デビュー30周年を迎え、還暦にも近づいた奥田民生さん。彼が語る人生後半の生き方をまとめた一冊が注目を集めています。今回、無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』著者・土井英司さんが、その「脱力系」な内容を紹介しています。
【人生後半がいい感じになる】⇒『59-60 奥田民生の 仕事 友達 遊びと金 健康 メンタル』
『59-60 奥田民生の 仕事 友達 遊びと金 健康 メンタル』
奥田民生・著 ダイヤモンド社
こんにちは、土井英司です。
本日ご紹介する一冊は、ロックバンド「ユニコーン」でデビューし、「大迷惑」「働く男」「すばらしい日々」などヒット曲を連発、PUFFY、木村カエラのプロデュースでも成功した奥田民生さんによる、人生後半の生き方指南書。
主に50代に向けた内容です。
・仕事なんて「8位」くらいがちょうどいい
・人生なんて「面白がった者勝ち」
・「らしくない仕事」はしない
など、脱力系のアドバイスが特徴の一冊で、細く長く仕事を続けたい向きには、ピッタリの内容です。
20代から50代までをどう捉えるか、著著者の表現が的確すぎて刺さったので、ご紹介しておきますね。
20代は「修行」
30代は「爆発」
40代は「再起動」
50代は「最適化」
本書は、主に「爆発」後の人生指南なので、「爆発」を期待する若い人には向きませんが、ちょっと肩の力を抜いて仕事や人生に向き合いたくなった方には、ハマると思います。
・自分より得意な人がいることはやらない
・金が下がってもやりたければやればいい
・名誉なんてちょっとでいい
といった仕事上のアドバイスから、
・友達は上下に持つとなかなか楽しい
・服は「いいものを少し」がいい
・大人になったら「高いおもちゃ」を買っていい
といったプライベートのアドバイスまで、著者らしいユーモアあふれる語り口で書かれており、途中笑いながら一気に最後まで読んでしまいました。(本の作りも、スペース(遊び)が多くて、脱力系の作りです)
著者のリアルな趣味や生活が写真入りで載っていて、人生後半の豊かさとは何か、イメージできるのがいいと思いました。
さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。
仕事なんて「8位」くらいがちょうどいい
ライブの動員数とか、グッズの売り上げとかも「そこそこ」あればそれでいい。俺は音楽を続けられれば十分だ
人生なんて「面白がった者勝ち」
このめちゃくちゃ感がいいわけで、どんどん精度が上がれば多分つまらなくなるだろうから、チャットGPTはいまが一番面白いんじゃないかと思っている
ひとりで勝とうとしてもだいたい勝たない
〆切があるから仕事ができる
若いやつの意見は聞く
「自分の陣地」を選んで生きる
「らしくない仕事」はしない
大人になったらいろんなことはしなくていい
「適度な距離感」が縁をつなぐ
20代は「修行」
30代は「爆発」
40代は「再起動」
50代は「最適化」
50代は経験値は高いけど、手を動かす力は20代の半分くらいと思った方がいい。仕事も「これは疲れるからやめよう」など、取捨選択するようになる。でも50代なんてそう過ごすべきだと俺は思う。経験値が上がってできることがたくさん増えても、無理をすると病気になるから、「いまさらベテランがそんなに仕事するかよ」という空気を出しつつ、なるべく仕事は楽な方向に持っていきたい
自分より得意な人がいることはやらない
金が下がってもやりたければやればいい
名誉なんてちょっとでいい
「親友」なんていなくていい
人見知りならコバンザメ作戦
友達は上下に持つとなかなか楽しい
自分も他人も大目に見るとラクになる
「がんばって遊ぶ」より「遊ぶように暮らす」
服は「いいものを少し」がいい
大人になったら「高いおもちゃ」を買っていい
長所のわかる人に使われる方がうまくいく
結局、人って長くやり続けてきたことが得意なことだし、ほんとに好きならどんなに飽きても最後はそこに戻ってくる
何でいまさらこんなゆるい自己啓発書を出したんだろうと思っていたら、今年2024年10月は、著者の活動30周年だったみたいですね。
30年続く天職を手に入れたい方、30年食いっぱぐれずに好きなことをしたい方は、ぜひ、読んでみてください。
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