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千葉北西部で“2度の地震発生”に関東住民は戦慄。噂の「首都直下巨大地震」発生は近いのか?

5日午後1時27分頃、千葉県北西部を震源とするM4.5(最大震度3)の地震が発生した。そして、間髪入れずに同午後1時33分頃、また同じ震源地でM4.0(最大震度2)の地震が発生している。気象庁は同日、この地震による津波の心配はない、と発表した。今回の連続地震を体験した関東住民の多くは戦慄したに違いない。なぜなら、去る9月1日は、あの関東大震災(1923年9月1日)発生からちょうど100年という節目の日であり、連日のようにテレビで特番が組まれ、その中で関東における「首都直下型地震」の可能性について何度も報じられていたからだ。「首都圏で今後30年間でM7以上の直下型地震が発生する確率は70%」というアレである。

SNSでは「地震大丈夫」がトレンドに

こうした地震報道の影響もあり、X(旧Twitter)のトレンドには、「地震大丈夫」「大きめの地震」が上位にランクインした。関東大震災から100年という時期に、この連続発生では、関東住民が震え上がるのも無理はない。

令和版関東大震災、八丈島沖巨大津波地震は発生するのか?

MAG2 NEWSでは過去、複数回にわたって、関東および首都圏を震源とする巨大地震発生の可能性について報じてきた。

中でも、最も現実味を帯びていたのが、2020年8月に公開した、地質学研究者で理学博士の静岡大学理学部地球科学教室 名誉教授・新妻信明(にいつま・のぶあき)氏による「令和関東大震災」の可能性と「日本沈没説」の検証記事だ。

【関連】地質学者が懸念する「令和関東大震災」と日本沈没の可能性。首都直下地震は近いのか?

上記リンクの記事では、2020年当時に直近の関東大震災の可能性は低いとしたが、「今後、マリアナ諸島は沈没するかもしれない」という仮説を紹介している。

もしこの仮説通りにマリアナ諸島が沈没するとすれば、大きな揺れや巨大津波の発生など、日本も無傷ではいられないだろう。

では現在、関東および関東近海を震源とする地震発生の可能性はまだあるのだろうか?

知られざる巨大内陸地震「西埼玉地震」と、懸念される「巨大津波地震」の恐怖

また、過去の記事では、江戸時代から伝わる地震の前兆現象、あまり知られていない「西埼玉地震」についても紹介してきた。

【関連】関東で地震の発生相次ぐ。江戸から伝わる「前兆」現象は本当か?
【関連】浅間山で火山性地震が増加。1931年「西埼玉地震」に酷似する前兆

「西埼玉地震」。あまり聞きなれない地震だが、関東平野で発生した内陸地震としては過去最大級のもの。

以下、気象庁が作成した「活断層の地震に備える -陸域の浅い地震- 関東地方版(2017年2月)」(※注意:PDFが開きます)の一部を引用してみよう。

1931年の埼玉県北部の地震(西埼玉地震)

1931年9月21日に埼玉県北部でマグニチュード6.9の地震が発生し、関東北部を中心に広い範囲で震度5を記録しました。この地震により、死者16人、負傷者146人、住家の全半壊200棟などの被害がありました。被害は利根川や荒 川沿いの低地(沖積平野)で大きく、また、地下水や土砂の噴出(液状化現象)や地すべりも多く発生しました。

上記の通り、埼玉県の寄居町付近を震源とするM6.9の内陸地震で、震源の深さはたった3kmだったと推定されている。今回発生した千葉県北西部の地震が、もし同じようなマグニチュード、震源の深さだったら、甚大な被害をもたらしていたのかもしれない。こうした内陸における巨大地震の可能性は、横須賀周辺の異臭騒ぎという前兆によって再び脚光を浴びた。以下のリンク先記事をご参照いただきたい。

【関連】 横須賀で再び「異臭」騒ぎ。首都直下型地震の発生は近いのか?

今回は千葉県の内陸部での地震発生だったが、これが八丈島や鳥島沖などの太平洋沖で発生した場合、揺れよりも怖いのが「大津波の発生」だ。

実際に、東日本大震災では、揺れによる死者よりも、津波で多くの犠牲者を出してしまった。この地震の規模が大きければ大きいほど、津波が発生する範囲も広がる。

近年の横浜や横須賀での異臭騒ぎも「巨大地震発生の前兆」と言われて久しい昨今、地震情報には常に注意する必要がありそうだ。

【関連】新島・神津島近海、千葉県沖で大きめの地震が頻発。南関東を襲う「巨大津波地震」に警戒せよ

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image by: ETOPO1, Global Relief Model / public domain

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