あらゆる業種に求められる営業力。人気コンサルタントの永江一石さんは、「特にフリーランスや小規模事業者にとって営業は生命線」と言います。ではその営業力、どうしたら磨くことができるのでしょうか。今回永江さんはメルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』で、「営業の仕方がわからない」というフリーランスの読者からの質問に答える形で、営業の本質や具体的な成功方法を紹介しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:フリーランスで重要な「営業力」について
フリーランスで重要な「営業力」について
Question
営業の仕方がわかりません。現在ライター・校閲6年目です。3年ほど前からコンテンツディレクターとしてのお仕事もさせてもらっています(仕事内容はKW選定・構成作成・編集など)。
今までずっと紹介でお仕事を頂いていたので、営業をしたことがないのですが、最近大口案件が切れてしまったため、自分で営業してコンテンツディレクターの仕事を取りたいと思っています。
まずはコラムを掲載している企業20件くらいに営業メールを送りましたが、もちろん返信はありません。今は自分の名刺となるようにHPを作成中ですが、コンテンツディレクターとして仕事を取るにはどのように営業をしたら良いのでしょうか。
永江さんからの回答
これは良い質問ですね。大分前にブログにも書きましたが、
起業する時に最も大切なのは「営業力」です。いくら技術があっても営業ができなければ生き残ることが出来ません。
営業力とは、別に飛び込みができるとか、リストから電話を掛けまくることだけをいうのではなく、一言でいうと「自分の価値を顧客に理解してもらい、信頼を築くことができる能力」です。特にフリーランスや小規模事業者にとって、営業は生命線とも言えるでしょう。
先日も、わたしがSNSでFigmaを使えるデザイナーを募集したところ、挨拶も自己紹介もなく「Figma使えます!」と一行だけメッセージを送ってきた人がいました。そんな人に仕事を依頼するわけがないですよね。
一般的に、多くの人が大量の営業メールをコピペで送ることで時間を節約しようとしていますが、そんなものを1万通送ったところで成果は皆無です。相手にとって不要な営業メールなんてスパムと同じなので、無視されて当たり前。メールで営業するなら、個別の企業に合わせたカスタマイズされた内容でアプローチすることが重要です。
例えば「御社の記事を拝見しました。~~をもっと~~することで、わたしならアクセス数を●倍にできます」など、相手のニーズに応じて具体的な提案をすることで、ただの問い合わせではなく価値のあるコミュニケーションが成立します(もちろん提案をそのまま使われることもあると思いますが、中には話を聞いてみようと連絡をくれる企業もあるはず)。
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わたしが質問者さんなら、まず一番に紹介してくれた方へ会いに行き「以前ご紹介いただいた大口案件が切れてしまいました。他に繋いでいただけそうな案件はありませんか?」と聞きますね。特に以前から良好な関係がある人に対しては、新たな紹介を直接依頼するのが効果的です。
次に、ウェブサイトやSNSは必須です。先述の通り、営業はいかに相手と信頼関係を築くかが大切なので、サイトで経歴や最新のプロジェクトを公開したり、SNSで普段の人となりや考え方を知ってもらうことで、見込み客に自分をアピールできます。
営業で大切なのは、アウトバウンドとインバウンドをバランス良く行うこと。積極的に動いて新しい機会を探しながら、SNSやブログ、ウェブサイトで顧客からの問い合わせを待つなど、計画的にPDCAを回すことでビジネスの成長をより加速できると思います。
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