お店のお会計後になると、なぜかお客様との会話がはずむということってありませんか?無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、その現象について大きなチャンスのタイミングだと話しています。
お会計後の会話
会議などをしてもなかなか意見が出てこないのに、会議が終わってノートやパソコンを閉じた途端に会話が進む、なんてことが実際にはかなりよくあります。
皆さんも経験ありませんか?
会議が終了した途端、「さっきまで全然喋っとらんかったやん」と言いたくなるくらいに相手が話し出す。
『会議で意見を出さなければならない』
『何か建設的なことを言わなければならない』
そうした重圧から解放されるからなのか、こういうことは多いのです。
もちろんこれは相手ばかりではなくて、自分側がそうだという人もいるでしょう。
そして往々にして、こういうタイミングになるほど本音で話ができたり、重要な情報が出てくるものです。
これって接客でも同じことがあります。
「これください」と商品を決定した後や、お会計の後などがまさにそうです。
さっきまであまりうまく情報を出してはくれなかったお客様が、急に喋るようになってくれる。
おそらくは売り込まれる重圧からの開放がそうさせているのではないかと個人的には思っているのですが、急激に会話がしやすくなる場合もあるんですよね。
だからこのタイミングは大きなチャンスだと言えます。
たとえばロールプレイングコンテストだと、お会計中にニーズヒアリングをするのはあまり良い印象は与えません。
これは、会計するよりも前にニーズをヒアリングしていないと本来は良い提案にはならないだろうという考えから来ているものです。
店頭の接客でも確かに同じではあります。
ですが、顧客化につながるようなニーズのヒアリングはまた別と捉えることもできます。
会計後や商品決定後に、お客様が普段もよくこの辺にいらっしゃるのかどうかや、さっきは聞いてもあまり詳しく教えてくれなかった仕事のことなどを尋ねる。
すると、もう売り込まれる心配がなくなったお客様は意外とすんなり教えてくれることがあります。
そうした情報から、次回また来てもらうための言葉がけや、連絡ができるようなアプローチを取ることも可能な場合はあります。
もう一段仲良くなることもできるでしょう。
ですから、商品が売れた後でも意識して会話をすることは大事なのです。
販売員側も売る重圧から解放されていて何の気なしに会話ができていることも少なくはありません。
でもあまりに解放され過ぎてしまうと、本当にどうでもいい会話になりがちです。
どんな会話ができると良いか、お客様にどんなことを聞けると良いかは自分なりに考えておくとやりやすくなるかもしれませんね。
今日の質問&トレーニングです。
1)商品決定後の会話では普段どんな話をお客様としていますか?
2)そのタイミングでの会話から、今後またお客様に来店してもらえるようにするために有利な情報を得られるとしたら、どんな情報を得たいですか?
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