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逮捕も立件もされない不思議。パー券裏ガネ疑惑「限りなくクロ」に近い萩生田光一が雑誌で見せた“余裕”

いわゆる「安倍派5人衆」の衆院議員の中で、先日開かれたパーティー券裏金疑惑を巡る政治倫理審査会にただ1人出席しなかった萩生田光一氏。そんな萩生田氏ですが、疑惑を持たれた自身の行動を省みるどころか「開き直り」すら見せているようです。今回のメルマガ『ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)』では著者の伊東さんが、『文藝春秋』3月号の鼎談で萩生田氏が口にした数々の発言を紹介。さらに裏金問題だけでなく、同氏の「旧統一教会との関係」に関するマスコミの追求の甘さも指摘しています。

※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです

自民党・萩生田氏の政治資金裏金化問題の盲点 裏金でメディアと会食か? 「文春砲」ともズブズブのマスコミとの共犯関係

泥沼化する一連の政治資金パーティー裏金化問題によって内閣支持率が過去最低を記録し続ける岸田政権であるが、しかし対応を一線と化しているのが萩生田光一前・政調会長だ。

萩生田氏は政治倫理審査会への出席を拒み続けている。

萩生田氏は18年から22年の5年間で政治資金収報告書への不記載が計2,728万円あったとしたうえで、それを事務所スタッフが管理していた(*1)とし、釈明したにもかかわらず、だ。

萩生田氏の5年間の不記載額は逮捕・立件された安倍派の大野泰正参院議員、谷川弥一衆院議員、池田佳隆衆院議員に次ぐ規模である。

さらに、萩生田氏が代表を務める「自民党東京都第24選挙区支部」の訂正した政治資金収支報告書は、「収入総額」「前年からの繰越額」「支出総額」「翌年への繰越額」のすべてにおいて「不明」と記載。

政治資金規正法では、収支の不記載は5年以下の禁錮または100万円以下の罰金と定められている。(*2)

さらに先月10日に発売された『文藝春秋』3月号に掲載された、武田良太・元総務相と加藤勝信・元官房長官との鼎談記事で、萩生田氏は裏金事件を完全に開き直り、挙げ句、被害者気取りで愚痴までこぼしている状態。(*2)

この余裕は何なのか。

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萩生田氏、『文藝春秋』で言い訳

『文藝春秋』3月号に掲載された鼎談で萩生田氏は、

(安倍派では)「販売ノルマを超えた分は、活動費として派閥から戻す。それはこちらで処理をしているので、収支報告書には載せなくていい」

という“言い伝え”があったとし、

「この言い伝えを、みんなが律義に何十年も守ってきたのがウチの派なんです。その判断が間違っていたことが今さら明らかになって、恥ずかしい思いをしているのが正直なところです」

と弁明。また裏金の金額が大きかった点を指摘されると、萩生田氏は、

「安倍派ではコロナ禍の状況をかんがみて、パーティ券の販売ノルマを減らしたことを、事前に事務所担当者が知らなかったという事情もある」

などと反論し、

「もし当時、私が派閥の運営に関与してそれを知っていたら、そんなに頑張って売る必要はなかった。結局、歴代の事務総長たちは全然(ノルマを)オーバーしておらず、我々だけが一生懸命売って、手元に残ったという思いが残ります」

と言い訳する。

さらに、萩生田氏は、

「年末年始もこれだけ批判をされてお詫びをしてきたという点では、一定の社会的制裁を受けたと思います。立件されなかったのに、検察が期待値を上げたことで『この人たちは悪いのに助かった』みたいに思われるのは、すごく理不尽な話です」

と逆ギレした。(*2)

裏金でメディアと会食?

萩生田氏は、

「自民党は、失敗は失敗としてもう少し寛容に、『まずかったけど頑張れよ』と言ってくれる政党かと思ったら、党内からも『処分、処分』と言われて……」

「“生贄”を出さないと終わらないような雰囲気になっていて、ちょっと寂しいなと思います」

とまで言い放った。

萩生田氏は安倍派5人衆の立件見送りが報じられたあとも直ちに会見を開かったが、そのことに対する批判も巻き起こることはなかった。(*2)

裏金問題だけでなく、旧統一教会問題についてもマスコミの萩生田氏への追及は甘い。

引用・参考文献

(*1)「萩生田氏の裏金、5年で2728万円 『事務所の引き出しで保管』」朝日新聞デジタル 2024年1月22日

(*2)「2700万円裏金でも萩生田に反省なし! 月刊誌で被害者気取り発言、『裏金はメディアとの会食に使った』とマスコミを恫喝」LITERA 2024年2月22日

(『ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)』2024年3月9日号より一部抜粋・文中一部敬称略)

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伊東 森(いとう・しん): ジャーナリスト。物書き歴11年。精神疾患歴23年。「新しい社会をデザインする」をテーマに情報発信。 1984年1月28日生まれ。幼少期を福岡県三潴郡大木町で過ごす。小学校時代から、福岡県大川市に居住。高校時代から、福岡市へ転居。 高校時代から、うつ病を発症。うつ病のなか、高校、予備校を経て東洋大学社会学部社会学科へ2006年に入学。2010年卒業。その後、病気療養をしつつ、様々なWEB記事を執筆。大学時代の専攻は、メディア学、スポーツ社会学。2021年より、ジャーナリストとして本格的に活動。

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