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小池百合子が投げ入れた「学歴詐称」の“巨大釣り針”。クサくても「卒業は卒業」規定路線か?覆い隠されるユリコ本当の大問題

「ユリコ、改めてカイロ大学卒業おめでとう」。すべてはそんな“祝福”から始まるのかもしれない。月刊総合誌『文藝春秋』10日発売の5月号に掲載された記事「『私は学歴詐称工作に加担してしまった』小池百合子都知事 元側近の爆弾告発」で再燃した、小池百合子都知事71の学歴詐称疑惑。告発したのは、かつて都民ファーストの会事務総長を務めていた“元側近”の小島敏郎氏75)で、仮にそれが事実であれば公職選挙法違反にも問われかねない。

しかし、である。小池都知事の学歴問題は季節の風物詩か、はたまたスポーツ大会かのように、もはや定例イベントと化している感も否めない。

「実際、怪しい論点は多いですよね」

と話すのはネットメディア編集デスクの40代男性。

「例えば小池都知事は自著の『振り袖、ピラミッドを登る』で“カイロ大学を留年した”と書いているのに、なぜか4年で卒業したことになっていることを多くのネットユーザーが疑問視しています」

確かにX(旧Twitter)にはその点にツッコミを入れるポストが目立つ。

<留年したはずなのに4年で卒業できる小池ミラクル>

<留年したのに4年で主席卒業。なぜ大手メディアはそこを詳しくきかないんだ?>

<留年して4年で卒業って、元首相みたいな裏口卒業か>

さらに前出のネットメディア編集デスクは、告発者の小島氏が記者会見で語った「小池氏はカイロ大の卒業証書を何度も見せてはいるが誰にも触らせない、それは鑑定されると困るから」というコメント等を引き、「数々の怪しい“証拠”から、誰しもが小池都知事は“絶対に卒業していないだろう”ということに気づいているはずです」とする。

「あえて例えるとするならば、自宅には夫しかいなかった、その夫は妻が何度注意しても“の方をする際にトイレで便座に座らないクズ人間だったとします。あるとき妻が帰宅すると、トイレがビチャビチャになっていたため夫を問い詰めると“トイレを汚したのは自分ではない”“確かにカイロ大学は卒業した”と主張している…。それくらい怪しいとみんな思っているという話です」(同前)

少しでも理性を持ち合わせている人間ならば、その発言が「クサイ」と感じるのは当たり前、ということだ。

ユリコの手のひらの上で踊らされている可能性はないのか

都知事選3選を目指す小池氏に、またもぶり返された学歴詐称疑惑。しかし、それこそが罠であることはありえないのか。この騒動自体こそ小池氏が東京都に投げ入れた「釣り針」であり、小池氏の手のひらの上で踊らされているだけだとしたらどうだろう?

前出のネットメディア編集デスクがこう語る。

「小池都知事は、過去に何度も学歴詐称疑惑を切り抜けて選挙に勝ってきました。16年の都議選の際にワイドショー番組で大々的に報じられましたが結果は大勝、20年の選挙前にも『週刊文春』の電子版が疑惑を伝えましたが前回を上回る得票で再選しました。ゲームで言ったら今年の知事選は3周目ですから慣れたものではないでしょうか」

さらに続ける。

「まったくの私見で言えば、小池都知事の卒業は“追認”された、言ってみれば名誉卒業のようなものという印象があります。しかし経緯はどうあれ、カイロ大学の側が卒業を認めている以上、それを否定するのは極めて難しいでしょう。むしろ今回の『文藝春秋』の記事で小池都知事にダメージを通すことができずに3選を許してしまったとなれば、それをもって“禊が済んだ”ということになってしまうため、かなりの悪手です」(同前)

