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現役精神科医が伝授。「うつ」になりやすくなってしまう“考え方”とは?

全か無か。そんな思考はうつになりやすく、本当によろしくないと語るのはメルマガ『セクシー心理学! ★ 相手の心を7秒でつかむ心理術』の著者で現役精神科医のゆうきゆう先生。なぜ、その考え方がいけないのかについて詳しく語っています。

うつになる危険な思考「AON」とは!?~女医が教える心理学

こんにちは、ゆうきゆうです。

元気でお過ごしでしょうか?

さて、世の中にはいろいろな考え方があります。

良い考え方や悪い考え方、例えば「人を殺したら良いのか」と言ったら、これは悪いこととシンプルに判断することもできますし、誰かのために何かをしてあげることは良いことか悪いことかと言ったら、もちろん良いことだと考えると思います。

いろいろな考え方があって良いこと悪いことがあると思いますが、もちろんこの考えが100%正しいわけではありません。

本当に自分が殺されそうになったら守るために相手をやっつけるというのが良い時もありますし、どんな考えでも絶対的に良い時、悪い時があったりすると思います。

その中で何を立証したい、何をしたい、これは悪いという考え方こそが「AON」です。

これはAll Or Nothing(オール・オア・ナッシング)の略で、これは自分自身かなり悪いと考えています。

つい皆無意識に考えてしまうのですが、これは本当によろしくないことだということを是非意識していただきたいと考えます。

オール・オア・ナッシングはあまりに行きすぎてしまうと精神病的な判断になります。

例えば恋人がいたとして、その恋人にちょっと嫌なこと言われたら「この人もう大っ嫌いだ、やっつけてやる、殺してやる」と思ってしまう思考の人、そして逆に少しでも優しくされたら「むちゃくちゃ好きだ、もうこの人がいないとダメだ」と、両極端に揺れ動きます。

オール・オア・ナッシング、精神学用語では「全か無かの思考」というのですが、オール・オア・ナッシングのかなり極まった、少し病的な思考です。

これがあるとなかなか生きるのが辛いと感じてしまいます。

一般的な人はオール・オア・ナッシングの思考が多少はありつつも、そこまで強いものではないので、中庸というかアバウトな判断ができます。

しかしながらオール・オア・ナッシングは強すぎると本当に精神的に問題があるとなってしまいます。

普段の生活でも自分の思考はオール・オア・ナッシングになってないかと考えることは何より重要かなと考えます。

例えばアルコールを飲むという習慣があったとして、アルコールを飲むのを辞めたいと思って禁酒したけれど3日でお酒飲むのをまた始めてしまったとします。

そうすると、「これもダメだ。禁酒失敗した。」という人もいるかと思いますが、これは禁酒成功だと考えていただくと良いでしょう。

3日間飲まなかったとすると、3日間飲まない日がプラスで自分の中に積まれたと思って、それを何度も繰り返していきます。

すなわち3日間禁酒してまたやってしまったら、思い出した時にまた禁酒したら良いです。

禁酒して今度は2日やってまた飲んでしまった、そうしたら2日禁酒したというのが溜まっていくので、このように禁酒したのをどんどん溜めていくという考え方をするのが良いと思います。

これはどんな習慣でも同じです。

「今年こそは本を読む」という習慣を作ろうと思って読んだけど3日で終わってしまったという時に、「俺は何をやってもダメだ」と思うのではなく、これはオール・オア・ナッシング、全か無かの思考なので、「また本を読もう」と言って今度は3日できた、今度は4日できた、とそれを積み重ねていくと何もやらなかった人よりよっぽど良いものが溜まっていきます。

オール・オア・ナッシングで考えず、小さな積み重ねを大切にしていただきたいと考えます。

オール・オア・ナッシングの逆は小さな積み重ね、これを是非覚えておいて下さい。

本当にこれが行き過ぎると完璧主義になってしまって何もできなくなってしまいます。

10点や20点でも良いという形でゆるくやっていくということを心掛けて今の一歩の行動を大切にしましょう。

少しでも参考になることがあれば幸いです。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 大和まや・ゆうきゆう 【発行周期】 週に1度、宝石が届きます。

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