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滝沢秀明も絶賛!? アウトロー唯我はなぜ殺されたのか?大頂き時代を象徴する多摩川スーツケース遺体遺棄 元カノ一家“私刑の論理”

動画配信者の唯我が殺害され、元交際相手の女性とその家族に遺体を遺棄された事件。“元カノ一家勢ぞろい”という犯行の異常性が耳目を集めているが、これは実のところ「“頂き女子”ならぬ“頂きアウトローおぢ”の唯我が、無敵一家の娘から金を詐取し、返り討ちにあって成敗された」という救いのない話にすぎない。滝沢秀明も前科多数の唯我を絶賛していたのが事実なら、間接的共犯のそしりはまぬがれないだろう。

人気配信者の遺体を「元カノ一家が多摩川に遺棄」の衝撃

川崎市川崎区の多摩川で2023年12月、釣り人が発見したスーツケースの中から、人気動画配信者のハンドルネーム「唯我」こと原 唯之さん(当時46 以下、唯我)の遺体が発見された事件で、死体遺棄の疑いで逮捕されたのは、被害者の元交際相手・西髙 舞容疑者(32)とその家族ら5人だった。

  • 被害者の元カノ・西髙 舞(32)
  • 父・昌浩(53)
  • 母・美保(51)
  • 兄・昌吾(34)
  • 舞容疑者の今カレ・岩城周平(39)

警察によると、被害者と舞容疑者の間には交際中に金銭トラブルがあった。岩城容疑者は、舞容疑者の現在の交際相手とみられる。母以外の4人は容疑を認めているという。警察は今後、それぞれが果たした役割などを詳しく調べる方針。

唯我の遺体が発見されて以降、ネットでは反社による犯行説などさまざまな“推理”が駆け巡っていたが、まさかの元カノ、しかも家族ぐるみという予想外の展開に、SNSでは驚きの声のほか、人気配信者だった唯我の死を悼むコメントが多数寄せられている。

アウトロー唯我は殺されて当然? 滝沢秀明に批判も

だがその一方で、「唯我は成敗されて当たり前の人間」「これは唯我の自業自得、因果応報としか言いようがない」といった被害者批判も非常に多いのが現状だ。

さらには遺体発見の約1カ月前、唯我のTikTok Liveを絶賛し投げ銭までしていたとされる元ジャニーズ事務所副社長で現在はTOBE代表取締役の滝沢秀明(42)を批判する投稿も増えてきている。

唯我は生前、Xに「あの滝沢秀明さんが配信に来てくれてコメントならびにアイテムを投げてくれました」という喜びの投稿を残している。

滝沢はこれに関して声明を発表しておらず、当時から、事実と受け止めた人々を中心に『唯我って前科者の自称反社なのに大丈夫なのかこれ』『人間のクズである唯我を持ち上げてんじゃねーよ』といった批判が相次いでいた。

新宿タワマン刺殺事件につづき、またもや殺害された被害者の“自業自得”が叫ばれる異常事態。いったい何が起きているのか?40代ネットメディア編集デスクは次のように説明する。

「週末から月曜にかけてのテレビ報道は、元カノの舞容疑者を含む、西髙一家の異常性をことさらに強調する内容がほとんどでした。容疑者宅での騒音騒ぎ異臭騒ぎ、舞容疑者に子どもが絡まれ追いかけられた、といった近隣住民の証言がそれです。死後に唯我のSNSを更新して偽装工作をしていた、という話もインパクトがありました。

一方、被害者の唯我に関しては、交際中に舞容疑者への暴言があったとか、金銭トラブルが80万円という控え目な額で報じられる程度で、多数の前科などアウトロー系の悪質エピソードは伏せられていました。実際には被害額は氷山の一角である可能性大と見られています。もちろん、唯我と滝沢秀明の関係に踏み込む番組もなかったですね。

でもネットでは、この事件って結局、タワマン刺殺の男女を逆にしただけの構図で、被害者側には殺されるだけの十分な理由があって、何ならそれを滝沢秀明が助長すらしていた、と考えている人が多いんですよ。タッキーからの公式声明もありませんしね…。

ですので、リアルタイムで唯我事件を追いかけていたネット民たちから、『いや、それは事実と違う』『唯我と加害者、どっちもどっち』『唯我の自業自得』といったツッコミが入るのは無理もないことだと思います」(ネットメディア編集デスク)

滝沢秀明をTVがスルーする理由。アウトローに勝てるのは私刑だけ

一家総出で多摩川に遺体を遺棄している時点で、西髙一家の異常性に疑問を差し挟む余地はないだろう。

だがそれは、唯我が「真人間」だったという証明にはならない。

なぜテレビは、被害者の唯我が数々の犯罪を繰り返し、更生するそぶりすら見せない危険な人間=アウトローだったという事実を伝えないのだろうか?そこを正確に報じないかぎり、このような悲劇は何度でも繰り返されるはずだ。

先の編集デスクが説明する。

「唯我は、いわゆるアテンション・エコノミーの申し子だったと思います。迷惑系YouTuberに代表される、『犯罪を犯してででも、注目された者が勝ち』という歪んだ世界観の人種です。

彼らは犯罪と服役を繰り返し、ときに暴力団との繋がりを吹聴し、それを一種の箔付けとして、アウトロー系配信者を名乗っている。配信プラットフォーム側もそのようなアウトローを『集客力を持つクリエイター』として厚遇、ないし“利用”しているのが実状です。

それら運営元の企業は反社会的勢力の排除を謳っているにも関わらず、ですよ。アウトローに書籍の出版を持ちかける出版社や、選挙出馬を打診する政党すらありますからね。そして、そんな人物が議員に当選してしまったりするのが、今という時代の怖いところ。

そんな中で、今回の死体遺棄事件の本質に迫ろうとすれば、唯我とのただならぬ関係が噂されてきたTOBEの滝沢秀明社長への飛び火は避けられませんから、裏が取れるまでテレビでまともに報じるのは難しかった…という事情があると見ています。

それにしても今回のように、もし前科多数のアウトローから自分の娘が金を巻き上げられて、しかもその人物をあの滝沢秀明が称賛していて、相手は豚箱送りも社会的評価も気にしない無敵の人となれば、いったいどう対応すればいいんでしょうね。

やられた側が、もう“私刑”しかないという思い詰めた結論に至ってしまうのは容易に想像できますし、そういう風潮が個人的にはとても危なく感じるんですよ。西髙一家はたしかに異常ですし、擁護するつもりはありませんが、少なくとも父の昌浩容疑者や今カレの岩城容疑者は、近隣住民からも『まじめな人』と評判が良かったようですから…」(前同)

あるいは西髙一家にも、法律や警察に頼れないなら“私刑”に訴えるしかない――という葛藤があったのだろうか?今後の捜査の進展が注目される。

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image by: 外務省ホームページ, CC BY 4.0, via Wikimedia Commons | YouTube

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