

マンションで「上の階がうるさい」という場合も、 可能であれば一度、冷静に話してみるのは悪くない方法だと思います。

もちろん、相手が良識のない人物であれば、話し合いは逆効果になる可能性もあります。

その場合は、 ・騒音測定器 ・時計 ・ICレコーダー ・ビデオカメラ で客観的証拠を揃え、管理会社を通じて対応してもらうのが現実的でしょう。

夫婦喧嘩をしている時は、相手のいびきすら騒音になります。 しかし、愛情がある時は、同じいびきが気にならない。

つまり騒音とは、物理的なデシベルだけで決まるものではない。 人間関係と感情が、音の感じ方を大きく左右するのです。

騒音対策の本質は、 証拠を取ることでも、法的に戦うことでもなく、 「相手を知ること」かもしれません。 それが、何度かこの案件を経験して感じた、探偵としての視点です。

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image by: New Africa / Shutterstock.com

後藤啓佑この著者の記事一覧

平成3年生まれ。探偵歴10年。愛知県出身。好きな調査シーンは張り込み。19歳から探偵の修行を始め、他の職業をやることなく社会に出て現在までずっと探偵。中高生の頃から中南米地域に興味があった為、好きな探偵と中南米を合わせよう!ということで23歳のときに中南米で探偵をする為グアテマラ入りをする。グアテマラにて活動後、事業の基盤作りの為帰国。まずはアジアからということで現在はバンコクやマニラなどでの調査を経験しながら、国際探偵への道を走っている。多くの男女トラブルや企業内外の調査を受けている。

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【著者】 後藤啓佑 【月額】 ¥121/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 火曜日 発行予定

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