60歳で定年を迎えるとして、あなたはあと何年働くことができますか? 終わりが来た時、あなたは後悔することはなにもないでしょうか。メルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』の著者、経営コンサルタントで関東学園大学で教鞭を執る菊原さんは、残りの人生を後悔せず幸せに過ごす「とあるワーク」を紹介しています。
残りの人生を後悔することなく幸せに過ごす方法
知人Aさんのこと。40代後半から専マネに。ここ数年、部下の指導をしてきた。
Aさんはマネージャーして優秀。部下からの信頼も厚い。十分結果を出してきた。
しかし50代を過ぎてから「あと数年したら退職だな」と思うようになる。
それからは真剣に「自分が本当にやりたいことは何なのか?」と考えるように。
日に日に「営業としてお客様から直接喜ばれたい」という気持ちが強くなった。
そこでAさんは社長に「もう一度いち営業としてやらせて欲しい」と直訴した。
はじめは社長も難色を示していたが、Aさんの熱意に折れた。今は若い営業スタッフとともに営業活動をしている。
Aさんは生き生きとした表情で「お客様とやり取りするのは本当に楽しいです」と言っていた。
Aさんが専マネから営業スタッフに戻った理由は“時間をとってやりたいことを考えた”ということもある。
その他に影響が大きかったのは“Aさんの上司からの言葉”だという。
Aさんの上司は70代後半。その上司の方と会った際「後悔しないように、会社にいるうちにやりたいことをやっておけ」と言われた。
そこで考え抜いたところ“専マネから営業スタッフにもどる”という結論になった。
今までは“間接的に感謝される”ということはあった。
しかし、現場の営業スタッフ時代のように「Aさんのお陰でいい家が建ったよ」と言われることはない。それが寂しかったという。
今はやりたいことが出来て本当に楽しいというAさん。とても幸せそうだった。
この記事の著者・菊原智明さんのメルマガ
ここ最近、元の会社の人のお葬式に参加することが増えた。考えてみればお世話になった上司も“70代後半から80歳以上”になっている。
独立したのが2006年。会社を辞めてから18年経っている。振り返ればかなり時間が経っているものだ。
お葬式に参加するたびに「人生には終わりがくるんだな」と実感する。
人の死亡率は100%。当たり前のことだが、普段は忘れている。
年末が近づき「今年もあっという間だったな」と実感する瞬間がある。
フッと「あと何年働けるのだろうか・・・」と考えることも。
しかし、それもすぐに消える。新年になり「今年も頑張るか」とあまり深く考えずに行動してしまうことも。
こうしてあっという間に歳をとるものだ。時々、立ち止まって考える時間が必要だ。
ここであなたに重要なワークをして頂きたい。まずはA4サイズの紙を1枚用意する。
そしてそこへ“あと何年働けるのか?”ということを記入する。
今は定年が65歳のところが増えているが、“60歳で定年して嘱託で働く”といったケースが多い。
まずは“60歳まで”として考え欲しい。
あなたが40歳であれば残りは20年。50歳であれば残り10年となる。
経営者の方であれば“70歳をゴールにする”としてもいい。
その場合、50歳なら残り20年。60歳なら残り10年となる。
この残りの年数で“何がやりたいか?”もしくは“やらなかったら後悔すること”を書き出して欲しい。
仕事であれば、単純に「これだけ実績を出して表彰されたい」というものでもいい。
数字だけでなく「お客様から喜ばれたい」というものでも構わない。
私の経験上“実績や成績は辞めると消えていく”といった傾向がある。
しかし、“お客様とのいい関係”は長く記憶に残る。これは間違いなく財産になる。
これに続いて“残りの時間で何をやらないか”を書き出して欲しい。
・無理な契約は取らない
・お客様にウソをつかない
・仲間を裏切ったりしない
などなど。
会社にいる間に“何をやり、何をやらないのか”を真剣に考えてみる。これは極めて価値のあるワークになる。
この記事の著者・菊原智明さんのメルマガ
このワークを日常的にしている人もいる。尊敬している知人と飲みに行った時のこと。知人は私と同じヨガが趣味。
ヨガには最後に“シャバーサナ”というポーズをする。
シャバーサナとは“屍のポーズ”と言われている。
マットに横になり全身の力を抜く。これがなんとも気持ちがいい。
3~5分の間、瞑想状態に。かるく寝てしまうことも。これで体も気持ちもスッキリする。
知人はこの時に「棺桶に入った時のことをイメージする」と言っていた。
棺桶で目を覚まし「やり残したことは無かったのか?」と自分に質問する。
すると「死ぬ前にこれをしておけばよかった」ということが思い浮かぶ。
あまり重いものではなく「あの店のソースかつ丼食べたかった」という感じのものも。
時には「仲たがいした人に手紙を送ろう」なんていうのもが出てくることもある。
こうして思いついたことを実行する。それからは本当に充実しているというのだ。
まずは時間をとり“今後やるべきこと、やらないこと”をリストアップして欲しい。
さらには寝る前に「やり残したことは無いか?」と問いかけてみる。
これをやって頂ければあなたの人生の後悔は減っていく。そして間違いなく幸福感を味わえるようになる。
【今日の課題】
・今後やるべきこと、やらないことを書き出す
・定期的に「やり残したことは無いか?」と問いかける
この記事の著者・菊原智明さんのメルマガ
image by: Shutterstock.com