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【震度5弱】新島・神津島近海、千葉県沖で大きめの地震が頻発。南関東を襲う「巨大津波地震」に警戒せよ

気象庁は26日、千葉県東方沖で午後7時3分頃、マグニチュード(M)6.2、深さ50km、最大震度5弱の地震を観測したと発表した。この地震による津波の発生はなかったものの、茨城県神栖市で震度5弱の揺れを観測したという。

スマホの緊急地震速報が鳴り響く中、「なんだ、震度5弱程度か」と安心してしまった関東住民は多かったのかもしれないが、5月に入って日本中で大きめの地震が複数回にわたって観測されている。そして、新島・伊豆大島周辺を中心に、伊豆諸島沖と千葉周辺で地震が頻発しているのだ。

震度5強、5弱、群発地震…揺れる関東周辺

まずは5月11日に千葉県南部で、M5.2、最大震度5強の地震が発生。5月14日から16日には八丈島近海で群発地震が発生している。有感地震はM4.7からM5.6の範囲で11回にのぼった。

そして、5月22日から24日には、新島・神津島近海の群発地震が発生。震度3以上の地震は6回で、最大震度5弱を観測したほか、震度1以上の地震が50回も発生している。そして今回、26日にM6.2、震度5弱の千葉県東方沖地震が発生した。

独立行政法人防災科学技術研究所(NIED)が公表している、気象庁一元化震源要素(2日前以前)およびHi-net地震観測システムによる自動処理結果(前日・当日)の震源要素を使用して作成された「Hi-net自動処理震源マップ」によると、ここ30日間で伊豆諸島近海で群発地震が発生していることがよくわかる。

万が一このエリアでM8クラスの地震が発生した場合、東日本大震災で発生したものと同規模の巨大な津波が発生し、房総半島や東京湾、伊豆半島などの関東周辺で津波被害が出る可能性がある。

巨大津波地震発生の可能性は?

2021年12月21日には、内閣府が北海道から東北地方の太平洋沖に延びる「千島海溝」と「日本海溝」沿いでマグニチュード(M)9級の巨大地震が発生した場合の被害想定を公表し、あの東日本大震災の死者数約1万8000人を10倍以上も上回る19万9000人と発表している。もし、この伊豆諸島周辺の地震によって巨大津波が発生すれば、その被害規模はこの想定をはるかに上回るだろう。

● 日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の被害想定について(内閣府、2021年12月21日発表)

MAG2 NEWSでは2020年8月、地質学者の「日本沈没」に関する可能性について学会発表された論文に関する記事を公開したが、その中で「今後、マリアナ諸島は沈没するかもしれない」という仮説を紹介している。

【関連】地質学者が懸念する「令和関東大震災」と日本沈没の可能性。首都直下地震は近いのか?

もし、今起きている群発地震がマリアナ諸島周辺の巨大地震の前兆だと仮定した場合、日本も無傷ではいられないだろう。さらに、伊豆諸島周辺を震源としてM8クラスの地震が発生した場合、首都圏にあたる南関東周辺は甚大な被害を受けることになる。

気象庁は26日、「過去の事例では、大地震発生後に同程度の地震が発生した割合は1~2割あることから、揺れの強かった地域では、地震発生から1週間程度、最大震度5弱程度の地震に注意してください。特に今後2~3日程度は、規模の大きな地震が発生することが多くあります」と、今後の余震についても警戒するよう呼びかけている。

日本の地殻変動はまだ始まったばかりだ。

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