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「就活」は企業目線で考えろ。人気コンサルが勧める“アピール方法”は?

大学3年の早い時期から始めるのが一般的となった就活。入学時期がコロナ禍中だったいまの大学3年生にとっては、“ガクチカ”すなわち「学生時代に力を入れたこと」を見つけるのに苦労する人も少なくないようです。心配した母親からの相談を受けた『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』著者で人気コンサルの永江さんは、企業側の立場で自分がどう貢献できるか考えることをアドバイス。業界や職種を絞って、その仕事につながる経験や勉強したことについて深掘りする必要があると伝えています。

大学生の就活で企業が重視する点とは

Question

いま娘が大学3年生で、企業にエントリーシートを送ったりインターンシップに申し込んだりしているところです。エントリーシートでも面接でも必ず聞かれる「ガクチカ」つまり「学生時代に力を入れたこと」なのですが、とりたてて書くものがない、あるいは企業で評価されそうなことがないと思われる学生は、どうやって内定をもらっているのでしょうか。

コロナの最中で入学式すらなく1年目は完全オンライン、サークルにも入らず友人もほとんどできず。アグレッシブな子はその中でもキャンパスに行ってサークルや部活動など始めていたようですが、娘はそうでもないので、勉強と塾講師のバイト以外は、高校の友人とひたすら通信してスプラトゥーンをやっていたそうです。(ちなみにそちらはXP2500?とかで私はよく知りませんが相当強いらしいです)

ガクチカ=勉強です、といえるほど成績が良いわけでもなく、塾講師も優しくて生徒さんに人気はあったそうですが、力を入れていたかというほどでもなく。

自分を振り返ってみると、時代のおかげか「サークルで副会長をつとめ後輩のケアや多学年交流に力を入れてメンバーに喜ばれました」「英語力を高めるためにお金を貯めてアメリカに短期留学しました」など、それなりに評価されそうな話題があったのであまり参考にならないだろうなと思っています。

もちろん最後は本人が決めることであり、特にアドバイスを求められた訳でもなく、あくまでも私の疑問なのですが、永江さんのご意見を伺えれば幸いです。よろしくお願いいたします。

永江さんからの回答

これは企業の目線でどんな学生を採りたいかを考えて、自分の経験から、素質や適性・能力を見出して企業に伝えていくことが大事だと思います。ターゲット企業を絞っていくことも必要でしょう。

ほとんどの学生さんが勘違いしていますが、大前提として、企業は商売をしているので自社をどれだけ儲けさせられるかで人を採用しています。なので、学生は自分がその企業の収益向上にどれだけ貢献できる素質がある人材なのかをPRしなければなりません。

中途のきちんとした人なら「私は~~の能力と実績を持っているので御社にこういった利益貢献ができます」と話せますが、学生は商売が分からないのでそれが言えないんです。

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例えば「わたしは学生時代にバイトを頑張りました」といった自己評価だけの内容では意味がなくて「私は学生時代にバイトした居酒屋で、自ら企画して~~な工夫を考えて、店長とメンバーに提案して実践し、お店の売上を3倍にしました。仕事において、自ら探求心を持って創意工夫を考えて組織を動かして実行を進めるのがとても好きなので、ベンチャー企業である御社でも自らキャッチアップして仕事を覚えて成果を出し、周囲を巻き込んだ業務改善を進めて事業発展と業績向上に貢献できる素地があると思います」といった内容を伝えて、企業から採用したいと思ってもらう必要があります。

応募する業界や職種・企業を絞っていくことも必要で、上述の例はベンチャー企業を例にしていますが、官僚主義的なメガバンクではむしろ嫌がられるでしょう。自分の素質や適性に合って力を発揮できるであろう業界・職種、自分が熱意を持って取り組みたいと思える企業を選ぶことが大事です。JTBとファーストリテイリングとTOYOTAを受けていますなんて学生がいたら、何も考えていないし熱意もないことが丸わかりですよね。

娘さんも塾講師をされている中で、生徒さんの成績を伸ばすために工夫したこととか、授業を分かりやすくするために工夫して成果を上げたこと、生徒さんや保護者様とのコミュニケーションで心がけて満足いただいていたこと、勉強していた中でも知的探求心を発揮していたことなどを深堀りしていくと、娘さんの素質や適性が見えてくると思います。

それを企業の採用ニーズ(どんな人を採用したいか)と紐づけて応募する業界・職種・会社を探して、本人の適性・資質とそれを裏付けるこれまでの経験を伝えていくと、よい就職先が見つかるのではないでしょうか。応援しています。

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image by: Shutterstock.com

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商品開発や集客プロモーションを手がける会社を設立し多くの企業のマーケテイングを行う。メルマガでは読者から寄せられたマーケティングのお悩みに対し具体的な解決策を提示。ネットショップや広報担当を中心に多くの購読者から支持されている。

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