小池氏がこれまでメディアに対して公開してきた卒業証書とされているものや、エジプト大使館がフェイスブック上に掲載したカイロ大学学長の「コイケユリコ氏が、1976年10月にカイロ大学文学部社会学科を卒業した」とする声明文に疑義を呈する声もあり、さらにこちらの記事に記されているように、小池氏が都政とは何の関係もないカイロ大学への無償援助拡大に汗をかいたという疑惑も指摘されている。しかし小池氏にとって学歴詐称問題は“勝手知ったる戦場”であり、今回の疑惑の再浮上もすべて“ユリコの想定内”である可能性があるというのだ。

ユリコを“わからせる”方法

学歴詐称疑惑くらいの“周知の小ネタ”では、小池氏に“わからせ”などできないことは理解できた。では彼女を討ち取るには、どの方面から攻めるのが効果的なのだろうか。在京キー局のニュース番組制作に関わっていたという50代のテレビ関係者に聞いた。

「先日亡くなられた坂本龍一さんも声を上げていた、神宮外苑再開発問題はかなりの有効打になると思います」

神宮外苑再開発とは、朝日新聞のこちらの記事によれば、総事業費3,490億円をかけ、神宮球場と秩父宮ラクビー場の場所を変えて立て替え、隣接地に超高層ビルを新築するというもので、3メートル以上の高木743本を伐採するという計画。テレビ関係者も言う通り、故・坂本龍一氏はこの件を危惧し、見直しを求める手紙を小池知事らに送っていたことも報じられていた。

きっこのメルマガ』を配信する人気ブロガーのきっこ氏も、以下の記事で厳しく批判している。

【関連】神宮周辺だけで1万本超の樹木伐採か。利権まみれな「緑のタヌキ」小池百合子が東京の緑を破壊する

「都内の貴重な緑のオアシスを、いろいろな裏があるとも囁かれている再開発のために小池さんが破壊しようとしているわけですから、都民がNOを突きつければ小池都政の足元を揺さぶることは可能だと思うんです。学歴詐称よりもこちらの方が知事を追い込むのは楽、と言いましょうか」(同前)

さらに21年の都議選の最中に無免許運転で人身事故を起こした上に逃走を図ったとされる、「都民ファーストの会」に所属していた木下富美子元都議の名を上げるのは、40代のマスコミ関係者だ。

「木下さんから選挙期間中の事故について聞いてなかったとはいえ、小池さんは都議選最終日に木下さんの応援に入っていました。問題が発覚した後にすぐにでも小池さんが何らかのコメントを発表していればまだ救いはあったと思うんですが、しばらくダンマリを決め込んでいたのはどうかと」

そこを突っ込めば学歴詐称疑惑よりも効くのではないかという指摘だ。評論家の佐高信氏(79)も、以下の記事で小池知事の責任を追求している。

【関連】無免許都議にダンマリ、ワクチン行列には「密でしたね」小池知事が嵌まる“他人事の罠”

ユリコに殺されかねない1,400万人の都民

さまざまな社会問題を取材する50代の男性ライターは、「大川原化工機事件」上げる。この事件は、兵器転用の可能になる機器を無許可で輸出したとして20年3月に大川原化工の代表取締役3名が逮捕・起訴されるも、翌年7月に東京地方検察庁が控訴を取り下げた冤罪事件だ。その全貌は日本弁護士連合会のこちらの記事に詳しい。

「3名は一貫して無罪を主張し保釈を求めていましたが認められず、代表取締役は20年9月に拘置所内で体調を崩し進行性胃がんと診断されます。それでも保釈は認められずようやく11月に入院できたのですが、翌年2月に胃がんで亡くなってしまったんです」(男性ライター)

残る2名も21年2月に釈放されるが、心身に追ったダメージの大きさは想像に難くない。

「その損害賠償を求めた裁判で東京地裁は昨年12月、国と東京都に1億6,200万円の損害賠償の支払いを命じたのですが、判決を不服として小池知事は議会に諮ることなく専決処分で控訴しました。これが許されるのならば、東京都民がいつ同じ目に遭わされてもおかしくありません。こここそが小池知事が選挙前にいちばん突かれたくない問題ではないでしょうか」

都民はユリコにダメージを通せるのだろうか。

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image by: 小池百合子 - Home | Facebook

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