みなさんは本を読む時に目次を読んでいますか? 読み飛ばして内容に進む人も多いのかもしれません。しかし、無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょうおんさんは、本を読むときに最も大事なことは目次を読むことだとして、その理由を語っています。
目次を作るように計画する
これは速読編セミナーで毎回解説しますが、本を読むときに最も大事なことは、
● 目次をじっくりと読む
ことなんです。
なぜ目次なのかというと、目次こそがその本の地図になっているからです。優秀な本は、目次を熟読したら、大きな流れが理解できるようになっているんです。
ですから、目次を熟読せずに本文を読み始めるのはダメなんですよ。特にビジネス書では。小説やミステリーはそれで良いですよ。所詮娯楽ですから。しかしビジネス書や人文系の本は、目次を読んで全体像を理解してから本文に取りかかる方が理解が高まるんです。
ここまでは速読編で解説することですが、実は物事を計画するときには、この目次を作るようにすべきなんです。全体像とか境界線という言い方を私はしますけど、その計画が何を目的として、どこからどこまでをカバーして、何から始めて、何が最後になって、その順序はどうなっているのか?みたいなことが網羅的に分かるようにするために、目次的なモノを作りながら、計画を立てると良いんです。
これはちょっとサイズの大きなモノを計画するときには、常に意識すべきことで、この目次が(1万分の1とか、10万分の1みたいな)縮尺の小さな地図の役割をするんです。物事は、計画をしてそれを実行していくと、ついつい目の前の現象や取り組みに目が行きがちで、それは縮尺の大きな、場合によっては原寸大の道路を歩くようなモノなんです。
それだと自分がどちらに進んでいるのか、その進路は本当に正しいのか?というか、この先のどこで右に曲がるんだっけ?確か先は行き止まりになっていたよね?みたいなことを見失いがちになるんです。その時に、地図を見返すことでこの先の進路を確認することができるんですね。
人生って原寸大の道路を歩くだけじゃダメなんですよ。それだと道を見失ってしまうんです。そうならないための鳥瞰図が地図の役割で、計画に於いてはそれは目次の仕事なんです。
そして経験とは、実際の道路を歩きながら、同時にアタマの中で地図を開いて方向性を確認する、この両方ができることを言うんです。目の前に見える道路の風景を具体、アタマの中で見る地図の風景を抽象と言い換えても良いんですけど、どちらにしろその両方を同時に意識することが、エキスパートになるための思考なんです。
そのためには、最初に地図を描くということを意識すべきなんです。なぜならば、目の前の道路は誰にでも見える、認識できるのに対して、地図は意識して作ろうとしないと決して作れないからです。
35歳にもなって、この地図をアタマの中で作れない人は、永遠に現場の仕事、特に手作業から抜け出ることはできませんから。マネジメントというのは、抽象的な概念を取り扱うことが多いので、アタマの中で地図を描けない人にはできないんですよね。
だからできるだけ早い時に、地図を作る習慣を持つ必要があるんです。
そしてこれは単に思考、行動習慣の問題であって、能力の問題ではありませんから、何度か経験をすれば誰にでもできるようになるんです。だ・か・ら良い歳をしてこれができない人は、惨めなことになるんですよ。
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